＠名古屋・伏見 Ｇ／ｐｉｔ(2008/10/9-13 6ステージ)
全自由 前売2800円 当日3000円 中高生前売1500円
作・演出：北村想 舞台美術：北村想、松本ひろし（ステージクラフト三舞）
舞台監督：中村公彦（イリスパンシブルティ） 照明：石原福雄（FRACTAL）
音響：細川ひろめ 歌唱指導：折野純子 歌詞英訳：キャ呂、Ruth Gamano
衣装協力：大池かおり 宣伝美術：下東英夫 イラスト：あおきひろえ
写真：柏本勝成（スタジオキッツ） 企画製作・主催：avecビーズ
出演：
小林正和（ダブルキャスト神戸浩）：槍夫
中島由紀子 ：リル（長女）
金原祐三子 ：リン子（次女）
スズキナコ ：コウ子（三女）
たなかちさ ：道子
キャ呂 ：リュウ子（槍夫の秘書）
2008/10/12(日)晴 3:12-4:39PM(1'25)最前方上手 客席超満員(60人)
客層：子供連れからシニアまで、町内会な老若男女。男女半々。
客入れ：当日券5枚のみ、以降立ち見と表に掲示。整理番号に入場。15分ほどで
満員。途中ロビーな通路に十分な数のベンチあり。雛壇にベンチ5、後桟敷2列追加
で立ち見解消。やや肌寒く、ブランケット貸し出しあり。神戸浩さんらが客入れ。
トイレが一カ所で開演押しのおわび。いいシーンで隣接の消防署、上階の生活排水
音が聞こえるかもとお断り。上演時間、神戸さんの回はなぜか小林さんより5分
長いとか。くすり笑いをとりながら、客を暖めたところで開演。
折り込みチラシそれなり。パンフ A5 3ページ。作家挨拶、配役、予定。次回公演
2010年1月「あしたもオカシイか、だ。〜姉妹編」客演 火田詮子。
物販。上演台本1000円。「K-20」映画原作文庫。いずれも想さんがその場でサイン
してくれ。 カーテンコール 告知とも1回2分。
新作ラッシュの北村想、演出込みの最新舞台。
舞台。畳部屋、客席側に雪見障子がある設定。真正面に「りゃおうっ！」らしいが
素直に読めない前衛墨書。中央と両翼に座布団2+3。
お話。天麩羅屋「ぶり天」社長が引退にあたり、3人姉妹の娘達へ遺産相続。まず
、自分への思いを述べよと言われて、疑問と上辺の賞賛とか。ボケ老人はまるで
満足できず。老人の勝手きままな放言に振り回され、まとめ役の秘書もつるんで
なんなのよ状態。ついには、男子を出産した娘へ家督を継ぐと時代錯誤。3人姉妹
はやる気だが、どんでん返しをくらってしまう。 と、リア王パロに始まり、
離れて戻る巻き込まれ型コメディ。
道草につきあわされ、煙に巻かれて、どこにいくのかしらんな楽しさ。ボケ老人の
気まぐれ、秘書のナンセンス、食らいつく娘達の貪欲さで迷走しっぱなし。でたら
めも、過分な知的味わいを添えるのが、逆にしょうもなくおかしいねこ。
出ずっぱりの出演者達、個々のドタバタをこまめに拾って楽しむねこ。とりわけ、
悪魔のほほえみを絶やさない飛び道具・キャ呂さんのナンセンス芸人ぶり○。30年
ぶり？の舞台とか、こんな面白いおばさんがいるとは、名古屋おそるべし。
ギャグ人生・赤塚不二男へのオマージュもそこここ。ハチャメチャも脳天気な明る
さとはならず、風刺の影がかちっと刺し。天皇の暗部、後継騒動で露になった男尊
女卑、燻る責任問題。荒野に放つラストの意味は痛烈。
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