ポかリン記憶舎 茶室白玉庵「ピン・ポン〜眠れない男と眠りっぱなしの女との
眠りの狭間の噛み合わないラリー戦」
＠代々木・ヴァンテ･シアター (1998/9/27 3ステージ) 全自由前売り当日1000
作・演出：明神慈 音楽：木並和彦 調光：松田恵子 制作：杉本真紀子ほか
出演：坂井珠真（女）、池川真人（男）
1998/9/27(日)雨 12:35-1:15PM('40) 前方より 客席５割（30人)
客層：20才代〜年輩なご婦人までの老若男女。
客入れ：ぽちぽちゆったりと埋まる客席。会場はフジタヴァンテ北側の展示場スペ
ース。ここに部屋があるとはしらなんだねこ。綺麗な淡色の和服美人おねえさん達
が受付、客入れ。なんか、それだけでいいきもちねこ。
会場。グレー、白色照明の無機的長方形スペース。入口よりに紺の卓球台。その上
に寝てる浴衣の女、下では男がピンポン玉になにやら模様書き中。そのオレンジの
ピンポン玉と、紺色栓のペットボトルが床中に多量散在。グレー、紺、オレンジ、
白つうかアンバーの配色ね。客席はそこを囲んで、壁際にコの字配列。
お話。覚醒するたび、以前の記憶をなくしてる眠り病みたい女。彼女を見守るため
か、眠ることができずに思い逡巡してる男。思いだそう、接点を探ろうとする女と
いじわるに教えない楽しみと思い出すことの苦しさないまぜな男。の距離をおいた
やり取り。忘却＜＞復活の繰り返しを断ち、先にいこうと思いながら×、どこにも
いけない２人の刹那の逢瀬を描く。
瓶詰めな濃い世界をくっきり細やかに描いて◎。よくできた短編小説みたいな。心
情表現はさりげでいて繊細。距離をおいた会話には、元恋人な男の疲労した悲しみ
が伺えて、切ない気持ちねこ。表情に乏しい男に悪戯な表情、物言いの女が魅力的
もっと役者の存在感や身体性、シチュエーションの異常さを際だたせるもの（外の
世界とか。時間の揺らぎ表現はあったけど）があれば、リアル感があって面白いの
になあとも思うねこ。
［月間一覧］
|