＠新宿 THEATER/TOPS(2006/11/29-12/10 16ステージ)
http://theatertops.at.infoseek.co.jp/
全指定 前売3500円 当日3800円
脚本・演出：三浦大輔
照明：伊藤孝[ART CORE design] 音響：中村嘉宏[atSound]
舞台監督：清沢伸也、村岡晋 舞台美術：田中敏恵
映像・宣伝美術：冨田中理[selfimage produkts] 演出助手：富田恭史[jorro]
アドバイザー：安藤玉恵 小道具：大橋路代[パワープラトン]
衣装：金子千尋 写真撮影：曳野若菜 制作：木下京子 企画・制作：ポツドール
出演：
米村亮太朗：コウジ
鷲尾英彰 ：ユウタ（コウジの遊び仲間）
美館智範 ：タカシ（ユウタの同居人）
古澤裕介 ：オサム（コウジの遊び仲間）
河西裕介 ：ナオキ（コウジの弟）
遠藤留奈 ：トモコ（コウジと同棲中）
内田慈 ：カオリ（トモコの会社同僚）
白神美央 ：ユウコ（トモコの会社同僚）
小島彩乃 ：サトミ
小林康浩 ：男
2006/12/3(日)晴 2:36-4:53PM(2'17) 最前方より 客席満員(160?人)
客層：20-30歳代中心に幅広く、男性過半数。
客入れ：当日券。通常当日、見切れ席、キャンセル待ちなど次第がロビーに
掲示され。通常の雛壇にパイプ椅子客席。高さ方向がある装置も前後にわたるので
前方席でも、逆に座り芝居は後方でもＯＫ。でもサイド席とか見切れはありそう。
折り込みチラシそれなり、輪ゴム止め、鉛筆付きで親切。折り込みパンフ。A5
3ページ。挨拶、配役、スタッフ、予定掲載。次回公演 3/4-11＠本多劇場「激情」
再演。 カーテンコールなし。
裏風俗を舞台にした「愛の渦」(岸田國士戯曲賞)に続く、渦シリーズ！？とか。
テーマはおなじく恋愛もそこら男女が登場。これで受賞してもな、筆の冴えをみせ
期待以上の出来となり。
舞台。四つの部屋を常時開示、リアルタイムで同時進行させる、のぞき部屋趣向。
各部屋は主の個性と暮らしぶりが伺える内装調度。時計回りに、下手下がフロー
リングにベット、大型ＴＶがある新築小ぎれい部屋（コウジ+トモコ)。
その上が安手の蛍光灯とTVだけの薄暗い四畳半(オサム)。その右手に窓際シンク、
右手にユニットバスの典型アパート部屋。ベットと調度類で一杯、壁に女子趣味な
飾りがみえ(ナオキ+サトミ)。その下にロンドンあこがれロック少年？ですかな壁に
いくつかのポスター、地図。正面シンクに洗い物、中はベットで一杯、天井から
裸電球の雑然部屋(ユウタ+タカシ)。
お話。ワンルームマンション、ぼっさりした恋人なしの男に女性を紹介してなんとか
しようパーティ。男の遊び友達と友達の友達、兄弟。その部屋で同棲中の女性、その
会社同僚がわんさか9人。しかし、肝心の男はしゃれも好意もわからず、逆切れ。
一同ドン引きで解散となってしまう。それに始まる本音と嘘、不誠実さが入り交じっ
た、複雑で面倒な男女関係。その数週間を時々に描く。
嘘が一杯なのに嘘がない、感傷や感動を装わない無印良品な恋愛劇。とはいえ、
見た目演出は無印…＝生成のイメージにほど遠く、リアルな劇的ノイズであふれ。
TVやゲームつけっぱなし、携帯電話かけまくり、だらしなく時に暴力的な今時の
会話が往来。演説！？に客席を向き、台詞のみを伝えるな既存演劇とは別次元。
そんなノイズから、不器用(含む暴力と不誠実さ）なりに真剣で、おかしも切ない
恋心を浮かばせる。世間に蔓延る純愛から遠く描いて、心近くに素朴な恋心を
ふれさせ、しゅんとなるねこ。やっぱ心は無印良品かあ。憎いあんちくしょうな
筆裁きなり。
そんな多くの人の共感を呼ぶ「恋の本音」にくわえ、同時中継に物語る本が面白く
うふふねこ。生っぽく、過激な部分はあるけど、大人なら誰でも楽しめる、ちと
シニカルなコメディと楽しめ。
役者。そんな人がそんな風にしている、リアルで繊細な演技をして上等。本同様、
他の恋愛劇がゆるつまんなく感じられるほど。
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