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 KOKAMI@network vol.1 (鴻上ネットワーク) 「ものがたり降る夜」

 @俳優座劇場 (1999/6/29-7/21 45ステージ)
 全指定前売当日共5500 10歳以下は入場不可(日曜昼は託児サービスあり)

 作・演出:鴻上尚史 美術:松井るみ 照明:井口眞 音響:堀江潤
 振付:川崎悦子 舞台監督:飯田貴幸 演出補:稲垣恭一 
 チラシデザイン:奥原しんこ 制作:中島隆裕ほか

 出演
 旗島伸子 [サードステージ] :水本なつみ(セラピー患者。ホテトル嬢)
 北村 魚  [流山児★事務所] :林田和桂 (セラピー患者。主婦)
 高橋拓自 [動物電気]    :猿山  (猿男。リーダー)
 稲葉暢貴 [サードステージ] :猿川  (猿男)
 横塚進之介 [*?]      :猿林  (猿男)
 生方和代 [元・北区つか]  :柳瀬律子(新興宗教団員)
 上野可奈子[サードステージ] :江川淳子(新興宗教団員)
 杉山明子 [プレイヤーズマーケット]:高津早苗(新興宗教団員)
 小林顕作 [宇宙レコード]  :石川邦雄(新興宗教団員)、買われた男
 本郷小次郎 [元・激団三味一隊]:加藤勉  (新興宗教団員)、買った男
 島村比呂樹[*]       :渡辺信二(新興宗教団員)
 鴻上尚史 [サードステージ] :恩田総一郎(セラピスト)
 湯浅 実 [劇団青年座]   :花田照吉 (セラピスト。恩田の恩師)
 宮下今日子 [*?。野田地図ローリングストーン出演]:佐伯由里(恩田の助手)
 栄島 智 [*]       :警官、水本の恋人
 *:オーディションメンバー

 1999/7/4(日)晴れ 2:34-4:34pm(2'00) 前方より 客席超満員(360人)
 客席:20-30才代中心。小劇場演劇中心層にくせありな方々プラスな印象。俳優座
 でこんな若い客層は珍しい。ロビーでは、いのうえひでのり[劇団★新感線]さんが
 うろうろしてたり。
 客入れ:当日券は開演3時間前の電話予約のみ。30-40枚は出ている模様。
 パンフ(1000)。A5版。蜷川さんとの対談。出演者へのインタビュー収録。きれいな
 ポートレートがサードステージらしい

 忘れちゃうほど5年ぶりの新作。小劇場の老若役者をいれての新ユニットで。
 舞台。幕があくまでわかんない内緒趣向。男と女なモニュメントにほよよな。
 お話。夫の浮気に一人リベンジと、男を買ったけど失敗・主婦。自虐な荒野つくり
 に疲れたホテトル嬢。悩みを打ち明けたクリニックで紹介された、山奥のセラピー
 へ。そこでは民話な物語を演じることで自分探し、自己治癒しようの療法を行って
 いた。それはそうと、同じころ民話サークルを騙る新興宗教の一団もやってきて。

 明るく開放的、以前より肩から力が抜けた感じ。冒頭すぐのレビューなど(まあ、
 ここだけ例外だけど)WAHAHA本舗?かと思うほど。役者・鴻上さんが率先して、
 深刻顔を払拭するよに率直演技。なんにせよ、老若の役者達が楽しんで演じて
 るのがわかって○。

 セクシャリティを前面に出してるのに、ふーん。素直らしく裸の心でのコミュニケ
 ーション、それを疎外するもの(常識、因習)をわかり易く描くにいい題材。孤独
 に癒しを施すことはできない、というセラピストの現実的な言葉が劇中あり。これ
 を受けたように、孤独だった人々の交感の上のSEXが、ラストで神秘的に描かれ
 る。なんか、羨ましげな和んだ雰囲気で。なるほろ、心と体のすなおさがだいじな
 のでつねぇ、と実用メモしちゃった初心回帰ねこ。という感じで、今までの絶望な
 状況に未来を描いてた舞台から、具体的に望み、与え、示唆する度合いが強まった
 印象。代価が5500だと、ちと考えちゃうとこあるけどけど。

 作劇は相変わらずの鴻上テイスト。メリハリ<>おとぼけなテンポの中、痛みと癒し
 な一瞬間の心の動きが閃く。それらを表す手法は今となってはなんか懐かしげ。
 旧態依然。物語ることで癒しを得るな題材も鴻上さんにしては??なありきたり
 選定に思え。うーん、新規を期待しすぎたのがいけないかしら。

 役者。サードステージのメリハリ演技と、自然体演技な部外の取り合わせが面白い
 美味しいけだものの役処・高橋さん。気持ちの入り様が○な、生方さん。陽気なエ
 ロおじさん入ってる・鴻上さん。野田秀樹+蜷川幸雄作品でまた役者するとか、し
 ないとか噂があるけど、この乗りだとしそうな感じ。

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