Ｂ級遊撃隊「満ち足りた散歩者」
＠下北沢 ザ・スズナリ(2000/7/5-9 ステージ)名古屋6/30-7/2 浜松7/12
全自由 前売り2,800円 高校生以下2,000円 当日3,000円
作・演出：佃 典彦 舞台監督：井上知也 照明：小木曽千倉 音響：後藤佳子
照明操作：寺岬めぐみ 小道具：才谷組 衣装：上海リル'S
宣伝美術：小林美千代[パッチワーク制作] 制作：斉藤弥生ほか
出演：
神谷尚吾 ：お稲荷さんになった男
佃 典彦 ：その男を狙う男
行俊 励 ：たかる男
池野和典 ：貞がせる男
山口未知 ：運が悪くない女
斉藤やよい ：緑を勧める女
山積わたしも：お参りに来る女（女子高生）
山積かだい ：お参りに来る女（おばちゃん）
2000/7/7(金)くもり／颱風雨 7:35-9:05PM(1'30) 前方より 客席７割(120人)
客層：20才代後半？中心にとりどり。中堅小劇場ファン層って感じ。
客入れ：颱風関東接近中の夜。それなりに埋まってる客席。荷物預かりは頼めば
あり。桟敷なし、階段ベンチシートのみ。やや舞台が高いので３列目以降のが○。
折り込みパンフ。雨の歌にまつわる、佃さんの挨拶文。歌詞が全部わかる人におじ
さん、おばさん、あんま機プレゼントとか。物販。戯曲本。
tsumazuki no ishi 寺十吾（じつなしさとる）らとの合同企画など、今年も多作精力的
な佃典彦新作。
舞台。柵で囲まれたビルの屋上。上手。こぶりの鳥居、賽銭箱、お社。おみくじ
もあり。その隣に平たく土盛りして、ねこの額な竹藪。短冊つけて七夕気分。
その後ろに段ボール、毛布ら生活用品、虫取り網、ペットケージやら雑多なもの。
中程にビール箱でつくった作業机。上手に３人がけの小ベンチ。屋上入口は上手奥
お話。二人の男あり。お稲荷さんを作ってるという便利屋（佃）。お稲荷さんの
代わり？？に神様をしているという男（神谷）。なんか浮世離れした二人は呑気に
やりとり。そんな会話から、えっ？な一言。「神様」は便利屋を自分の命をねらわ
せるために雇っているというのだ。そんな二人を中心。詐欺を承知で？されてたり
したりする、幸薄そうな強欲そうな人々が登場。生き地獄をどっこいきてる姿を
でも、のほほんと綴っていく。
いつもながら、おとぼけ三昧も暗部を浮かばせて巧み。死や修羅場を身近設定して
生を実感な世界。登場人物はどこかねじが外れて、へんてこ。お笑いの基本なべた
な反復やら多様。無自覚な悪意、不謹慎さを脱力に、または余計な処に無駄にいれ
て描ててく。しゃれにならない場面では、それ自体ブラックユーモア。内実のどろ
どろを覗かせるにとどめつつ、十分に伝えて○。喰えない、飄々とした作劇が愉快
、好感ねこ。ラスト。待望の「雨」＝生の実感が、まるで葬送の印と光景に見える
のにふふーんねこ。
役者。佃さん。余裕ある役者のおとぼけ演技。おもしろし。神谷さん。ちょっと
ばた臭いくせぶりが変。なんかとらえどころがない二人が妙で、おかしいねこ。
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