＠名古屋･久屋大通 損保ジャパン人形劇場ひまわりホール(2010/2/25-28 6ステージ)
http://aichi-puppet.net/apc/top.htm
全自由 一般2800円 当日3000円 中高生前売1500円
作・演出：北村想 舞台美術：北村想 舞台制作：松本ひろし（ステージクラフト三舞）
アクティング・ディレクター ：小林正和 舞台監督：中村公彦（イリスパンシブルティ）
照明：石原福雄（FRACTAL）、平野行俊（劇座） 音響：細川ひろめ
歌唱指導：折野純子 衣装協力：大池かおり 宣伝美術：下東英夫
イラスト：あおきひろえ 写真：柏本勝成（スタジオキッツ） 企画主催：avecビーズ
主催：avecビーズ
出演：
火田詮子（フリー）：いっちゃん(長女)
金原祐三子 ：にんちゃん(次女)
田中智砂 ：みっちゃん(三女 後妻連れ子)
スズキナコ ：よっちゃん(四女 みっちゃん実妹)
中島由紀子 ：オバサン
神戸 浩 ：泥棒
北村想（ア・カペラの歌）
小林正和（口笛)
2010/2/27(土)曇 7:05-8:36PM(1'29)最前方中央 客席満員(70人)
客層：中年層中心に幅広く、お友達連れ多め、男女半々。
客入れ：オフィスビル19Fの普段人形劇劇場。タッパ低めも舞台幅はたっぷり。
雛壇に座布団3、座椅子1、背もたれ付椅子2列。後ろは高低差なく観にくいのかな？。
開場時で10数人。空席誘導丁寧にあり。開演前注意は、神戸浩さんから。
折り込みチラシそれなり。パンフ A5 3ページ。配役、スタッフ、挨拶、予定。
次回公演。2011年2月「ゴーシュの夜の夜 avecビーズバージョン」＠ひまわりホール
物販。上演台本1000円 いつも通り、想さんがその場でサイン。
カーテンコール1回2分。
北村想書き下ろし作を年一上演するavecビーズ公演。常連ゲスト・神戸浩さんがみら
れるものお楽しみ。
舞台。浜茶屋の2階かと思った美術。正面、紅い手すりの向こうに書き割りの海原と
青空、隅に風鈴で夏の風情。上手、平台に3つの「仏壇」、２つに「南無…」など
お題目、残り１つはマリア像が置かれ。三姉妹それぞれの信心を現し。上手手間に
ちゃぶ台と座蒲団、中程にロッキングチェアと旅行カバン、奥に茶箪笥。下手壁は
出入りの襖障子戸。 タッパが妙に低い劇場だけど、窓のおかげで圧迫感なくみら
れて○。
お話。母親を異とした4姉妹。出戻り、いかずな姉は末子の結婚式帰り。ところが
なぜかいる妹は結婚断念、さらに手配をした親戚は詐欺、借金を姉妹達に肩代わり
させてドロン。とんだ災難に四者四様の姉妹達を眺めて描く悲喜劇一幕。
独特の洒脱なユーモアと哀感、逞しく美しい女優達のありさま をリラックスして
楽しむねこ。北村想の鋭くも遊び心ある作劇が貴重と改めて思われ。パンフにある
よう、チェーホフに通じる喜劇。災禍の渦中でどこかピクニック気分。呑気でどこか
欠けた人物が気ままに一人上手、噛み合わないけど かといって離れはしない。
戦後最大の不況、国民不在どころか害をなす政治と酷い世の中と、実感のない国民を
風刺してるようにもみえ。毒を軽やかな笑いに転じる手練の技で嫌味ならず、呑気さ
も、力とみせて後味よろしく。
ずっと隠れてる体の神戸浩演じる泥棒がいい隠し味、最後は文字通り(姉妹のなけ
なしを）さらって、ニヤリと笑うねこ。きりっと確かにそこにいる女優達、身から
出た交わす言葉に一つとして無駄はなく、実がある。眺めたとは書いたけど、直に
見聞きしたという、確かさな実感があって、清々しいねこ。
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