こまつ座 第４６回公演「花よりタンゴ」
＠新宿・紀伊國屋サザンシアター (1997/10/3-19 23ステージ)
全指定前売り当日5250
作：井上ひさし 演出：栗山民也 音楽：宇野誠一郎 振付：謝 珠栄
出演：久野綾希子、土居裕子、小林勝也、三浦リカ、弥生みつき、たかお鷹
田根楽子、朴勝哲、四本あや、
1997/10/13(月)晴れ 1:30ｰ4:10PM（休憩15） 前方より 客席７割（300人）
客層：平日昼。老若男女。初老のカップル〜制服コギャルまで。おばさん多め。
客入れ：当日券、開演１時間前から。さすがに数人のみ。本席のみ40枚ほど。
１１年ぶりの再演（初演の演出は作家自身）とのこと。初見。
舞台。コンクリート壁もちと朽ちかけたホール。上手にピアノ、照明器具。「銀座
ラッキー」の垂れ幕。下手に鏡、上に「銀座ラッキーホール」のカラフル看板
中央に高い窓、ガラスには修繕テーピング。カーテンは緋色のビロード。
お話。終戦後。姉妹達が営むダンスホール。経営は左前、長女はなんとかと思案
するところに怪しい男。ホールを買い取るというのだが。
明るく、リズミカルで◎。そこに悲しみの裏打ち。それも笑いに昇華する演出が
素敵。それぞれの悲しみ喜びが重なっていく様は見事。音楽みたい。直裁に戦争
をなした者への怒り、日本人への問いかけあり。全てを忘れ、時代に融合しよう
とする者に、痛み怒り続ける者。批判的であっても、市井の人に共感する視線に
は温かさあり。ラスト、米軍の不発弾に書かれてあった「指導者に墜ちよ、一般
人の時は不発弾となれ」は、その結実言葉で◎。
土居裕子さんの歌がいっぱい。とても嬉しいねこ。姉妹・２人、３人のコーラス
も素敵。ねこにはエビータの久野綾希子さん。凛として◎。小林勝也さん。悪党
になれない、いい人をいい味わいで。口がきけない花売り役、四本あやさん。
初めてのダンス。その不安が喜びの変わる時の表情、表現が◎な愛らしさ。
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