＠京都下鴨 アトリエ劇研(2006/20-22 5ステージ）
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全自由 前売1500円 日時指定割引1200円
脚本：黒川猛 音楽：Nov.16 秘書：山本佳世
舞台監督：小島聡太 照明：高原文江 音響：小早川保隆
映像協力：中川剛 舞台写真：仲川あい
制作：
出演：
黒川猛、徳永勝則、堀江洋一、丸井重樹、山方由美
2006/1/22(日)快晴 2:03-3:44PM(1'40) 後方より 客席ほぼ満員（60人）
客層：20-30歳代中心、男女半々。
客入れ：いつものよう整理番号なし、着た順位入場。ゆったりと埋まる客席。
緩い雛壇にベンチ桟敷5椅子1。 折り込みチラシ結構厚めも、手提げビニール袋
入りで親切。折り込みパンフ。A4 両面。スタッフ、出演、挨拶、作品コメント、
予定。次回公演。8月下旬 会場未定「アクタガワリュウノスケ(仮)」。
物販。サントラCD 400円。 カーテンコール1回1分。
チャレンジャーな趣向のコントな芝居３編。こみ入ってるけど、単純ドタバタで笑わ
せる「ブレーン…」。ＲＰＧのヘンテコさに着眼の「ロール…」。人生転落なおとこ
達の笑えない笑い「ずっこけ…」。攻め基調の野心作ぞろいなのに、押しつけの嫌味
なく、ただ可笑しいというのが魅力。アクの濃い役者陣の面白みも加わってなお
さら。映像の完成度も印象深い「ロール…」が一番面白し。製作の手間があろうけど
続編を希望ねこ。
ACT1 ブレーンバスター 34分
ニシクボ：黒川猛
フジオ（ニシクボの別人格）：堀江洋一
ミアイ（フジオの彼女） ：山方由美
タバタ（ニシクボの別人格）：徳永勝則
舞台。男子アパート部屋。こたつ、カラーボックスにコミックス、ラジカセ。
正面にスクリーン、前方に別人格君が嵌っている箱。
お話。でられないと狼狽する声がして、狼狽する男。声の主は彼の別人格、取って
代わろうとしてできないという。声の主が詰まる、挟まるイメージ（凱旋門に詰まる
とか、妄想映像投影）を巡らすたび、困惑迷惑千万な別人格。そんなところへ、男の
片思い相手の女性が訪ねてくる。なんと、別人格は彼女と交際中だというのだ。
男は別人格と大いにもめるが、女性に誤解されて…。
トリッキーなアイディア、どたばたのやり取り、ブラックなオチのサイココメディ。
滅茶な内容も、緻密に考え作られてて感心。それが表立たず、ただ可笑しいという
のが素敵。しょうもない妄想を、律儀にコラージュした映像もまた笑いを誘い。
ACT2 ロールプレイングゲーム 18分
たけし（冒険の主人公32才）：黒川猛
よーいち（冒険の仲間 ドジ） ：堀江洋一
ゆみゆみ（冒険の仲間 魔法使い）：山方由美
徳子（冒険の仲間 バニーガール）：徳永勝則
モンスター ：丸井重樹
舞台。スクリーンにリアルなＲＰＧゲームＣＧを投影。
お話。３２才の主人公の冒険（導入忘れたねこ）。旅の仲間を酒場で募るけど、
ドジで役立たず。実際のとこる、魔法使いの杖だけがほしい、羨ましい。そんな愚痴
やら、モンスターの攻撃にまじ痛がったり、宿屋で女性魔法使いにスケベ心を起こし
たり。そんな町を出たりはいったりを繰り返す、旅の始まり。
リアルなゲームＣＧに向かい、選択肢によりキャラ達が淡々とバトル趣向。まず
ダメージを与えて必殺技は後回し、その間仲間が死んだり。そんなゲームの不条理や
、裏ＲＰＧな人間模様で笑わせ。ＣＧ制作の都合か、尻切れトンボで終わったのが
残念。パート２を希望ねこ。
ACT3 ずっこけ３人組〜ライフ イズ ゲーム〜 48分
もーちゃん ：黒川猛
ハカセ ：徳永勝則
ハチベエ ：堀江洋一
新井さん ：山方由美
舞台。学校机と椅子。
お話。ずっこけ三人組も３０年経って、すっかりおじさん。お互いがだれか、へたを
すると自分が誰かも見失うほど、様変わり。引きこもり、借金地獄、痴漢行為で抹殺
されと、いままさに生き地獄。同級会なんてこなければと後悔しきり、そこに主宰の
女性が溌剌とやってくる。とりだした「人生ゲーム」の合間に、「森本様」のありが
たい言葉を教示、こけしを販売。やばいと思いながら「森本様ワールド」に飲み込ま
れていく３人。
人生にずっこけた「ずっこけ三人組」の顛末、と笑えない笑いの一遍。作家の人間
観察眼が冴え、陰惨さを滑稽笑いに転じたシニカルコメディの佳作。
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