ホリプロ ｢新ピーターパン｣
＠初台・新国立劇場 オペラ劇場 (1998/8/9-23 22ステージ)
全指定 前売り当日共 SS-8000 S-6000 A-5000 B-3500 7-11シート4500
原作：J･M･バリー 演出・潤色・訳詞：釜紹人 翻訳：秋島百合子 フライング
デザイン／ピーター・フォイ
出演：笹本玲奈（ピーターパン）今村雅美（ウェンディ）古田新太［劇団☆新感線]
（フック船長、ダーリング氏）福島桂子（タイガー・リリー） 他全32名
1998/8/13(木)晴れ11:35-2:10PM（休憩20 1H/1H15M) 3Fより 客席7割(1200?人)
客層：親子連れ率８割。１０才未満お子様率７割。舞台で会話場面が続くと、退屈
なのか、客席お茶の間状態。苦笑ねこ。
客入れ：当日券。開演１時間前から。１、２Ｆにバラバラ30,40席、３Ｆ30席ほど。
俯瞰しようと思ってたねこは、3F席購入（7-11シートか？）。１，２Ｆはそれなり
の入り、３Ｆは４割ほどでがらがら。広いロビーでこじんまりと物販。パンフ
(1500)、ぬいぐるみなど。
思慕の念かなわぬ切なさ、ちと直。演劇な味わいほしい。間断ない演出は楽し。
'86年の郁恵ピーターパン以来観るねこ。今回、劇場、キャスト、スタッフとも刷
新したそう。ねこは新感線・古田新太さん、お目当て。
全面スライドと回り舞台機構を活用。２つの世界を行き来する距離感をまんま演出
家はまんま世界の果てに行くし、フックの船は面舵とって迫りくるし、劇場効果○
ウェンディの家は「飛び出す絵本」然。黒板に落書きな壁、アーチを描く両開き窓
が特徴。ピーターの隠れ家は朽ちた木々の根元。夜になれば、キノコが蛍光し、
木々の目が光り動物頭部然となる。うーん、ファンタジー。オーケストラピットと
客席間にコの字花道。客席に近しく配置○。
ロンドン。親が留守の間にと、自分の影を取り戻しにきたピーター。なんかウェン
ディや弟達と意気投合、一緒にネバーランドに。ウェンディと家族ごっこ、宿敵海賊
フックと戦ったりと、いろいろ。が、とどまることに疑問を抱くウェンディは両親の元に
帰ることを決心して・・。
歌、ダンス、軽いギャグ、ビジュアルな装置、ユーモラスなかぶりものと、お話の
見せ場の連続。リズムを途切らせない演出が子供も飽きさせず○。後半のモップや
ら使ったダンスとか、ＳＴＯＭＰのりで楽しい。古田さんら海賊は、まんま新感線のりの
コテコテぶり。マンガぽくて面白い。もっとギャグをと、同じ傾向だけにおもえど
それは場違いか。客いじりは少。フック周辺は受けがいいだけにもっとと希望ねこ
無為に遊んでOK、空も飛べるしと、大人からみたら幸せな万年少年ピーター。
したい放題なのに、一番欲しい母親の愛情だけが手に入らない。だから成長できず、
大人になれない。叶わぬことを望むのは辛すぎるから、子供でいることに固執する。
悲しすぎる永遠の幸福状態。冒頭場面から、はっきりと思慕の念と叶わぬ辛さを見
せるピーター。言葉やら直裁さにうーん。大人になったウェンディと別れ飛び去る
場面のフォローがない虚無感も、うーん。中途の冒険が華々しいだけに、なんか空
しい気持ちねこ。大フライングは辛い現実、夢のラストなんだろうけど、それまで
もうすこし演劇な裏打ち表現ができそうな。空しさ、寂しさが残るもの多々あり。
笹本さん。もっと声の伸びほしいけど、素直に少年ぽくて○。それだけって感じでは
あるけど。フライングは浮いてるだけかな？なとこあり、今後に期待。古田さん
軽快愉快で愛らしいフック。ダーリング役のちらりお茶目さも○。
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