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 ポツドールvol.19「おしまいのとき」

 @下北沢 ザ・スズナリ(2011/9/8ー25 24ステージ)
 http://www.honda-geki.com/suzunari.html
 全指定 前売4500円 前方ベンチ指定4200円 当日5000円

 作・演出:三浦大輔 舞台美術:田中敏恵 照明:伊藤孝(ART CORE)
 映像・宣伝美術:冨田中理 小道具:河合路代 舞台監督:酒井詠理佳
 演出助手:飯塚克之、上松頼子 写真撮影:曵野若菜 制作:木下京子
 広報:石井裕太 制作協力:保坂綾子 企画・製作:ポツドール
 出演:
 米村亮太朗:菅原裕一
 篠原友希子:橋本智子

 古澤裕介 :橋本浩二
 
 松浦祐也 :今井伸二
 高木珠里 :今井香織

 松澤匠  :遠藤隆司
 新田めぐみ:根本優子

 2011/9/14(水)晴 7:37-9:55PM(2'18)最前方より 客席超満員(160人)
 客層:20-30歳代男女と中年男性。男性過半数。
 客入れ:当日券は最前列桟敷X列。ロビーに整列用番号書き。ベンチ2、ひな壇に
 パイプ椅子10列。通路に補助の丸椅子置き。ぎっしりとなるのでトイレ注意あり。
 荷物預かりの声かけあり。折り込みチラシそれなり。パンフ A5 3ページ。挨拶、
 配役、スタッフ、予定。次回はヨーロッパ公演のみ、国内の予定なし。
 物販。いろいろ。 カーテンコールなし。

 「人間失格」以来、3年半ぶりの劇団公演。
 舞台。アパートリビング。下手ベランダ、ダイニングテーブル。上手、TVと
 ソファ。正面向こうに夫婦の寝室、上手奥に玄関設定。

 お話。子供を事故で亡くした主婦。不幸を免罪符に、元気になれば子供が喜ぶと
 自分勝手な理屈をつけて、不倫と薬物に溺れ、破綻する。

 最低の人間を最高の造り込みで魅せる、ドロドロストレートプレイ。本能に操られる
 クズ人間ばかりが登場。細かすぎるほどの演技で語らずとも、キケン信号が点る
 ありさまを醸しだし。ねっとりした視線の醒めたキチガイ・電気工事人(米村)とか
 まあ凄い。後半、絶頂する主婦(篠原)に対し、冷え切った表情で絡む場面もまた。
 終盤、人として破綻した主婦に残ったのが食欲だけというのが、面白怖し。

 ハードな2人の周囲もまた嫌らしさで負けず。恩着せがましい夫と、隣人夫婦には
 イライラさせられて、苦笑ねこ。とりわけ、偽善的な隣人夫は極悪な電気工事人より
 腹が立ったりして、面白し。以前のようにセミドキュメンタリーとか趣向には凝らず
 ストレートに人間の暗部、欲望を描き。緩急つけ、笑いの添え方も巧く、なにより
 江面として印象的な場面が多くて、見応えあり。

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