かもねぎショット「夢十夜シリーズ 第七夜 悪戯」
＠新宿 シアタートップス (2000/9/14-20 9ステージ)
全指定 前売3,500円 当日3,700円
作・演出：高見亮子 舞台美術：加藤ちか 舞台オブジェ：宮崎明美
照明：中川隆一 音響：藤田赤目 舞台監督：尾崎裕［バックステージ］
宣伝美術：西山昭彦 画：山本明比古
制作：かもねぎショット＋オフィス・コットーネ
出演：
多田慶子：女１・＊＊（置いてきぼりのツアー客。悪戯を生んだ女）
河野牧子：女２・中村（置いてきぼりのツアー客。悪戯にのっかる女）
高見亮子：外人
畠山真弥 ：川村（女１の恋人。置いてきぼりの課長）
松本もくざい：野村（川村の会社後輩な同僚）
熊沢夕佳子 ：志村（川村の会社同僚。知ってるのに教えない人）
栗栖千尋 ：吉村（川村の会社に父親を訪ねて、居着いてる博多女）
2000/9/16(土)小雨 3:05ｰ4:30PM(1'30) 最前列より 客席7割(90人)
客層：おばさん多の老若男女。おじさんも多め。
客入れ：当日券開演１時間前から、前方、後方に空き有り。Ａ席を撤去し、前方
広々。２Ｆある舞台も首の疲れ小で○。折り込みパンフ。Ｂ４表面。写真付き役者
プロフィール中心。物販なし。
シュール、ブラックでいてご近所なやり取り、こわ面白いシリーズ最新。
舞台。壁床、砂色一面に岩石なオブジェ等間隔。オフィス机があったりの不条理
風景。下手奧角にバルコニー。喫茶丸テーブルにシンプルな椅子の待合い室？
スペース。下方の開口から、わき出たように、貝みたい岩石オブジェが並べられ。
後方壁際にシンプルベンチ、下手手前に受付みたいなテーブルと椅子二脚。
調度品も空間もすっきりしているのに、岩石オブジェのせいで歩き難くてしょう
がねえ、なしつらえ。
お話。中近東？を旅行中らしい女性二人。運河下りツアーのはずがなぜか待合い室
で置いてきぼり。どうも役所らしいが、なにがなんだかで不安。互いの連れのこと
など、見栄含めて対抗心燃やすうちに時間過ぎ。中村は彼氏・川村にすっぽか
された？らしいが、日本でおちあう予定などと。なんか聞かされちゃった女
（多田）は悪戯心、たまたまあった婚姻届け（らしい）書類に中村の名前を書い
ちゃう。書かれていた相手がだれかも知らずに。そんなことはどうでもいい中村は
街を散歩へ。はいいけど、婚姻届のせいで大変なことに巻き込まれてしまう。
それをＴＶでみて日本の会社同僚達、おどろき。中村の不倫相手？の部長と小競り
合い？の課長・川村。同僚達の助言も上の空で混乱ぎみ、は外国の女性達も同様
だったけど…。
困った状況の人達がそれ故繋がるお話。ちょっとヘンテコに進む展開は、やばそう
な現実を覗かせながら不明だらけ。会社のごたごたの元がなんなのか、しっかり者
のＯＬはなぜ股間に書類を挟んだままなのか、父の勤務先と誤解した博多の女は
なぜそのまま居着つくのか、そもそも川村と中村の結びつきはどうなのか。
観客を煙にまき、半端に取り残す仕掛けにふふーんねこ。醸す、夢っぽい半生な
不条理感が○。中途半端にじゃまっけな美術もまた面白し。お茶目な悪意から仕掛
けた側の後悔、仕掛けられた側の戸惑いが不安として合致。そんな状況を受けとめ
つつ、今を楽しもうとするラストの女ふたり。颯爽して○。一方、野郎どもがうじ
うじと格好悪いのに比べて、なおさら感。
役者。多田さん。覗く悪意の小市民ぶりがいい味わい。
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