唐組 改訂の巻「秘密の花園」
＠雑司ヶ谷･鬼子母神境内 紅テント (1998/9/25-27 29-10/4,23-25 13ステージ)
全自由前売り3200当日3300
作：唐十郎 演出：唐十郎、久保井研 舞台美術、照明、音響、製作：唐組
宣伝美術：合田佐和子
出演：飯塚澄子（いちよ、もろは二役）、堀本能礼（アキヨシ）、
稲荷卓央（大貫）、伊原裕次（かじか）、鳥山昌克（殿）、金井良信（野口医師）
藤井由紀（もろは）、唐十郎（中年男）、？（千賀）、？（消防団員）ほか全14名
1998/10/3(土)晴れ 7:00-9:10(休10)(2'00) 前方上手から 客席超満員(160人）
客層：中年のおじさんおばさんも結構数な老若男女。
客入れ：都電のが風情があるけど、池袋から徒歩10分強と意外に近いのが○な鬼子
母神。巨大なご神木が夜の闇にいっそう神秘的。三々五々の客をきちんと整列させ
る製作、自主的にするお客○。10番ごとに係員が立って誘導するのはわかりやすい
舞台上手に壁断片あり、ラストのテント開けが見通しがたし。下手席（つっても、
ござ）のが○。久々に本水多用、最前列には自分の身は自分で守るビニール設置。
最前列に座りたかったねこ。
１６年ぶり再演。本多劇場こけら落とし公演だったとのこと。
舞台。ちいさなアパートの一室。２Ｆ設定で戸外に階段あり。正面、木枠の窓、コ
ンクリート流し台、生活調度いれたカラーボックス。下手、壁に衣装箪笥。上手、
外壁の一部を覗かせながら戸外に便所ボックス。笹やら草木が周囲に。
物語。女性になぜかしら、姉・もろは（二葉）の面影をみてしまうアキヨシ。は姉
そっくりのいちよ（一葉）のアパートに通ってもう２年。共に蜂蜜色の輝く海を幻
視した２人はプラトニックな関係。なるも、アキヨシは姉の企みで縁談話を進めら
れ、相手が待っているという転勤の日も近いことをいちよに告げる。曖昧な関係を
精算、身を引くと、いちよは明るくいうのだが・・。
すっきり目、しっとり目のお話、唐が脇役、近作とちと違うのにふーん。とわいえ
唐芝居の味わいはしっかり。結ばれない２人の思いを描く、詩情豊かな台詞と音楽
本水多用・「わき上がる嵐」ずぶぬれと迫る荒くれ効果、姉というトラウマ？に悩む
男が妄想する虚実ないまぜ、らのとりどりブレンド具合が◎。毎回お楽しみの
唐登場シーン、は今回これといってなし。いきなりすっと、怪しいおじさん、でも愛嬌
あるこしらえで登場。いままで影にいた若手男優達がかわり前面に。堀本さんは
初認識ねこ。きまじめ（つうか不器用）な演技が役にあって○。伊原さんもその
存在感をあげる好演。鳥山、金井は相変わらず、怪しくて、へんないいようだけど
安心。で、なんつっても、飯塚澄子。すっかり看板女優。健気、可憐＜＞ずべな
荒々しさ間をくるくると転換。かわいい顔して、すごい台詞いわれちゃうと、ぞくぞく
くるＭ男ねこ。
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