万有引力「カスパーハウザー」
＠新宿・スペースゼロ （1995/11/22-26 6ステージ） 前売指4000,当日4500
作・演出・美術：Ｊ･Ａ･シーザー
1995/11/25(土)2:00ｰ3:45PM 晴 中段下手より 客席７割（300人）
舞台。Ｔの字型。中央Ｉは客席を分断し奥まで。正面は段差をつけ、そこここ、
ライティングデスク。資料館・閲覧室？。後方、螺旋階段、配管？やら。
お話。１９３３。幽閉ののち、何者かに暗殺された名もなき王子の物語。野田秀
樹も「小指の思い出」でモチーフとした少年。12月には、風琴工房が芝居にする
そう。幽閉、発見、養護、調査、暗殺。種々の証言、実験のあらまし。フリークス
と慰みものとする貴族。少年の苦悩。意外と流れは素直。現代女子高生の登場
とかも、あまり時空曲げた感じしない。記録者が終始舞台にいる演出など、一貫
したとこあり。混沌の印象は小。観やすい。
美術。背後の垂れ幕が印象。馬の巨大な絵とか謎めいた男とか。衣装。黒装束で
どこか奇妙。帽子が造形的だったり。音楽。かわらず、プログレみたいの。これ
あまり好きじゃないねこ。
カスパー（海津義孝）は無垢なるもの。彼は言葉を知り、本来の自分を失ってい
く。それ故の暗黒・自分探し。これ、空なる言葉にたより、本来の姿を忘れ／見
失った今の人々の写し絵として描かれる。かな？。芝居もいつもよか、台詞多い
感じ。演劇の嘘も構造にとり込む趣向かしら。
役者。海津さん目当て。おどおど／優等生少年で凄みの表現に欲求不満。超能力
に目覚める場面はその点、○。
［月間一覧］ |