ホリプロ 市村正親 30周年記念リサイタル「オモチャ箱」
＠渋谷 シアターコクーン（2003/10/8-13 9ステージ）
http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/
全指定 前売り当日とも S席8000円 A席6500円 当日立見 3500円/3000円
＠神戸 新神戸オリエンタル劇場 9/26-28 愛知 愛知厚生年金会館9/29
水戸 水戸芸術館ACM劇場10/1,2
構成：高橋知伽江 演出：井上尊昌 音楽監督：清水恵介 装置：金井勇一郎
照明：塚本 悟 音響：実吉英一 衣装：伊藤早苗 声楽指導：北川 潤
タップ担当：広崎うらん 舞台監督：小林清隆 企画製作：ホリプロ
出演：
市村正親
バンド：ながいわ和子（指揮、pf）、中川幸太郎（synth）、徳永友美(vn)、
ボブ・ザング（reeds)、安東彰夫・山口良夫(bs)、長澤悟（dr,perc)
2003/10/11(土)晴 5:05-7:07PM(2'00) １階後方より 客席超満員(810人)
客層：ほぼ全員女性、20-30才代中心に幅広く。
客入れ：当日券。開場時、いずれの席も売り切れ掲示なし（表示忘れ？）。2階バル
コニー立ち見(3500円)は2/3の入り。予定の2時間ぴったりで終演、追カーテンコールは
2分(挨拶のみ)。折り込みパンフ。A4 7ページ。挨拶、プログラム、関係者祝辞、
30年の軌跡、スタッフ掲載。物販。30周年記念写真集(A4？ 4500円）を先行販売。
俳優 市村正親、俳優人生３０周年記念リサイタル。客席の反応もよく、市村さん
ファン大集合な客席。
舞台。お盆と斜模様が入った両開きの正面壁。実は天板付きで巨大な箱形、おもちゃ
箱の体。市村さん登場後は展開図よろしく壁が開き、両側に小階段、真ん中にバンド
三面鏡な壁はスクリーン（正面は◇型に開閉）となり。
構成。沢山のミュージカルナンバーと茶目っ気トークがてんこ盛り。３０周年を駆け
歌するメドレー。節目にオーディション話。特別ゲスト・両親の想い出と今。演劇
公演（エレファントマンなど）の好きな場面上演。ダンスの歴史。これが最後と
「オペラ座の怪人」メドレー。30年お誕生日おめでとうの客席合唱。など。
ホント、サービス精神旺盛。いつもお客を楽しませようと、エンタメの手本。年代を
おっての歌と当時写真。もちろん若い、というかアイドル顔の美青年ぶりにふーん。
愛らしいハンサムぶりは、昔のままなのね。曲は四季時代のが中心。「オペラ座の
怪人」これきりに、客席から声にならないため息が漏れ。２時間の万事に小事にも、
手を抜かない市村さんに感心しきりねこ。初心忘れず、常に進化する俳優のこれから
、当面は新生・市村座が改めて楽しみ。
プログラム
M1 オーバーチュア
M2 ようこそ劇場へ（アプローズ）
ようこそ劇場へ、と舞台装置の上（巨大なおもちゃ箱から顔を出す体）と登場して
１曲。ようこそ。おもちゃにされてきた３０年。お芝居は遊びと思っている。
劇場はおもちゃ箱。精一杯、真剣にがむしゃらに遊んできた。遊びでお金がもらえる
なんて（笑）。３０年を無理やり圧縮して聞いてもらいます。
M3 彼らの心は天国に（ジーザス・クライスト＝スーパースター）
これは僕の持ち歌じゃない。初めて受けた、四季のオーディション課題曲。希望する
役に群衆。狙いがあった。役につくことより、カンパニーに入るために使ったお金を
回収したいと。五千人がいた中から最終選考へ。ついた役は。
M4 ヘロデ王の歌（ジーザス・クライスト＝スーパースター）
必ずコードのついたマイクをもっていたので（と、横へ手足を伸ばしたポーズ）。
デビューは鮮烈、衣装が（と写真。アフロヘア、全身刺青タイツ、ふんどし）
アイドル歌手として誘われた話。しなくてよかったと。
M3 ミュージカルメドレー
芝居は、全ての人々が数珠の輪となっている。脇役を主人公にしたミュージカル。
オーディションのではホモセクシャルの役を指名された。それらしく稽古場でして
いろと言われたが、演出家に誤解されて方針変更。役者という文字から役をとったら
、何者？。
1ぼくって何？（コーラスライン）
人生を生きてきた、役の上で。
2こいつはサーカス（エビータ）
3空を行く（エビータ）
4ヴィルコメン（キャバレー）
5ポエトリー（シラノ・ザ・ミュージカル）
6ハンス・クリスチャン・アンデルセン（ハンス）
7みにくいアヒルの子（ハンス）
8アプローズ（アプローズ）
9ジェット・ソング（ウェストサイド物語）
10スヌーピー（きみはいい人、チャーリーブラウン）
11シー・ラブス・ミー（シー・ラブス・ミー）
12ドレスアップ（蜘蛛女のキス）
13ありのままのわたし（ラ・カージュ・オ・フォール）
14ぼくって何？（コーラスライン）
一気に３０年、早いものですね。（遅れてきた客にいらっしゃい。ライブだから
いいんですよ。さっき携帯もなっていたようですしね。）それぞれに想い出がある。
お客さんもいろいろあるでしょう。もともとは農村演劇をしたかった。なぜミュージ
カルをするようになったのか。付き人をしていた西村晃が興味をもっていた。後に
水戸黄門でブレイクした。水戸黄門をミュージカルならないかなと言われたことが
ある。鮮烈な芝居デビューのこと。舞台で時間が止まる瞬間のこと。大好きなエレ
ファントマンでもそんな瞬間があった。女優と初めて出会ったときのシーン（２３年
ぶりに演じると、市村は迫真の一人芝居）
特別ゲストをお呼びしましょう。僕を産み落としてくれた両親（スライド）です。
母親のこと。居酒屋、一杯飲み屋。赤提灯に「ちょっと一杯、一ちゃんで」。
脳梗塞で入院。なにが合っても息子のことだけ。母を思って歌いたい歌があります。
M6 ヨイトマケの唄
リハビリをやって、母親は今は元気。
M7 エノケンの月光価千金
亡くなって十七，八年。父親に「いつも飢えていろ」と言われたこと。役者の道を
進むようになってから、意味がわかるように。公演中に急に声が出なくなった、家に
帰ると、丁度その頃に父親が亡くなった、と母親から知らせが。献体を希望していた
ので、会えたのは一週間後、霊安室で初めて死に顔をみた。死に神は青白い炎という
台詞がわかった。映画館に父親と２人でよくいった。その頃の想い出の曲。エノケン
「月光値千金」
M8 ラストダンスはわたしと
天国といえば、もう１人見て欲しい人が越路吹雪さん。アメリカのドリフターズが
歌ったカントリーソング。戦争で車椅子生活を余儀なくされた夫が、踊りが大好きな
妻を踊りに行きなさいと送り出す歌。車椅子に座って歌う市村。ラストダンスは
僕だけのために残しておいておくれ…。続いて、市村衣装替えのため、引っ込み。
繋ぎに白熱のバンドインスト。
M9 ダンス・ヒストリー
すっかりストリートキッズな装いの市村。ヒップホップリズム、ハンドマイクをもっ
て、いぇーい！！。客席からコールバックで楽しく盛り上がり。なんでもやらされた
なんでもやらないと降ろされる、ＣＯＯＬ！。解説ＭＣいれながら、クラシカルに
踊り、ポップにＭＣの１５分間。
1プロローグ（ウェストサイド物語）
2クール（ウェストサイド物語）
3ジャズ・コンビネーション（コーラスライン）
4バレエ・コンビネーション（コーラスライン）
5ミストフェリーズ（キャッツ）
6タップ・コンビネーション（コーラスライン）
M10 オペラ座の怪人メドレー
正面壁が◇に開き、逆行のシルエットとして市村登場。ノンストップにハイライトの
曲。３０周年ということで、要望が多くて、でもこれきりかな…と。オーディション
で最初に指定された役は、ハンサムな二枚目のゲオルグ。でも一緒にオーディション
を受けた相手が悪かった。その気になって、一生懸命歌ったのだけれども。後輩の
山口祐一郎から、市村さんがあんなに冷や汗をかいているのを初めてみたと言われた
演出家にもキャラじゃないと。あきらめかけたその時、演出家からファントムが聞き
たいと、リクエストをもらった。必至に覚えて稽古。稽古場でふとファントムの素顔
メイク写真をみて、びっくり、思い出したのは市川猿之助の黒塚。ファントムの心と
一つとなり、役をつかむことができた。後日、演出家に選んだ理由を聞くと、歌って
いるときの目が危なかったから、とか。劇団の最後の作品となった。劇団をでて、
最初に受けたオーディションがミス・サイゴン。オーディションのこと。役者生活の
節目にはオーディションがあったこと。
M11 アメリカン・ドリーム（ミス・サイゴン）
芸の親父と呼んでいる、島田信吾先生の公演、そのカーテンコールの話（島田の声色
で）。客席の老夫婦が、島田信吾９９歳の舞台を見届けてから冥途へいこうと言って
いた話。年を経ると、出会う役もある、屋根の上のヴァイオリン弾きにでることに
なった。
アンコール 「？」（リトル・ナイト・ミュージック）
３０年の気持ちをお聞き下さい。３０周年記念ということで、ハッピーバースディを
お客全員で歌う。舞台には３０本のロウソクライト。今後の予定。感謝の心を歌に
して。
「やり直そう、人生」（レ・ミゼラブル？）
「サンキューベリーマッチ」（クリスマスキャロル？）
アンコールにでてきるけど、もうなにもないんですと市村。蜷川さんの演出なら
なんかあるかも。これがシアターコクーンのデビュー、これからなんです。
よろしくお願いします。
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