加藤健一事務所「千人のピエロ」
＠下北沢・本多劇場(1998/10/26-11/18 24ステージ)
全指定前売り4000当日4300 高校生以下2500
作：H・ガードナー 訳：小田島雄志 演出：久世龍之介 音響：松本昭
照明：五十嵐正夫 美術：石井強司 制作：阿部悦子ほか
出演：加藤健一 （元ＴＶ番組・脚本家 マレー・バーンズ）
山崎清介 （コメディアン レオ・ハーマン）
有福正志 （マレー兄 アーノルド・バーンズ）
清水明彦 （児童福祉局職員 アルバート・アマンドスン）
加藤忍 （児童福祉局職員 サンドラ・マーコウィッツ）
岡本士輝 （マレーの甥っ子ニック・バーンズ）ダブルキャスト（内澤祐豊）
1998/11/6（金）晴れ 8:00-10:15PM(60/休15/55?) 前方より 客席7割(270？人）
客層：とりどり老若男女。スーツなお客も多い平日公演。女性過半数。
客入れ：当日券（開演２時間前まで）電話予約可能。通路前の席でラッキー。最後
尾側席はがらがら。パンフ(800)。小須田さんの稽古場レポート。加藤健一さんと
戸田恵子さんの対談収録。桜組（養成所）の子達？、ユニゾンの売り声が気持ちよ
さそう。客入れの注意アナウンスも元気よく、拍手もらい。
舞台。子供部屋然としているアパートワンフロア。クリームにモスグリーン壁のア
ースカラー。日が射さない部屋設定が皮肉なほどやわらいだ明るさ。ライティング
デスクには地球儀、やいくつかの古風なラジオ。帽子掛けに野球帽、壁に５つの大
小時計、椅子テーブルとか家具はてんでバラバラ。その日の気分しだいな。中央右
手が３面窓、なるも見えるは非常階段とビルの壁ばかり。上手に本編主人公の甥っ
子の部屋スペース、ベットやらあり。
お話。失業中のジョーク好きな脚本家。同居する甥っ子が児童福祉局に保護されそ
う、それも失業中のためと一転発起するが。
ちと時代感じるアウトローキャラな主人公はジョーク好きのピーターパンかしら。
つまらない仕事はぽい、むしろ自由な無職を潔く選ぶ。堅苦しい役人を冗談で煙に
巻き、おとぼけ顔でいてしっかり甥を愛し、やるときはやる。自由なというかこま
った大人像。胡散臭く思いながらも、ちとあこがれ感じるねこ。後半、おふざけが
過ぎて主人公二人は危機に。子供じみた大人は大人に、大人じみた子供は子供に、
と等身大の素直な心で向き合う直球芝居。うーん平凡、と思いながらもなんか安心
するねこ。全体、特にラスト近くの展開はおおざっぱ印象。折角の設定、その困っ
たものよなシチュエーションをもっと膨らませ描いてほしかったねこ。ジョークや
理屈ぽい台詞には実感もてず、ちと辛かったねこ。
役者。加藤さん。子役が話してるときの嬉しそうな目◎。いいおじさんと甥関係に
なってて微笑みねこ。加藤忍さん。ちと余裕ないか感じなれど、役にはあって○。
素直らしさに好感ねこ。
|