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 劇団方南ぐみ第16回公演「同窓会〜10年目のザンゲ」

 @池袋・東京芸術劇場(小2) (1998/6/23-28 8ステージ)全自由前売2800当日3000
 作:樫田正剛 演出:方南久美
 出演:飯田基祐、長野和也、山本由湖、中村房代、積圭祐、榊ゆりこ、山崎パン、
 保谷果奈子、田中キララ、川渕良和

 1998/6/27(日)くもり 7:05-8:45PM 前方から 客席満員(270人)
 客層:老若男女。家族連れも多そう。客入れ:当日券。昼は満員と夜の回を問わずと
 も薦める制作は親切。7/4に劇団員とお客でバーベQ大会があるそう。

 舞台。しみったれた畳部屋。壁際にラック、TV、サイクリングマシンやら健康用
 機械。、藤椅子、中央にテーブル。縁側から上手に打っちゃってある鉢植え、下手に
 焼却炉。ポスターを剥がしたあともちゃんとある、こだわりぶり。
 お話。高校時代、サークルのお金をデート代にちょろまかしたカップルもあれから
 10年。女は他の男と結婚を機にわだかまりをなくそうと、告白がための同窓会を彼氏
 だった同級生に頼んだのだ。なれど男は小心者、なかなか言い出せない。そんなうち
 他の人間が犯人てことになってしまう。恨みに燃える同級生をみるにつけ、ますます
 真相が離せない男。そんなところに、件の男、今はやくざの下っ端が集まった同級生
 達に、必死の借金を申し込んでくる。同級生達はなけなしのお金を貸してやるのだが
 ここ数回続いた、会社シリーズからちと離れた設定の今回。

 走れメロス、っスね。友情のいいはなしな中、等身大な猜疑心の醜さ、現実の暗さを
 覗かせて、それだけにとどめない。結局、救いはちゃんとおき、いい気持ちで終わら
 せるのは巧み。キャラごとに細かく伏線をおいて、期待通りに絡ませる。笑い処のポ
 イントはしっかり、わかりやすくおいてて、家族でみても安心。臭い芝居寸前でとど
 めておくのも○。舞台となる居酒屋の調子のいい仲居、タップダンスで伴奏する流
 しのキャラが、べたになりながちな設定にアクセント。それらも実はと本編に絡ませ
 、芝居掛かりにしてるのがおかしい。全体、上り調子な勢いがあって、気持ちよくみれ
 たねこ。