ホリプロ 「居残り佐平次 〜次郎長恋の鞘当て〜」
＠浜町 明治座(2002/5/2-27 40ステージ)
http://www.meijiza.co.jp/index2.html
全指定 前売り当日とも A席11000円 B席5000円
作・演出：水谷龍二 美術：松野 潤 照明：五十嵐正夫 振付：花柳輔太朗
音楽：後藤浩明 音響：原島正治 殺陣：岡本隆史 邦楽指導：堅田喜三代
メイク指導：武井優子 演出助手：藤井清美 舞台監督：中島幸則ほか
衣装： 松竹衣裳 小道具：藤浪小道具 かつら：太陽かつら店
制作：ホリプロ http://www.horipro.co.jp/fun/stage.html
制作協力：星屑の会 主催：明治座、テレビ東京
出演：
風間杜夫：佐平次（遊び人）、噺家
平田 満：清水の次郎長
高橋由美子：遊女・お梅（一番の売れっ子・板頭）
余 貴美子：遊女・お染（元板頭）
柳家花緑 ：若い衆・松吉
馬渕英里何：遊女・お光
三田村周三：主人・善兵衛
小宮孝泰 ：番頭・平助
有園芳記 ：小政（次郎長子分）
菅原大吉 ：大政（次郎長子分）
植野葉子 ：あやめ
ラサール石井：高崎 栄（薩摩藩士）
渡辺 哲 ：村井半兵衛（薩摩藩士）
でんでん ：立石壮之進（薩摩藩士）
市川楓人：益田尚平（薩摩藩士）
新納敏正：勝五郎（お染のなじみ客）
築出静夫：仙吉（お染のなじみ客）
真山章志：喜助（お染のなじみ客）
朝倉伸二：杢兵衛（お光を身請けする商人）
平良政幸：清八
江端英久：亀吉
柏 進 ：鉄吉
小林美江：遊女・お杉
星野園美：遊女・おたね
棚橋幸代：遊女・おはな
北川佳代子：遊女・お藤
田村友里 ：遊女・お筆
ＥＲＩＮＮ：遊女・おつや
千寿えつ子：遊女・おそで
水谷日香理：遊女・おすみ
久下恵美 ：遊女・おこと
2002/5/4(土祝)晴 11:31-2:47PM(72/休30/91) 1F最前方より 客席ほぼ満員(1500人)
客層：老若男女、中高年層最多の大人客席。女性7割。
客入れ：当日券詳細不明、通路補助席40以上。劇場入口は三階。階段、エスカレータ
数がもひとつでやや混雑。お弁当2種1200,1500円、最安サンドイッチ700円。なお道路
向こうにローソンあり。物販。パンフ(B5 40ページ 1000円)、ほか不明。
風間杜夫＋平田満、と聞いてぐっと来る人には堪らない久々共演。ちょっと湿った人情
芝居が得意、星屑の会・水谷龍二の作・演出。同名落語に想を得たとか。
舞台。遊郭ジオラマセット。品川・赤木屋とあり。１階に２つ、２階に５つの部屋入口、
廊下と中程に階段。舞台を回してはそれぞれ部屋内をみせ。大宴会場には山水画の
障子、金砂の壁。舞台袖に大きな暖簾と紋。
お話。仲間と連れだって遊んだ、佐平次。自分は残って、朝から酒と料理三昧。
勘定を乞う若い衆を、弁舌巧みに煙にまき、居残り。一方、１人の親父が目つき鋭い
若い衆とやってくる。清水の次郎長親分とその子分。江戸最後の息抜きのつもり
らしい。佐平次、ついには金はない、友達もこないと自ら布団部屋へ。ところがこの
男、座持ちが巧いことから、客と遊女達の評判となる。初日の夜も、遊女がこないと
苦情の客をいい案配にあしらって手柄。その客の１人に清水の次郎長。売れっ子
梅香の手配をしてあげたのをきっかけに、佐平次に好意好感。いろいろと持ち上がる
やっかい毎を捌く佐平次の助けとも、梅香を巡ってライバル？ともなるのだった。
後味すっきり、果汁３０％。物足りなくも、いいじゃないな快さ。緩急に富んだ
とんとん拍子のお話。暗転なしの転換・花道〜本舞台の往来や、ぶんぶん回し舞台を
フル活用。水谷作品をドライアップ、さらっと調子こいたノリ良さが旨いこといってて○。
目が点、思わずフリーズさせられるオヤジ芝居やギャグに困りつ、無心に楽しむねこ。
とかいいつつ、物足りなさはないものねだり？。濡れた人情芝居、楽天ではない
現実の毒気（薩摩藩士の悪意はせいぜい無粋の域）、虚実ない交ぜ・佐平次の哀愁、
絡まって転がる展開とか、もっと深く観たかったですねこ。
役者。風間さん。洒落っけ十二分。したたかさ、陽気さに生命力を感じさせて素敵。
平田さん。真摯、それゆえ時におとぼけ。いい人を絵に描いたようで素敵。二人の
絡みでは、つか芝居名場面風・サービスカットもあり。余さん。口跡のいい役者ぞろい
の中、ひときわ透る台詞回し。くっきりしゃきりと、生理的な心地良さあり。
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