＠渋谷 PARCO劇場(2004/11/6-23 21ステージ)
http://www.parco-city.co.jp/play/
全指定 前売当日とも7000円
＠名古屋 愛知厚生年金会館 11/25 1ステージ
＠大阪 シアタードラマシティ 11/27 1ステージ
＠福岡 メルパルクホールFUKUOKA 11/29 1ステージ
＠広島 アステールプラザ大ホール 1ステージ
＠水戸芸術館ACM劇場 12/5 1ステージ
作：マーティン・マクドナー 訳：目黒条 演出：長塚圭史[阿佐ヶ谷スパイダーズ]
美術：島次郎 照明：佐藤啓 音響：加藤温 衣裳：藤井享子
ヘアメイク：高橋功亘 演出助手：山田美紀 舞台監督：菅野将機
製作：伊東勇 企画・製作：（株）パルコ
出演：
高橋克実 ：カトゥリアン(作家)
山崎 一 ：ミハイル(その兄)
中山祐一朗 ：アリエル(刑事)
近藤芳正 ：トゥポルスキ(刑事)
宮下今日子 ：母
岩田 純 ：父
岩井優季（福地亜紗美） ：子供
2004/11/6(土)晴 7:02-10:36PM(1'58/休23/1'12) 中段より 客席満員(460人)
客層：20-30才代最多に老若男女。女性過半数。おじさん結構。
客入れ：場内アナウンスは村岡希美(バイト？)。ほぼ定時に始まるので遅刻注意。
1幕の長さが、劇団☆新感線公演より長いのでトイレと空きっ腹注意。初日のせいか
休憩が予定15分より押し、順調なら10:30には終わると思われ。
折り込みパンフなし。チラシ束はそれなりの厚さ。
物販。パンフ(A4変形□22cm 35ページ 1200円)冒頭の童話は劇中登場、事前に
読まない方がより楽しめ。野田秀樹×長塚圭史 対談収録。Ｔシャツ（長袖2500、
半袖2000）、携帯ストラップ1000円。 カーテンコール2回1分。
血みどろコメディ？「ウィー・トーマス」の作家最新作。パンフ対談の野田秀樹氏は
オリジナルをかなり面白く観たとか。
舞台。薄汚れた灰色壁のがらんとした部屋。調度は簡素なテーブルとパイプ椅子
２。上手にドア、下手の棚に機械？。回り舞台式で続き部屋や主人公の過去部屋に
転換。
お話。作家はなぜ自分が警察＠独裁国家に呼ばれたか。その上、尋問されることに
なったかわからない。慇懃な刑事と、怒りっぽい部下は脅威を感じさせるし。
作家の作品を取り上げて、どう思っているかと問う刑事。彼が描く物語では、ほぼ
例外なく子ども達がひどい目にあって殺されてしまうからだ。連続する殺人事件と
作家の思いがけない関係とは。
心ある過激さ。魂を増量にこめた役者○。謎めきと暴力が息苦しい冒頭、事の次第
がわかり反動とキャラ芝居で脱力する中盤。長丁場もここは辛抱、怒濤の後半を
面白、切なくみるねこ。心根がしごく優しい作家と兄が、逆説な行動をしてしまう
不条理。底にある理不尽な仕打ちをうけた生い立ちへの反動。描かれる残虐さへの
嫌悪感が哀切感に代わり、なんか泣けてくるねこ。
キャラの案配、見事。理性的だけど冷徹、傲慢な年長刑事、感情的だけど情に長け
た部下刑事。そして中心にいる、運命から思えば、残酷なほどに知情意のバランス
がとれた作家。表裏が見え隠れしながらのやり取りは、緊迫とユーモアを孕んで
ハラハラ、にやり。ラストは、現実に醒めつ、慈悲の心を溢れた登場人物と劇作家
の視点が重なり、しみじみ。たぶん、調子こいた語感台詞の応酬に笑いしばし！？
な、オリジナルより湿った感触。堪らない観劇後感なり。
役者。膨大な台詞と気を抜けない場面の連続に、余裕がないほどの真剣勝負。真摯
な取り組みに、ご苦労様の言葉と拍手。入魂持ち前のキャラは登場人物にもあい、
公演を重ねての練り込みとこなれ具合に期待ねこ。
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