＠浅草田原町 ステージ円(2007/10/2-14 12ステージ)
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全指定 一般4500円 学生3500円 ペアチケット（2枚一組）8000円
イタロ・カルヴィーノ作「見えない都市」(河出文庫)より amazon
脚本：松田正隆 演出：森新太郎
美術：伊藤雅子 照明：小笠原純
音響：藤田赤目 衣裳：緒方規矩子 舞台監督：田中伸幸
演出助手：林紗由香 ステージング：板垣朝子
宣伝美術：坂本志保
制作：桃井よし子、大谷香織
出演：
三谷昇 ：男
平木久子 ：女
上杉陽一 ：首輪をされた男
高橋理恵子：首輪をされた女
梶原美樹 ：若い女
2007/10/8(月祝)雨 2:07-3:28PM(1'21)最前方上手 客席満員(110人)
客層：中高年最多に幅広く。お友達連れ多め。女性過半数。
客入れ：両脇に追加席あり。ひな壇にパイプ椅子7列、中央のが見やすそう。案内は
頼めばあり。折り込みチラそれなり。折り込みパンフ A5 10ページ。作演出の長め
の挨拶。岩松了、三谷昇の寄稿あり。 物販。戯曲掲載雑誌など。
カーテンコール1回。
昨年亡くなった代え難い俳優・仲谷昇、岸田今日子追悼公演。タイトル、イタリア人
作家の幻想小説の引用とか。
舞台。クリームの砂原。下手中央に椅子、ラジオが半ば埋まり。後方、下手に向かっ
た坂道。劇中、掘り出される日用品、装飾品。指輪、傘、ストッキング、眼鏡、長靴。
紙細工の月がつるされたり、ますます絵画っぽく。
お話。2組の夫婦、老夫婦と首輪をつけられた若い夫婦。老いた妻は目が不自由かと
思いきやそうでもなく、夫は耳が同様というか都合が悪くなると不自由になる。若い
夫婦は老夫婦の若い頃のようにもみえるが曖昧。そんな風にして、生きているのか
死んでいるのかも曖昧に重層。語られるのは夫婦の旅、見知らぬ都市の記憶で。
日常を漉して郷愁が残ったよな詩的世界。陰のない乾いた美術がヨーロピアン。難解
さ、非日常感をいたずらに重い、暗いものとせず、からりと細やかに演出して○。
作品印象は涅槃の先？かというその境地。松田氏は何度か死んでいるのではないかの
疑問に再びさもあり。寄り添う夫婦、同じ風景を見、記憶をたどっても相容れず。
そうしながら、どこか繋がっている有様を詩的な空間に空気感とともに浮かばせる。
日常の喜怒哀楽をフラットにし、底にある郷愁の思いをすくい上げたというか、
なんともアロマな味わい。時々の言葉はユーモア、人生の意味や教訓まじりに印象
深くねこ(記憶に残りがたいけど）。
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