ＰＡＲＣＯ制作「東京原子核クラブ〜愚カナリ､我等ガ日々｡美シキ哉､我等ガ青春」
＠渋谷・ＰＡＲＣＯ劇場（1999/5/30-6/10 15ステージ)
全指定前売り当日共6000
作・演出：マキノノゾミ スタッフ、出演：下記
1999/6/2(水)晴れ 7:00-9:50PM(80/休15/75) 前方より 客席５割(250人)
客層：20ｰ30才代中心に幅広く。会社帰りなスーツの方が結構数。
客入れ：後方空席多数。再演、平日に３時間上演のためか。当日券でもかなりいい
席あり。ＨＰ開設記念として、ハーフプライスチケットあり（電話予約。2枚以上）
パンフ(1200)、戯曲集とセットだと2500。なんか新聞、サイン入り色紙とかおまけ
つき。
初演は国際フォーラム柿落とし公演。一部キャストを変えての再演。
舞台。２Ｆ立て洋館下宿。装飾小、質実剛健。両袖に２×２部屋、計８部屋。玄関
ロビーの吹き抜けが開放的。中央に赤いカーペット、ソファ、リクライニング椅子
その背後に玄関下駄箱。は２Ｆへのクランク階段下に置かれ合理的。その階段を上
ると明るい陽が射すカラス窓。全体、落ちつくほどよい広さ、人が集う処な雰囲気
あり。
お話。第2次大戦前。理化学研究所に勤務する研究員達は欧米に迫らんと研究没頭。
若き研究員の友田は同僚先輩のレベルに気後れを感じたり、欧米に先を越されては
落ちこんだりするが、持ち前の能力を発揮、頭角を表していく。そんな彼の成長を
見守り支えたのはほかならぬ同僚、そして逞しく個性的なアパートの住人達だった。
という彼のみならず、とりまく人々それぞれのあのころの物語。
暖かな視点で愛しい人間とその日常を見つめる、ウェルメイドプレイ。各人のエピ
ソードを繋ぎながらのなんとわなしカクスコっぽい構成。笑い含みのテンポ、人情
芝居な湿り気を添えて、飽きさせない。素直らしい主人公達にちと変わった濃い周
囲人物の取り合わせ。スパイスとして、もうすこしと思わせる足りない位の程良い
絡ませ方。まあ巧みなこと。
原爆開発に関わる研究者の葛藤はいたずらにディープにせず。純粋探求心、好奇心
をもつ人本来の姿に頷き、しかしながらの反省から明日に向けられた前向きさあり
それらが率直な私たちの言葉で語られるのに好感ねこ。原爆投下のニュースに知的
興奮を禁じえなかったという研究者の告白とか。
音楽がせつな系のピアノ曲（聞いたことあるんだけど？？）でしみじみさひとしお
初演はビートルズナンバーだったらしい。結構、印象違いそう。
役者。器用に個性的に役者芝居。美味しい怪しさな、三上市朗、キムラ緑子。個人
的仕事上シンパシー感じたバタバタぶりの阿南健治。とかが印象に残ったねこ。
初演 今回
1997/1/11-23 1999/5/30-6/10
東京国際 ＰＡＲＣＯ劇場
フォーラムＤ
全指定4000 全指定6000
作・演出：マキノノゾミ
演出助手：鈴木哲也 佐藤万里
照明：大川貴啓 ←
音響：堂岡俊弘 川崎晴美
衣装：三大寺志保美 ←
美術：奥村泰彦 ←
舞台監督：菅野将機 ←
宣伝美術：鳥井和昌 ←
制作：小川友記子 佐々木征司
出演：
友田晋一郎（少壮の物理学者） ：有馬自由 西川忠志
橋場大吉（大学野球部員） ：木下政治 ←
早坂一平（ダンスホールのピアノ弾き） ：三上市朗 ←
大久保桐子（彦次郎の娘） ：南谷朝子 ←
箕面富佐子（元ダンサーほか） ：キムラ緑子 ←
武山真先（友田の同僚） ：久松信美 阿南健治
大久保彦次郎（主人） ：酒井高陽 ←
谷川清彦（新劇青年） ：大久保仁志 大家仁志
小森敬文（友田の同僚） ：小市慢太郎 ←
狩野良介（海軍中尉、武山の友人） ：茅野イサム 大石継太
西田義雄（研究所主任研究員、友田らの師）：杉山良一 小林勝也
林田清太郎（大学野球部員） ：奥田達士 ←
ラジオの声（実況） ：川下大洋 ←
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