ベターポーヅ第14回公演「おやつの季節」
＠下北沢 ザ・スズナリ （1999/4/28-5/2 7ステージ） 全自由前売2800当日3000
作・演出：西島明 振付：永谷亜紀 装置：志田原貴子 照明：川原敬貴[ロンブル]
音響：水元健一 衣装：吉田奈美子 舞台監督：小嶋次郎[小嶋舞台]
宣伝美術：東大路道恵 制作：小林和泉、川端宏美
出演：
市川菜穂：アグネス（女優）
渡辺道子：キエ（女優の付き人）
山崎和如：ジュジュ（女優のマネージャー）
猿飛佐助：エビセン（豚商人）
加藤直美：シズル（豚商人の妻）
阿部光代：ノセ（アカスリ女・姉）
松浦和香子：茶目子（アカスリ女・妹）
1999/4/29(木)小雨 7:05-8:35PM(1'30) 中段より 客席満員(140人)
客層：20才代中心。男女半々。
客入れ：整理番号付もまったりと埋まる客席。場内整理適度にあり。
舞台。グラフィックデザインしてる砂丘セット。下手。なんかうねうねした足掛り
坂を登ったとこに白いバスタブ、紫の衝立。後方、意匠化された雲が描かれた山吹
色の額縁のなかに青空（きれい）と連なる砂丘の丘。前方が広場状、隅に白砂が
溜まり。
お話。砂丘の保養地に「プライベート」休暇してる女優・アグネスはなんか憂鬱。
新境地をという、ハードボイルドものの、乗る気になれず。付き人、マネージャー
はそんな彼女にとまどっているんだか、ないんだか。砂漠に住む砂粒大の豚を売る
豚商人夫婦はなぜか不作でどうしたもんかななと思案模索。地元のアカスリを生業
とする姉妹は仕事そっちのけで、恋のおまじないやら遊びやら。みんな、上の空？
一心不乱？、どうなんだかな〜な。
一層へんてこ、ますます好きなベターポーヅ。通常生活はむろん、芝居にしても怪
しい人物達のすっとこどっこいな行状。海の音電話で変調をきたす女優、クレーン
ゲーム化する女、腕だけ痙攣男、魅力的過ぎて透明箱をかぶった娘、なんかやたら
セクシーな豚商人とか。死者が蘇生したり、マジックリアリズムな怪しいエピソードも
加わるけど、あくまでクール。尾を引く感情というより、気分で過ぎてゆくのが
いつもながら面白い。今回は満たされない人達の渇望がそこはかのセクシーさを
醸してもいて、ふーんねこ。食べ物、口紅、服いじり、沐浴の白い肌などの生っぽい
、生理的感触がなんともいい感じ。
永井亜紀ダンスはベタポのほうが面白いと思うのはねこだけ？。水着でダンス
（振りか）な冒頭。爽やかな水色の水着でちょっとへんな動きという取り合わせが○。
役者。松浦さん。普通ぽくかわいいのに変なのが○。△唇でしてしてポーズが愉快。
加藤さん。種飛ばしながらスイカを食べるときの、意味無くすごんだ目が○。
渡辺さん。相変わらず、目線が浮ついてて○。猿飛さん。生活に必要ないセクシーさ
が十二分でとてもいい。
［月間一覧］
|