ピナ・バウシュ＆ヴッパタール舞踊団
「炎のマズルカ Masurca Fogo 火熱的タンツテアター（25周年記念作品）」
＠新宿文化センター大ホール(2002/5/18-21 4ステージ)
全指定 前売り当日共 S席13000円 A席10000円 B席7000円 C席5000円 D席3000円
制作・演出・振付：ピナ・バウシュ 美術：ペーター・パプスト
衣裳：マリオン・シートー
音楽協力：マティアス・ブルカート、アンドレアス・アイゼンシュナイダー
舞台技術部長：マンフレッド・マルチェフスキー
照明部長：アンドレアス・リンケス 照明：ジョー・ヴァーレイほか
大道具：マーティン・ヴァンターシャイトほか
音響：アンドレアス・アイゼンシュナイダー 舞台監督：ペーター・リゥトゥケ
小道具：ヤン・ツィートー 衣装：ハラルド・ボルほか
メーキャップ：バルバラ・ユンゲほか
http://www1.ocn.ne.jp/~ncc/index.html
出演：
レジーナ・アドヴェルト、ルース・アマランテ、ライナー・ベーア、
アンドレイ・ベレティン、アレクサンドル・カストレ、シルヴィア・ファリャス、
ダフニス・コノキノス、メラニー・モーラン、ドミニク・メルシー、
パスカル・メリーギ、クリスティァーナ・モルガンティ、ナザレット・パナデロ、
ファビアン・プリオヴィーユ、ホルヘ・プエルタ・アルメンタ、瀬山亜津咲、
ジュリー・アン・スタンザク、ミヒャエル・シュトゥレッカー、
フェルナンド・スエルス、高木賢二、アイーダ・ヴァイニエリ、アンナ・ヴァサーク
2002/5/18(土)曇 2:36-5:12PM(62/休17/72) 2F中〜前方より 客席7割(1300？人)
客層：老若男女。家族連れも。20歳代と中年層中心。女性過半数。
客入れ：当日券。1F最前方、1Fと2F最後尾を中心に５０枚ほど。開演まぎわも残席あり。
初日のためかロビー開場10分押し、入場待ちの長蛇でき。開演はほぼ定刻でさすが。
無料ロッカーを使う人少なし、半分以上空き。２Ｆ前方、空席多数(200?以上）。
休憩時間に民族大移動、ねこも参加。客席に降りてのパフォーマンスが２Ｆ後方だと
見せないのが残念ねこ。
舞台。白い台形。中央から後ろが黒い溶岩山。前方は平らかでなんもなし。
お話。溶岩台地、昼の日差しは刺すようで常夏に熱そう。腹を探り合い、対立したり
、てんで勝手にしたり。そうしながら、しだいに協調していく人々。
情熱的でチャーミング。ピナって、年を重ねる毎によりポップになるよう。活き活き
と花も実もある舞台が楽しいねこ。パフォーマンス色濃く、百花繚乱。言いっぱなし
に狂騒するやりとりやモノローグ。日光浴だけで飽き足らず、ウォータースライダー
とセイウチ君登場。舞台を覆う環境ビデオ。ジャズ、ラテン、ファド…と多彩な音楽
起伏と緩急に富み、自在なソロと群舞。それらを同時多発にみせて、演劇的。
主人公は街に集っているような、とりどりの人々。舞台全面に男女の駆け引き、すっ
たもんだ。孤独と憧れ、出会いと別れが人の数だけドラマありと、やつぎばや。
スポット展開で見せる、足早で軽薄な関係が今の危機感を炙り出してるよう。
ふーむ、ねこ。ダンスセッションがそれぞれの距離を縮め、濃く香しい仲良し関係に
なっていく終盤。穏やかな移ろいに心やすらぐねこ。
ぶっちゃけ開放されてるダンサー。とりわけ、暴れまくる自称魔王の男子に注目。
かわいいおばかさ加減に好感ねこ。
主な場面 覚え書き
（１部）
１ビート早間のジャズ曲。手足伸ばし、回転、倒れ。
２女、マイクをもって嘆息。はぁあぁー！。男達、そんな嘆息女を運び。音楽は
シャディーぽい歌手のジャージーな歌。男ソロ、溶岩山で踊り、女と？悩ましく絡ま
せる。舞台全面に映像投影。中南米？の生活景色。ゴスペル？で女ソロ。ファド？、
男ソロ。
３ラテンな曲。男ソロ、床ダンス。もう一人の男は叫びながら、客席を含めかけ
まわる。舞台でおお暴れ、トイレットペーパーをなげて、紙テープを散らかし。
ライターをつけたところを他の男に押さえられる。女がきて、男に抱きつく。
男達、足を振り回して、ばかダンス。ばく転して、乱調子。そんな中、溶岩山で
だるまに寝ている男もあり。暴れんぼう男、私は暗黒の魔王…と日本語で自己紹介。
女、溶岩山に上り、壁に向かってなにか書くようなしぐさをする。前方では女達、
綱の引き合い。女ソロ、手足をくねくね。上手で女、テーブルに座るが、ウェイター
が来ない。待ってる間に、ティーカップには砂糖が山のようになってあふれる。
男、女の（だっけ）頭からリボンをとる。
４水着姿の女達、溶岩山の奥で日光浴。女、日本語で蕎麦の話し。男達わらわらと
登場。アルゼンチンタンゴ曲で踊り。暴れんぼう男、びんの栓を抜くたび、おーと
叫び。女、舞台の男達と客席のそれぞれに、キスしてあげる、いらっしゃい。
ビジネスはビジネス、と日本語で誘惑。暴れんぼう男のモノローグ。栓をぬいて
くれた家族の思い出。さらに林檎を咥えたり、ベネズエラの車についてなんとか
語ったり。続いて、女のモノローグ（内容忘れ）。
５ラテンな音楽。女ソロ。しなやかに回転、手足伸ばし。舞台にかぶる映像は車窓から
みた景色。頭に赤いバケツを乗っけたまま、女が溶岩山から降りてくる。男、いま
いくからと声をかけて、椅子をおく。
６男女ペア９組、歩きながらゆったりとチークダンス。頭にバケツ女は男を一人獲る。
男、腰の廻りで女を抱えて、ぐるぐると廻し。
７哀感あるメディアムテンポの男性ヴォーカル曲。男ソロ。横に体をかしげ、どこか
寂しげ。頬に手を当てたり、腰を落としのけぞったり、回転して麻痺。
８体に赤い風船をまとった女。先生なのか（？）キスしなさいと命令。男達はたばこで
風船を次々割り、女は悲鳴。
９ゆったりとハワイアン曲。女ソロ、首振り髪みだし、なんか剣幕。男女ペア、床に
ねてキス。ドレスに水を掻けられる。水着男くる、女の背は見上げるほど高い。
手伝ってもらって、キス。男女で水を掛け合い。女をシャンプーしてあげる男あり。
ビニールシートを溝型にして、舞台幅いっぱいに渡し。水をいれてプール。
うわーとウォータースライダー風に滑り、遊ぶ男女。後ろには、灰色のセイウチ
着ぐるみが下手にむかって、ゆっくり動いている。シャボンでいっぱいのバスタブ。
入浴しながら、女は皿を洗って、ウェイター男に手渡す。ウェイター男は舞台前方に
皿をおいて、客席に如何ですか？顔。バスタブの女、休憩。
（２部）
１０黒人男女のダンス大会映像。幸せそうにチークダンス。しばしビデオ流し。
男女ペア登場、そこここでチークダンス。客席側でも３、４組が踊り。女ふらふらと
一人、スクリーンの前で倒れる。
１１モダンジャズ・ピアノトリオをバック、ハスキーな女性ヴォーカル曲。女ソロ。
なだらかに。男に抱えられる。別の女もまた繰り返し。日本語で、好きというと距離
を感じるとモノローグ。男、ズボンを脱ごうとして、女に逃げられる。女寝るが
男のことを無視。女、ふてくされて寝る。男はなんかメロメロに夢中。
プリティ女、ぷりぷりと登場。男女は引っ込み。プリティ女は毛皮をまとい、ぷり
ぷりと引っ込み。日本語で動物は皆死んだ、とかいいながら。別の女、挑発して
引っ込み。別の女、椅子に座って挑発ポーズ。男女、その女に乗っかり。椅子ごと、
動いてひっこみ（だっけ）
１２男ソロ。ドリームオブユー風バラード曲。ゆっくりスクラッチするように。
１３舞台全面にフラミンゴの映像。男女ぐるぐる廻り、（なんだっけ）つかんでは
なげ。ソロ〜群舞。手をあげて、屈曲、倒れる。
１４哀感ある男性ヴォーカルでファド。女ソロ。なにか捜し求めているかのように。
１５ロック調の曲。女、溶岩山から駆け下りてきてソロ。
１６男女２ペア。チークダンス。相手をチェンジ。
１７照明、真っ赤。男女それぞれのソロ。明かりが明滅する。
１８男女ペアと男ソロ。床ダンス。腕立て伏せのような、カエルのような動き。
１９女モノローグ。日本語で体の名前のことをモノローグ。特に背骨関係。男女、テー
ブルに座り。女、カップをくねらしては、後ろに放り投げる。女はぎこちない動きで
ひっこみ。男は鍋をもってくる。食事。オムライスと林檎がメニュー。１組の男女が
テーブルに黙って同席。先客に構わずにやかましくおしゃべり始め。男女、テレビを
もってくる、これは皆でみる。
２０女、男のシャツボタンを外し、叫んで逃げる。もどってきて、男と握手する。
横ばいに歩いて女がやってくる。周囲は車が行き交う音。バナナを捨てる。
男女、なんかなぞなぞで当てるゲーム。上手では女を的にして、男がバラの花で
ダーツゲーム。テーブルをもっていこうとするのを引き止める女。喧騒の中、男ソロ
ダンス（脇にラジカセから音楽）
２１サンバ曲。男ソロ。早間の回転、大振りで跳躍。男女それぞれユニゾン。男ソロ。
男女入り乱れて踊り。舞台に骨組みを組み立て、パネルを貼り、「家」をつくる。
皆、中に入り、外をみてぐるぐると廻る。サンバを踊り始める。
２２女ソロ。切な系の曲でたおやかに踊る。波の音がする。舞台全面、打ち寄せる
大きな波の映像。女、溶岩山（だっけ）から落ちる。男、女に泳ぎ着く。
女、マイクに大きく嘆息。男女ペアでチークダンス。
舞台全面、珊瑚礁の海中を泳いでいく映像。頭にバケツをのせた女が溶岩山を下りて
くる。片手にはたらい。女、生ニワトリをもってくる（だったか）。居並んで、
男女チークダンス。男女、よりそって舞台の一杯に散らばって寝る。波の音が高く
なる。舞台全面、さまざまな花が咲く、花瓶のアップ映像。しばし、みな寝ている。
しばらくして、女一人が起き、去っていく。暗転。
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