＠吉祥寺 吉祥寺シアター(2011/9/9-23 21ステージ)
http://www.musashino-culture.or.jp/k_theatre/
全指定 一般5500円 ユースチケット3800円 中･高校生2500円
アルテ友の会会員4950円
作:田村孝裕 演出:上村聡史 美術:乗峯雅寛 照明:阪口美和
音響効果:熊野大輔 衣裳:伊藤早苗 舞台監督:加瀬幸恵 演出補:五戸真理枝
宣伝美術:奥定泰裄 イラスト:宮尾和孝 宣伝写真:堀口宏明
制作:矢部修治 票券:最首志麻子
出演：
金内喜久夫：高原直哉(祖父)
亀田佳明 ：高原由起夫(その孫)
中村彰男 ：高原進(父)
山崎美貴 ：高原和美(母)
吉野実紗 ：井口芽衣(妹)
木津誠之 ：井口純一(芽衣の夫)
浅野雅博 ：高原篤(叔父)
上田桃子 ：杉下沙紀<篤の婚約者)
金沢映子 ：下園朱美(保護司)
高橋克明 ：斎藤義正(隣家長男)
片渕忍 ：斎藤眞子(義正の妻)
倉野章子 ：斎藤寿子(義正の母)
2011/9/11(日)晴 1:35-3:39PM(2'04)後方上手 客席ほぼ満員(220人)
客層：中高年が多い大人客席。学生〜じじばばまで幅広く。女性過半数。
客入れ：通常のひな壇客席10列。段差があって見やすい劇場だけど、年配者には
階段がちと辛そう。折り込みチラシそれなり。パンフなし。物販。パンフ A5
20ページ 読み物中心。 カーテンコール1回。終演後、出演者によるトーク開催
ねこはパス。
ＯＮＥＯＲ８・田村孝裕書き下ろし作品。劇団では若手の上村聡史演出。
舞台。12畳のお茶の間島舞台。島の上手に仏壇、下手に茶箪笥、中央に座卓。ぐるり
上手縁側〜正面廊下〜奥の板の間。見えない台所と玄関に繋がり、縁側の向こうには
東武鉄道がみえる設定。
お話。東武鉄道沿線、地方都市の一軒家。刑期を終えた青年は両親から帰宅を
拒まれ、祖父の元に身を寄せている。罪状は自殺サイトで知り合った女性への
嘱託殺人。祖父が引き取ったのは訳・亡き妻への贖罪の念があった。取りまく親族も
問題を抱えて、とりわけ叔父には借金絡みで切羽詰まった事情があったりする。
わかり合えない兄弟だが運転士だった祖父以下、ジャンルは違えど鉄道ファンという
共通項はあったりする。
とりどりもむすび合う、奇妙で暖かい家族の不思議を魅せる、さすがのアンサンブル
そんな人がそんな風にいるを、リアルな世代役者が達者に演じ。厚くて深い味わいは
新劇劇団ならでは。様々な思わく、倫理観をもった人々が、なにげに会話している
面白さあり。重いテーマ、シリアスな個々事情をきちんと浮かばせながら、折折の
ズレや歪みを笑いに転化してみせ。悪戯に重くしない、押し付けないさじ加減が
巧し。鉄道ファンだけで相通じる悲しさを、クールにでも突き放さずみつめるラスト
もまた。 演出はスマートでテンポよく。場面転換を照明の加減だけでシームレスに
つなげてみせて、かっこよし。
役者。だめな叔父役・浅野雅博。深刻も愛嬌あり。
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