グローブ座カンパニー 子供のためのシェイクスピア
｢ヘンリー四世 世を継ぐ者たちへ｣
＠新大久保・東京グローブ座 (1998/7/18-8/2 18ステージ)
指定前売り当日共3500 自由(3階)1500（通常料金前売り4000当日4200 他）
作：シェイクスピア 訳：小田島雄志 構成：田中浩司 演出：山崎清介
出演：小須田康人（ヘンリー四世、モーブレー）、伊沢磨紀（ハル王子、ノーサンバランド）
吉田鋼太郎（フォルスタッフ、モーティマー）、佐藤誓（ホットスパー、長官）
植本潤（ジョン王子、居酒屋の女）、間宮啓行、彩乃木崇之、戸谷昌弘、明楽哲典、
山崎清介、人形
1998/7/27(月)晴れ 3:05-5:15PM(休憩15) 2Fより 客席６割(1F8割、400?人）
客席。老若男女。お母さんとお子様、学生？OL？。あと、関係者かな。3F席は映画
より安い(1500）せいか、親子連れ多数。
周辺。前売り当日共同額の平日割引なのが嬉しい。物販は去年より点数追加。パン
フ(700)。劇中登場の？シェイクスピア人形(受注生産7000)指人形(3500)。結構か
わいい。パンフは内容充実で有料化、無料の配役表が用意されてるのは○。開演10
分前から「メロディ」の「コーラス」あり。聞かせてくれて和むねこ。
追い風にのるよな前半展開。遊びあれこれ愉快。でもお話や台詞は子供に難し？。
遊び心をシンプルな舞台とすっきり構成にのせた、昨年「リア王」。子供より大人
が一層の楽しさ。おんなじスタッフと役者によるシリーズ、今年はヘンリー四世。
素舞台、に木製テーブルと椅子だけ装置。これを組んで玉座にしたり。衣装はしっ
かり時代風に造り込み。１人で敵対する２役したり、衣装で区別しないと子供は判
らなかったするから？（フォルスタッフは腹の出具合か。）
先のリチャード王を倒し、王位についたヘンリー四世。頼みのはずの諸侯は反乱を
決起。リチャードと自分のことが思い起こされて苦しみの日々。後継者のハルはな
らず者と放埒し放題というし・・。王位を巡る複雑な人間関係の争いに、人の世の
有為転変、親子な関係を写してく。
１幕の無駄がない展開と無駄が嬉しい遊び◎。クラッピングハンドのリズム、関連
役者が同じ板付きにしてのスピーディな進行、見せ場での陰影あるシャープな照明
ちゃきちゃきして迫力ある殺陣など、小気味よくて◎。残された者の心象として死
者を効果的に登場させたり、刈り込みながらもエンゲキの面白さしっかり。遊び。
狂言廻しな、シェイクスピア人形の居酒屋おやじとラブリー衣装のおかみ（山崎）
「体育会系」戸谷さん、最初は３人かと思った、の肩車（明楽）での尊大巨大貴族
グレンダワー。客席な野の「野生猿親子」と記念撮影の観光客達。役者も楽しく、
お客も楽しい趣向は今年も◎。去年と同じに、幕間井戸端話しコーナーがあれば
なあと、ちと淋しく思ったねこ。
とっても整理した構成なれど、子供にはどうかしら。まだ難しすぎないかな。台詞
はもっと砕いてもよかったよな（歴史劇な雰囲気兼ね合いが難しいけど）特に後半
は台詞劇になるから、よけい。それは置いても、後半の沈着やお話、役柄のふく
らみ小なとこが惜しいと思うねこ。原作のせい？刈り込み故？かしら。せめて
前半のリズムのまま、悲劇を描くこともできたろうに。昨年リア王の充実にちと
及ばなかった印象で残念ねこ。
植本さん。軟弱そで残忍辞さずの王子、かわいい女の二役が面白い。吉田さん。
愛すべきいい加減キャラなフォルスタッフ好演。伊沢さん。ハル王子をしゃきっと演
じて○。佐藤さん。ホットスパーのテンション高ぶりには受ける場内。長官の盛岡
弁？にはくすり笑い。全体、ぴっちり決まったアンサンブルがとても快感ねこ。
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