かもねぎショット〈夢十夜シリーズ〉第五夜 「約束」
＠新宿・THEATER TOPS (1998/8/18-24 10ステージ)
全指定3300当日3500 (8/20M 3000)
作・演出：高見亮子
出演：多田慶子／高見亮子／山上優（かもねぎショット）、河野牧子、
坂本容志枝（第三エロチカ）、錦部高寿、武田義晴、
森下由美／星野理恵（東京メガホン）
1998/8/21(金)晴れ 7:40-9:30PM 中段から 客席８割(110人)
客層：勤め人風な人多し。30才代中心か？な老若男女。
客入れ：エアコン不良？か、蒸し暑い場内。しだい気にならずも、終演後「お疲れ
様」と制作？の方に声を掛けられるねこ。仕事帰りとはいえ、そんな疲れた顔だっ
たのかしらん。場内誘導は適時あり、電話注意などはなし（お客が大人だから。で
もカーテンコール時に鳴ってましたね。）
広がる不条理妄想に淋しさ裏打ちの味わい。まったり展開にはちと睡魔ねこ。
テーマを決め、オムニバス、一本芝居、ダンスも入れてと種々に上演のシリーズ。
モノトーンのシンプルな装置。後方一段高く、舞台幅一杯のテーブルに白いクロス
前方、御影石調の机と長椅子が上手下手に。
男（武田）は外国語で書かれた手記？の翻訳を依頼される。久々の仕事。一人称で
日々のことをただ淡々と書かれているそれ。日記のようだが、日付はなく自分のこ
とばかりの内容で正体不明。男と一緒に住み、面倒をみているらしい女（河野）も
興味を引かれ、書いた人物などに妄想を膨らませてゆく。そこでは日記の書き手が
とある日、見知らぬ人物に変身。かつての自分がしたという「約束」を果たすべく
、日記を追っていて・・。
不条理な探偵物、つうか自分探ししながら、とりとめなく妄想の中の妄想や、お茶
の間話しする展開。非日常の謎めきと、日常のとほほさが相まった味わい○。
場面は妄想とリアルを切り替えたり、同時に俯瞰したり。日記の「約束」を追う人物に
同居する男と女の心象を投影する。女はどこか不通な男に淋しさを感じ、男は自覚
しつつも応えられない自分をすまなく思っている。「約束」がみえない女とできない男。
不条理な物語にじんわりと孤独と共感できる思いを浮かばせてく。
結局、「約束」は不明、果たせない。けど、舞台に虚無感はなく、むしろ満ちた
穏やかな感触あり。果たそう、しようとする意志が結びつきの証となってるな実感
あり。ラスト、不安を抱く人物の和らぎには微笑みねこ。不条理展開もスラップ
スティックなテンポじゃなく、まったりと。仕事帰りねこは睡魔とお近づき状態。
ちともたつき気味なとことか、後半よくなるかな。
役者は濃い口、個性的。男と同居する女役、河野牧子さん。ガジラ時代のすごみ
あるキャラとは別印象。晴れやかさな笑顔が愛らしく、微妙に影さす表情が○。多田
慶子さん。普通そうでいて、深みをのぞかせるとこに◎。武田義晴さん。木訥とした
感じに味わい。星野理恵さん。へたうま？な存在感あり。
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