＠赤坂見附 赤坂RED/THEATER（2012/01/11-22 16ステージ）
http://www.red-theater.net/
全指定 前売5000円 当日5500円
原作：W.シェイクスピア 翻訳：小田島雄志 演出：吉田鋼太郎
照明：原田保 音楽：笠松泰洋 音響：角張正雄 提携：赤坂RED/THEATER
チラシ写真：石川純 チラシ画：谷神健二 チラシデザイン：Design KOZOO
出演： Aキャスト（Bキャスト）
林蘭 （根岸つかさ）：オリヴィア（イリリアの貴族の娘）
沢海陽子（中井出健）：セバスチャン（名家の子、海難事故で妹と生き別れ）
安寿ミラ ：ヴァイオラ（セバスチャンの双子の妹）
長谷川祐之（杉本政志）：オーシーノー(イリリアを統治。セバスチャンの殿様）
長谷川志（谷田歩） ：アンドルー（イリリアの貴族。頭のねじがゆるい）
横田栄司 [文学座]
：トービー（オリヴィアの叔父さん。酎太郎）
松本こうせい（岩倉弘樹）：フェステ（オリヴィアの道化）
坂田周子（千賀由紀子）：マライア（オリヴィアの小間使い）
北島善紀 ：フェービアン（オリヴィアの召使）
吉田鋼太郎 ：マルヴォーリオ（オリヴィア家の執事。口やかましい）
大塚明夫 ：アントーニオ（船乗り。セバスチャンを救助して心酔）
星和利 ：神父
谷畑聡 ：船長
飛田修司 ：紳士
福岡幹之 ：紳士
2012/01/13（金）晴 7:05−9:57PM(78/休14/78)後方上手 客席8割（100人）
客層：学生〜中年層まで。20−30歳代女性7割。
客入れ：ロビーには花が沢山。最前B〜Kまで10列、後方2列は未使用。
折り込みチラシそれなり。パンフなし。物販。パンフ A4 1000円。役者座談会収録。
公演DVD。 カーテンコール2回2分。
久々のAUN。元宝塚トップ・安寿ミラ、蜷川演出等中堅・横田栄司、ベテラン声優・
大塚明夫が客演。Ａキャストをみるねこ。
舞台。風雨に晒された床と同下手に謎の「厠」小屋。上手に枯れた立木と、
劇タイトルな月齢の月。小屋の後ろ〜月の下にブルーシートが吊られ。
お話。とある地中海の町。双子の兄妹が漂着したことから始める、恋のすれ違いと
勘違い。
かちっと原作通りの台詞と構成を、笑いとムーディのメリハリの効いた演出で上演。
喜劇パート。ポンポン飛び交う、スピーディな台詞、明瞭な発声でのおバカ芝居は
劇団☆新感線も顔負け。愉快千万ねこ。アホ貴族・アンドルーとむかつく執事・
マルヴォーリオへの横田・トービーらの悪戯は悪のり三昧。マルヴォーリオの勘違い
した高揚感を花火な空砲撃ち、騎馬を組んで持ち上げるとか。吉田鋼太郎がまた劇的
演技をたっぷりとして、美味しい役所を愉快にもり立て。
たっぷりのバカ騒ぎにシニカルな道化・フェステのウィットに富んだ言葉と歌がよく
スパイスになり、味わい増し。若い俳優達の前のめりの演技を、ベテラン客演が案配
よくサポートして○。
ムーディ・パート。まず劇的な音楽。で、男装の妹・ヴァイオラと殿様は接近度
高め。ほとんどボーイズラブ関係、普段から決めポーズの芝居もあって異世界な
麗しさ。安寿ミラ・ヴァイオラは嵌まり役で、ほーと見惚れるねこ。ちょこちょこ
つっこみ台詞をいれるけど、彼女には「さすがベルサイユで騎士をつとめていただけ
はある」と褒めて、客席に笑い。と、全体上気した気分なテンポが心地よく、
3時間も飽かず楽しむねこ。
どこでもドアな「厠」装置が、俳優の登場に効果。また、和式便座を常駐させて、
シリアス、シニカルどんな場面でもヘンテコな異化効果を生んでアングラテイスト。
衣裳は古風な本格派とみると、パンツだけ破れたジーンズという、これもヘンテコ。
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