ウィリアム・フォーサイス＆フランクフルト・バレエ団
〈Ｂ２プロ〉
＠初台・新国立劇場 中劇場 (1999/3/17-21 6ステージ)
前売り当日共S13000 A11000 B7000 C5000
１「仮定された流れ2」Hypothetical Stream2(23分)
振付：ウィリアム・フォーサイス
音楽：スチュアート・デンプスター<スタンディング・ウェーヴズ>
イングラム・マーシャル <フォッグ・トロープス>
美術・照明：ウィリアム・フォーサイス
衣裳：スティーヴン・ギャロウェイ
初演：1997年9月14日＠フランクフルト
２「スリーパーズ・ガッツ II」Sleepers GutsII(24分)
振付：ウィリアム・フォーサイスとフランクフルト・バレエ団のコラボレーション
音楽：トム・ウィレムス、ジョエル・ライアン チェロ：マティアス・ロレンツ
オーボエ：ハイコ・フロッシュ、ベティ−ナ・ロレンツ
パーカッション：フィリップ・ダンツァイゼン
ディジェリドゥー：トーマス・マクナイス
美術・照明・衣裳：１と同じ
ヴィデオ・インスタレーション：ニック・ハフナー
初演：1996年10月25日＠フランクフルト
３「オヴ・エニー・イフ・アンド」Of Any If And(21分)
振付：ウィリアム・フォーサイス
音楽：トム・ウィレムス
美術・照明・衣裳：１と同じ
テクスト：ウィリアム・フォーサイス、ダナ・カスパーセン
初演：1995年5月27日＠フランクフルト
1999/3/21(日)曇 2:05-3:45PM(23+休20+24+休20+21)1F最前列より 客席7割(700)
客層：老若男女。20-30才代女性、30-50才代男性が多いような印象。
客入れ：特記なし。いつも長蛇の列の女子トイレもそこそこ。下手後方に空席多は
1週間前のＡプロと一緒。うーんもったいない。休憩時間中、幕内からのダンサーの
声は今回ほとんどなし。
Ｂプロのがいい。初見のフォーサイス、動きの凄さに目を奪われたＡプロ。まあ、
面白みや情感はもひとつで、動き特化のカンパニーなのかなと。今回ＢプロはＡプ
ロより増して感じられる緊迫感、エモーショナルな表現に感情移入。特に、ダナと
トーマスの2人は素晴らしくて感動。Ｂプロみてよかったと、認識を改めたねこ。
１仮定された・・。うねるような低音の音楽、突然の静寂。それでもダンサーの動
きは音のリズムのまま持続する。照明は、強めの横からのもの、上方からの柔らか
なものと切り替え、ダンサーの体をくっきりと浮き彫りにしてく。２、３組の絡み
とソロを配置。中盤で総員の絡みがあるけど、全体の展開は変わらず。動きをもっ
て、静止した構図をみせようとするよなダンス印象。ダナとトーマスのペアが綿密
親密で◎。なんか微笑を誘われたねこ。
２スリーパーズ・・。不安醸すような羽音のような音楽。正面下方で斜に投影され
るなんか？な横延ばしビデオ。くるくるフォーメーションを変えながら展開。なん
かありげなやり取りを残して暗転、ビデオに蠢くシルエットを浮かばせる演出が面
白い。ラストで男女ペア。音楽もすっきりなものに。それでも行き去る男をビデオ
を巻き戻すように引き戻したりな、離れられない２人は泥沼万歳な匂いあり。濃い
関係なダンスが、ラブラブなダナのペアとは違うムードで面白いねこ。１もそうだ
けど、これは２Ｆから俯瞰して見たかったねこ。音響もこの劇場は上に抜けちゃうし。
３OF ANY IF AND。奧側両袖にテキストをささやくように読む男女。衝立なボックス
内から白いコスチュームのダナとトーマスが登場。テキスト内容？のプラカードを
つけたバトン７本を昇降、言葉を強調する。そんな趣向（言葉）はじゃまっけなほ
どに、ダナとトーマスのダンスは素晴らしい。つうか、もうダンス越えてる交感が
感じられたねこ。必要としながらすれ違う男女。手をさしのべ、体を預けながら互
いに見交わさない。親密な時も垣間見せ、一層哀しさをつのらせる。なんか泣けて
来ちゃったねこ。カーテンコール。全プログラム中、一番熱心な拍手を送る客席。
寄り添い、キスを交わし、親密な２人は幸せそうでとてもいい感じ。再び微笑みねこ。
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