＠東池袋 あうるすぽっと（2012/11/2-6 ステージ）
http://www.owlspot.jp/
全自由 前売り3500円 当日4000円 学生3000円 高校生以下1000円
作・演出：神里雄大 美術：神里雄大 照明：黒尾芳昭 音響：高橋真衣
舞台監督：寅川英司＋鴉屋 衣裳：天神綾子 映像：ワタナベカズキ
撮影：富貴塚悠太 演出助手：小野正彦 英語翻訳：門田美和
韓国語翻訳：李 丞孝 制作：急な坂スタジオ 製作：岡崎藝術座
共同製作：フェスティバル/トーキョー 助成：公益財団法人セゾン文化財団、
芸術文化振興基金 主催：フェスティバル/トーキョー、岡崎藝術座
出演：
山縣太一[チェルフィッチュ]
稲継美保
武谷公雄
2012/11/06(火)雨 2:04-3:34PM(1'30) 中段中央 客席5割(120人？)
客層：学生〜じじばばまで、関係者とコアな演劇ファン中心かな。
客入れ：通常客席、後方サイドは不使用。折り込みチラシそれなり、フェス袋入り。
パンフ A5 ブックレット。物販。過去公演台本、フェスグッズ。
カーテンコール1回
神里雄大新作。韓国でのワークインプログレスを経て、だけど内容に反映されてない
とか。
舞台。上手上空にカラフルな巨大鞠玉、黒いマネキンが絡み撮られてる風。レールが
下手奥から斜めに横断。テーブルやワゴンを移動。
お話。妊娠した妻と嫉妬深く妄想を膨らます男の対話。妄想男は相談相手のいのちの
電話兄さんにＳＯＳ。会って話すが電話兄さんは一人勝手。休憩時間にスクランブル
エッグをつくる映像。ipodを無くした妄想男が保険会社から聞き取りを延々受ける。
また、街でポケットの札束をちらつかせながら、博打に誘うおっさんから話しかける
が、キケンを察知していなす。おっさんは一人勝手。など、事件未満の日常スケッチ。
奇妙奇態、きちゃってる言動が面白し。なにもないのになんかありげな得体の知れ
ないものの広がりもまた。夫婦の会話はノンストップで身体ぶりつき、会話は枝葉が
ついてあらぬ方向へいき、保険相談の場所へなかなかたどり着けないなど。
まったくの日常ベースにヘンテコ、くだらない、無駄、過剰が散りばめられた、
歪んだ感じを逐一楽しむねこ。
アフタートーク 3:41-4:18PM(37) 50人ほど居残り
萩野亮（映画批評家）、神里雄大 司会 梅山景央（ライター／編集者）
以下箇条書き。ゲストの方と司会の話がメインなのにはうーんねこ。
萩野(感想）2回目。最初は笑っていたが、今日は圧倒的な演劇体験。
役者のディテールを実物より広く見えてる。
神里（舞台の広さ）別に…。思ったより狭かった。
萩野 言葉と身体で密に埋めていた。(ソーシャルドキュメンタリー。個人から
社会を映しているが）神里さんのインタビューで社会に目を向けるようになった
とあるのに共感している。
神里（ストレンジなアウトプットだが）社会性のある物の扱い方、アートは余り表に
でないようにしていた。震災とは関係なく，距離感を考えていた。震災の影響は
避けては通れなくなったことはある。
（モチーフは）社会的なものは明確に。ぼかすのはかっこよくない。提示する側の
責任として喋っている内容はわかりやすいようにと考えた。裏読みをしなくとも
いいよという態度を今頃になって考えるようになった。
萩野 ソーシャルドキュメンターについての話。スラムダンク〜大黒摩季を開放する
事について。
神里 （ぽかんとして）すごいですね…、言われていることがよく判っていない。
神里 iphoneを盗られて、保険会社と話したやり取りは実際4時間あれをやっていた。
リアルはどうでもよくて、ピースとしてありだと思っている。加工はどこまで
するかは程度の問題。世界、演劇といわれてもぴんとこない。事実をそのまんま
やった方が面白い。頭がおかしいおっさんには会った。自分も挙動不審、その
まんまやるとおかしい。今回は始めて相関図をつくった。父親が役者になりたくて
失踪しているとか、設定がある話。ドフトエフスキーが冗談で人物をつくっていた
のと同じジャンと。(萩野へ）ドキュメンタリーって何ですか、ブレアウィッチは？
(あれは偽もの）。物語にいれると効果的と思えばいれていって、カットしたもの
もある。
萩野 地球規模では相関図はとうていできず、個人規模でしかできない。
神里 話の腰を折っていいですか。路線図そのものより、乗り換えがかきたい
（相関図は人と人のドラマじゃないんですか）はあー？？。
萩野 休憩時間の卵が地球に見えた、ケチャップは血で暴力性とか。あの映像だけ
でもう十分であった、とても重要だという話。
司会 あれはどうでもいい、しょうもない（という意図の）映像。
神里 10分見ても損する映像だと思う。
神里（不在とあるが）見立てをあえてやって馬鹿にしている。保険の人の後を歩く
場面は公園になるとは思っていないので。ふざけているようにつくろうと思った。
萩野 ふれ合わない夫婦は別の世界にいる話。エロティックだった。
神里 意図的に触る演出はしている。稽古で正解がでると，それ以降の更新が
できない。腐っていく感じ。こなれてくると役者に文句をいう。ひとまず落とし
どころをつけてここまできた。
萩野 それこそドキュメンタリーですね。
神里 はあー？？。
萩野 クロマティが七色に輝くというくだりが感動的でしたなど感想を延べ。
神里 そろそろ時間なので質問があれば。
Q1舞台美術
最初は色々アイデアがあったが、いらないとこをとって、こうなった。入らないもの
から漏れたのが残った。美術は僕となっているが、稽古場でみなで相談してつくった
整理はするが、役者のリアクションも同じではじいて残ったものでつくっている。
[月間一覧］