＠下北沢 ザ・スズナリ(2008/2/29-3/2 5ステージ)
http://www.honda-geki.com/suzunari/top.html
全自由 一般前売・予約3500円 一般当日3800円 学生前売・予約1000円
学生当日1500円
＠札幌 シアターＺＯＯ 2/16-17 3ステージ
＠弘前 スタジオ・デネガ 2/22-24 4ステージ
作・演出：長谷川孝治
舞台監督：野村眞仁 照明：中村昭一郎 舞台美術・音響：石橋はな
装置：鈴木徳人 宣伝美術：デザイン工房エスパス 制作：弘前劇場
助成：平成19年度文化庁芸術創造活動重点支援事業
出演：
福士賢治 ：野口健一（檸檬 雇われ主人)
長谷川等 ：桂木雅史（野口の友人）
永井浩仁 ：吉田髙貴（八百屋のオヤジ）
乗田夏子 ：吉田冬子（八百屋の奥さん）
山田百次 ：大谷 享（檸檬 経営者の息子）
濱野有希 ：宮たすく（大学講師）
青海衣央里：天童美子（新聞記者）
小笠原真理子：武田奈美（デリヘル嬢）
工藤早希子：野口君子（野口の娘）
林久志 ：出口俊彦（学生）
平間宏忠 ：遠藤俊治（学生）
2008/2/29(金)晴 7:33-9:14PM（1'40）中段下手 客席8割(110?人)
客層：大人よりの老若男女、演劇ファンに限らず幅広く。男女半々。
客入れ：最前と最後尾はベンチ、ほかひな壇に椅子席。中程の通路は開演直前に座席
設置。舞台を広く使うのでやや引いた方が○。折り込みチラシ結構。パンフ
A4半折 3ページ。あらすじ、キャスト、スタッフ、予定。次回公演。山田百次
作演出「臭う女 におうひと」＠青森、弘前。7月「休憩室」再演。
物販。台本 B5 1000円。 カーテンコール1回。
梶井基次郎／芥川龍之介なタイトルの新作、3都市ツアー公演。
舞台。白漆喰の壁、板張りの床は年期を感じさせるリアルな部屋装置。中央にビリ
ヤード台、真後ろにキューの壁掛け。上手しっかりした木造の窓、下手両脇に飾りが
ついたドア。雪明かりが差し込む設定とか。舞台手前、上手に簡素なソファとテー
ブル、壁に椅子。下手にくの字のバーカウンター。下手側のレンガ壁奥にビリヤード
台がある古本屋スペース。
お話。地方都市、平日の午後。古いプールバーには仕事前のひとときを過ごす、記者
と友人の文学好き風俗嬢、哲学科の大学教授ら女性陣。ときおり、男子学生や下階の
八百屋夫婦が現れる。マスターはいつになく落ち着かず、慌ただしく出かけ、その娘
と店員は訳知らず、不安と不信感を抱いている。時間が止まったような店の外では
事件を告げるパトカーのサイレンが鳴ったり、喧嘩沙汰が起きたりしている。
そんな中、現在の20-30才前半の痛い青春群像を描いて、50才代の追想と現在に蘇ら
せていく。
いつにましてカラフル。にけしてキレイではない残酷な青春曇り空に、鮮やかな人生
模様を瞬かせて印象。生活小休止と、学生と30代女性達はよもやまに哲学的な会話
つうか問答を繰り広げる。多量の事柄と情報の言葉の奔流から、やがて生きるという
現象に言いよどむ。人の数だけそれら訳があり、1時間40分のヴォリューム感はたっ
ぷり。3時間芝居並に、ただし長いのではなく、濃さにくらくらするねこ。
一気通観のコース料理でなく、バイキング・でもテーマ一貫 料理みたい。個々の
調理方法もスパイスをきかせ創作したリアリズム、鮮烈もちょっと脳内胃もたれぎみ。
なるも、テンポの良い運びと活きのいい役者達の癖になる味わい○。とりわけ女性陣
が愛おしいほど美味しく、次回公演なおかわりが待ち遠しいねこ。
役者。記者・青海さん、デリヘル嬢・小笠原さん。豪快と薄幸の取り合わせと個々、
勝ち負けとかでなく、が素敵。
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