＠下北沢 駅前劇場（2011/3/16-27 14ステージ）
http://www.honda-geki.com/ekimae.html
指定 前売3800円 当日4000円 自由 前売3500円 当日3700円
作・演出：岩松了 舞台監督：伊東龍彦 美術：福田暢秀(F.A.T.Studio)
照明：杉本公亮 音響：高塩顕 宣伝美術：坂村健次(C2 DESIGN)
制作協力：Little giants、コムレイド
企画・製作：(有)鈍牛倶楽部 http://www.dongyu.co.jp/cascade/
出演：
安藤聖 （小劇場役者。自己嫌悪に囚われる）
尾上寛之（売れてる？小劇場役者。微笑みに影)
清水優 （小劇場役者。暗い目でいらつき気味)
吉牟田眞奈(小劇場役者。ミナミより演出っぽい女優)
ペ・ジョンミョン（小劇場役者。自意識過剰)
田中慎吾(小劇場役者。顔色が冴えない）
滝沢恵 （小劇場役者。田中の相棒)
今村沙緒里(映画女優。舞台に意欲）
青山ハル(派手なTV俳優)
松本ちさ(グラビアアイドル)
永岡佑(マネージャ）
小林竜樹(演出家ミナミ)
橋本一郎（演出助手）
駒木根隆介(倉庫管理人。Tシャツにも注目)
2011/3/16(水)晴 7:04-8:51PM(1'45)最前列より 客席8割(90？人)
客層：学生〜中年層まで幅広く。男女半々。
客入れ：ベンチ自由席1列、以降椅子席7列。舞台上下に別れたりするので、中段
くらいが観やすいかも。表情が見て取れるとより楽しめるので、その点は前が○。
折り込みチラシそれなり。パンフ B5 両面。出演者、スタッフ、予定。
物販なし。カーテンコール1回2分。清水優さんから客席に感謝と決意表明。
公演の収益の一部は義援金とするとのこと。
久々のプロデュース公演、国民傘から間もない岩松了新作。
舞台。どこかヨーロピアンな半地下の倉庫に、門型壁の演劇装置が持ち込まれ。
正面、鉄柵扉の向こうに地上への階段と唯一の明かり取り窓。下手袖に上階への
クランクした階段一部。岩松了作品必須の階段装置が２つもあり。調度はソファ、
手作り机、パイプ椅子、あと倉庫用荷物台車。
お話。映像関係、グラビアアイドル、小劇場演劇とか寄せ集め、チェーホフ
「かもめ」上演本番まで間もない稽古場。ところが、ニーナを、トリゴーリンを、
誰がやるのかと落ち着かない。実は、1人の役者が亡くなってしまったのだ。
ピリピリ、ヒリヒリ、切実で滑稽な、青春残酷群像劇の傑作。とっても刺激的。
冒頭、一口食べて引きつけられ、あとのシーンシーンがおいしくて、ご飯がどん
どん進くんねこ。逐一突っかかるか、一方的な会話が応酬。モノローグめいて
沈痛に、かと思うと感情を爆発、爆縮とジェットコースター。
「かもめ」の登場人物、稽古場の役者達の純粋不純な係わり、一方の恋情、裏事情
らが２，３重する人間模様。個々の2面性とも透かし眺めて楽しいのに、逆回しの
展開で謎めく不穏なドラマが現れ。興味津々ねこ。かもめの劇中シーン、リリカル
な音楽、カモメに見なしたぞうきんら小道具、Ｔシャツ柄の地口も効果的。もう1回みると
さらに楽しめるんだろうなあ、観たいなあねこ。
役者。岩松演出、岩松節に応えて。クールに、ホットに、すっとこどっこいに熱演。
吉牟田眞奈。爆走機関車、小爆発を繰り返しては客席を沸かせ。
[月間一覧］