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 フェスティバル/トーキョー イ・ユンテク演出「オセロー」

 @池袋 東京芸術劇場 中ホール(2009/2/27-3/1 3ステージ)
 http://www.geigeki.jp/
 全指定 一般 S席4500円 A席3500円 学生3000円 高校生以下1000円

 原作:ウィリアム・シェイクスピア 演出:李 潤澤 企画原案:宮城聰
 謡曲台本:平川祐弘 間狂言翻訳:小田島雄志 台本韓訳:木村典子
 作曲:元一 WON Il 生演奏:鬼太鼓座、元一、加藤訓子、朴 順雅
 振付:金 南振 能楽指導:中所宣夫 照明:趙 仁坤、大迫浩二
 音響:水村 良(AZTEC) 衣装:金 美淑
 ヘア・メイク:梶田キョウコ(レサンクサンス)
 舞台監督:岩崎健一郎 演出助手兼通訳:金世一 制作:西尾祥子(システマ)、
 久我晴子
 出演:
 美加理 * :デズデモーナ
 阿部一徳 *:オセロー
 大高浩一 *:イアーゴ
 金 美淑[演戲団コリペ]:巡礼
 李 承憲[演戲団コリペ]
 吉植荘一郎 *
 野原有未 *
 片岡佐知子 *
 関根淳子 *
 桜内結う *
 杉山夏美 *
 *[ク・ナウカ シアターカンパニー]

 2009/3/1(日)小雨 2:05-3:29PM(1'23)1F最前方中央 客席1F 9割(600人)
 客層:中高年層よりに幅広く。女性過半数。
 客入れ:1Fはまんべんなく、2Fは20人ほど。落ち込みチラシ少なめ。パンフA4
 3ページ。配役がほしいねこ。 物販なし。メモ500円 エコバック700?円
 ハンカチ700?円 は野外テントで販売。 カーテンコール演出込み後、2回1分。

 日韓・英合同=様式夢幻能+韓国巫女舞レシピによる「オセロ」上演。白菊へ鋏を
 入れるのが躊躇われたという、漱石読後の一句に想を得たとか。ねこには演劇団
 コリペはとっても、ク・ナウカはちょっと久々のお楽しみ付き。
 
 舞台。とこどこ墨染めの斜幕が前後左右に吊られ、中央は彩りあるすだれ状。
 舞台平台が斜に置かれ。手前両袖から短い斜路が客席向きに懸かり。周囲にミュー
 ジシャン。上手に韓国伝統鼓と和琴、奧に木琴。転じて下手手前に日韓大太鼓、
 奧にパーカッションいろいろ。 

 お話。前場。半島の巡礼が物語ながら、甲冑の南国武者・オセロと対峙。回想。
 オセロの凱旋、捨てられた女・オセロ妻デズデモーナとその霊魂との再会。
 間狂言。イアーゴの悪巧み。オセロに取り入り、嫉妬の種をまく次第。不義の証を
 求めるオセロ。その様は鯉の滝登りの彫り物並に厳ついこと。
 後場(後半)不義への怒りに囚われたオセロは、デズデモーナの命=白菊を手折って
 しまう。隔てる2つの国、2人の海を望みながら、巡礼は再び物語り始める。
 
 ライブの醍醐味たっぷり、心地よく広がる劇的空間が心地よいねこ。話が早い、
 ポイントをついた宮城流刈り込みに、霊の追想、現実回帰のお能様式をプラス。
 した、ク・ナウカの超ドラマをベース。白菊のメタファーを追加し、より鮮烈に、
 また音楽と舞の躍動感に体温上昇!とパワーアップした今回。合同公演の輝かしい
 成果に拍手を送りたいねこ。

 前半、デズデモーナの霊と巡礼語りのお能掛かり。その夢幻の美しさも箱庭に収ま
 らず、スケールアップ。埠頭に吹く心地よい風を感じさせる美術と音楽、なにより
 は、存在感抜群の役者陣の寄与大。「巫女」となったデズデモーナ・美加理。弥勒
 菩薩かな、親しみと神々しさ。巡礼・李承憲。日本語能語りを朗々と彩りを添えて
 語り、大陸的広がり。これに武者オセロ・阿部一徳。開放へすさまじい集中をもっ
 て相対して、あうんの呼吸感が見事。 中盤以降、美加理はいつにない愛くるしい
 表情をし、阿部一徳はごりごりした男気で別の顔をみせて、楽しいところ。

 
 団子テント・カフェと物販所、野外でもウェイター姿でソロパフォーマンス。
 
 オヤジ達 ショータイム。

 

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