＠名古屋・久屋大通 損保ジャパン人形劇場ひまわりホール（2013/2/21-24 6ステージ）
http://aichi-puppet.net/apc/himawari.htm
全自由 前売2800円 当日3000円 中高生前売1500円
作：北村想 演出：小林正和 舞台美術:松本ひろし（ステージクラフト三舞）
舞台監督:中村公彦（イリスパンシブルティ） 照明:石原福雄（FRACTAL）、
平野行俊（劇座） 音響:細川ひろめ 歌唱指導:折野純子 宣伝美術:下東英夫
イラスト:あおきひろえ 制作協力:加藤智宏（office Perky pat）
主催:avecビーズ
出演：
火田詮子 ：コートの女
たなかちさ：ねんねこ
金原祐三子：女１
中島由紀子：女２
小林正和 ：ガードマン
ヒート猛［スクイジーズ］：ネクタイ
田辺文美：定食屋の女
折野純子 ピアノ演奏
2013/2/23(土)晴 7:35-9:17PM(1'41)最前方 客席9割（50人）
客層：大人中心、20才代も結構、男女半々。
客入れ：間隔をおいた千鳥配置。座椅子3列・内2列は靴を脱ぎ。後方椅子4列。
開演前、マナーモードでなく電源断を、想さんかもお願い。2ヶ月稽古して本番は
5回だけ。すでに２回マナーモードが鳴って芝居がおかしくなってしまった。
役者はそれほど繊細、またもったいのないことだと。
折り込みチラシそれなり。パンフ A5 3ページ。挨拶（散文詩）、配役、スタッフ、
予定。次回公演（1〜2年後）「あたしアノ雨にうたれて」 次々回公演（３〜4年後）
「セピア〜sepia」 物販。台本1000円。いつものように想さんがその場でサイン。
ビデオが販売されていたけど、どれだったか未確認。
舞台。屋上設定、堰のようにぐるりコンクリ。中央に2人は座れそうな２つの円筒。
傍らに風呂敷包み。上手に鉄骨構造。
お話。プロジェクト・ナビ上演「屋上の人」の20年後の屋上。かつての女子高生
たちは中年、倒産、リストラの憂き目にあい。お先真っ暗すぎて、脱力ぼっさりと
語らい。そんなところに相談員という怪しいコート女が声掛け。悩みを聞き、
解決もしようという。一方、同じ屋上には男に尽くした末、捨てられようとしている
主婦。また、子育てに疲れ、なぜか焦点の定まらぬ目で彼方をみるねんねこ主婦も
やってくる。自分のことで目一杯、互いに知る由もなかったのだが。
人生砂漠、途上の休止とこれはオアシスのような舞台。絶望し悲嘆にくれても、
ポカンと浮いて、目線を高く、我が身と世界と再会させてくれ。作家が考える世事の
真意を代弁する独特の台詞構成。世の不合理の訳を、幸福の正体を、考えること自体
の無益さを、哲学者の語録を軽やかに鋭いコメント、さらに哲学史を歌にまで
しちゃうなんて、この作家だけ。
程良い距離と空気感はプロジェクトナビ以来、小林さんは訳知りに無添加、純化。
添加として19階劇場の窓を使って、リアル屋上夜景をみせ。世界に開くな趣旨にも
ばっちり沿い。永く観てきた役者陣は、年を重ね、いい感じに抜けてきて○。
次回公演はもう本があるとか、その先も決めているとのことで嬉しく思うねこ。
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