かもねぎショット 夢十夜シリーズ第２夜「嘘」
＠新宿・シアタートップス (1996/10/29-11/4 9ステージ)指定前売り3000当日3300
作・脚色・演出：高見亮子 出演： 多田慶子、木内里美、高見亮子
1996/11/3(日)晴 3:00-4:20pm 中段から 客席９割(100人）
客層：女性過半数で幅広く。客入れ：特記無し。
毎回お題をもってのシリーズ。三人の個性がでてて、婦人ジャンプに次いで好き。
動きいろいろありな前回から、語りや台詞芝居中心な今回。久々、主宰三人だけ
ってのも、うれしいねこ。お話は次の三つ。
・「ぼんぼり」（原作：半村良「雪洞夜話」）ひなびた温泉宿。になぜか美人な女将
客に語る不思議なぼんぼりの話。「さる筋のお客は、有り金をみな置いていらっしゃる
んですよ。あなたも・・。」
着物姿の木内さんが色っぽい〜。はんなりって、雰囲気。狐狸の化かし合いみたい
な話には、微笑ねこ。納得ずくの嘘なんでいやな気しない。なんか朗読一人芝居の
「百物語」みたいなと思ってたら、ロビーに白石加代子さん！？。見に来てたのね。
・「風博士」（原作：坂口安吾「風博士」）風博士がいかに偉大であり、たこ博士が
いかに憎むべき存在か。諸君、今日はその証拠をお見せしよう。
荒唐無稽なほら話？とおもいきや、たこ博士の奥方の登場であれれ。陰に嫉妬の
生々しい感情がうずまき、面白い。多田さん、木内さん、おばさんやらすと、巧いなあ。
嫌みも滑稽さに転じてて、○。
・「毎日とても幸せです」（原案＝多田慶子、菊池直美） 今日はなにをしようか。
老婆（木内、多田）の妄想遊びは楽しげに、虚実ない交ぜで終わらない。
これが一番楽しかったねこ。妄想を言い合う、でも互いに嘘とはいわない。大人で
すね。二人もまた、ある女性の夢なんて仕掛けあり。そんな構造探るよか、老婆
二人のやりとりが楽しい。夢みがちな役：多田さんに、現実的な役：木内さん。時に
身も蓋もない受け答えには苦笑。横町、海原、舞踏会などの妄想場面での、想像力の、
芝居の嘘に微笑みねこ。
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