カムカムミニキーナ「燻し銀河」
＠中野 ザ･ポケット (1999/8/11-22 16ステージ) 全指定前売り3200当日3500
作・演出：松村武 舞台美術：孝山至＋ZEST×突貫屋
舞台監督：東徹哉（EASTPLAN）照明：林之弘（六工房） 照明オペ：紀大様
選曲：今村佳貴 音響：伊東尚司 音響オペ：山下栗美子 音響協力：田上篤志
小道具：桜井徹、鈴木貞子 演出助手：中野倫子 宣伝美術：三栖弘年
制作：辻華織、カムカムミニキーナ制作部
出演：
明星真由美[双数姉妹]：おふう（煙に巻きながら失踪した女。事件の鍵を握る）
松田かおり[ニナガワＣ]：力ルナ（イサと共に銀河鉄道でおふうを探す、謎の女）
八嶋智人 ：ゴールドダスト（ソウルフルな乗りの尾刑事。銀さんの上司）
藤田記子 ：ラマン（女刑事。ゴールドダストのパートナー）
松村武 ：銀さん（老刑事。女狐殺人事件に関わる、おふうを追う。）
聖ノム ：サムラ（ランプ屋。おふうの夫）
山崎みちる：イサ （おふうの子）
今村佳岳 ：ツチガミ（地元を束ねる一族の長。カルナの父親）
山崎樹範 ：ヤスバ（たれ込み屋）
山中裕子 ：ミヤト（たれ込み屋）
元尾裕介 ：機関車トーマフ
小島啓 ：ノキリ、火葬場の学生
田端玲実 ：駅員
市子嶋しのふ、住吉世〆子、宮崎健：その他いろいろ
1999/8/12(木)晴・猛暑 7:00?-9:30PM(2'30) 後方より 客席満員(170人)
客層：２０才代中心にとりどり。家族連れも。男女半々。
客入れ：当日券は未確認。ネビュラで前日予約あり。台本(1000)、ビデオほか物販
あの人形(1300)はなんなんでしょ。客入れ時から、松村と誰だっけの２人が向き合い
座って、板つき。なにやら、ホントのことを言わない若者におじさん刑事が尋問の図。
舞台。通常より張り出させた、広い舞台。ほとんど素。左右壁内にはランプ屋ディス
プレイが仕込まれ。中央奥に一面の両開き壁。穿かれた穴から銀河の★が浮かん
だり、影絵を投影したり。
お話。老刑事・銀（松村）は引退を前に唯一の未解決事件に拘っていた。15年前の
連続殺人。諌める上司（八嶋）を説き伏せ、主犯と目させる「女狐」（明星）の再捜査
がため、山鹿の村に向う銀。丁度その頃、女の娘・イサは謎の女カルナに連れられ、
母親を探しに「銀河鉄道」で旅立っていた。煙草の煙に巻かれるような因果関係ぐる
ぐるは次第に解き明かされていって・・。
久々にみるよな、転換しまくり芝居。素舞台にマイムなモブ、擬音、擬態、いろいろ
に見立てた机やらを縦横に配置。シンプルにスピーディに場面をつくってく。
野田秀樹の舞台がホンと好きなのね、松村さんは。ストリング入ったジャズ、映画
してる音楽、タンゴを多用。ダンディに幻想的に雰囲気醸す、影を従えた照明や
映像。それぞれがドラマチックに場を盛り上げ、空間を埋めてく。そんな演出に、
新鮮味はなけれど、リズムとテンポ、ビジュアルの良さで楽しめる今回。
なぞめきな前半にふーんと興味津々。中盤から会話劇ぎみ（前半に比べて）ペース
ダウン。長い上演時間が長く感じて△。ＰＫディックな悪夢題材をミステリアスな
明星さんが支えて○。物語自体は登場人物、特におふうの内面、イサとの関わりを
もっと深耕してもいいよな。八嶋、村松の掛け合いは今回も楽しい。2人ともサブ
キャラじゃなく、物語本筋に絡んでほしいところあり。
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