KOKAMI@network vol.3「恋愛戯曲」
＠新宿 紀伊國屋ホール(2001/1/30-2/25 31ステージ)2/4S追加公演
＠福岡3/2-3 大阪3/8-11
全指定当日前売り共 6,300円
作・演出：鴻上尚史 美術：松井るみ 照明：坂本明浩 音響：堀江潤
舞台監督：飯田貴幸 衣装プランナー：細屋悟史 演出助手：黒川竹春
特効：（株）特効 鈴木俊光 宣伝美術：鈴木成一
制作：中島隆裕ほか 企画・製作：サードステージ
出演：
筒井道隆：向井正也（かけだしのＴＶプロデューサー）
永作博美：谷山真由美（売れっ子のシナリオライター）
大森博 ：寺田俊司（谷山の秘書）
高山広 ：杉村仁（訪問者）
旗島伸子：泉川京子（訪問者）
2001/2/11（日）晴 6:07-8:07PM(2'00) 中段より 客席超満員(480人)
客層：20-30才代中心。男女半々、カップル多め。
客入れ：当日券状況不明。折り込みパンフ。生まれつきのものと恋愛のこととか
「ごあいさつ」。物販。パンフ(A5 40ページ 1,000円)。役者インタビュー、
鴻上、香山リカ対談収録。ほか、ポスター、著作本、大森さんのファン会誌。
毎回テーマを設けての、鴻上尚史プロデュース公演。今回は「恋愛メカニズム」。
素朴演技で評価が高い、君付けしたい筒井道隆。クールな中も揺れる女性な顔な
永作博美。の二人を主人公に迎えて。
舞台。スタイリッシュな別荘設定。吹き抜けどころじゃない、高い天井のリビング
後方に中空に２Ｆへの階段、背後の窓は高くブラインド付き。ホワイトオークの床
と柱、白い漆喰の壁、スモーク入った青と赤のドア。下手に梯子がかけられた
埋め込み書架。上手壁と階段の下には厨房ほかへのドア。ソファセットはどっしり
木造、アジアなつくり。
お話。売れっ子女性シナリオライターのもと、製作ぎりぎり状態の脚本催促に来た
若手ＴＶプロデューサー。なんか煙に巻かれたよな出迎えの後、ライターのお願い
私と恋愛してください、じゃないと脚本かけません。実直なプロデューサーは
職業柄もあるまじく、断るのだったが。
ねたばれ禁物な入れ子構造もいいようにして、虚実ない交ぜトリッキー。ドラマ
作り現場の思考錯誤を、千事に乱れる恋愛な思いに重ねたよにスラップスティック
飽きさせない選択式アドベンチャーゲーム感覚な進行の中、作家が思うところの
恋愛観をしっかりと語らせ。孤独な者たちに光を当て、それ故の結びつきを暖かな
視点で描く、鴻上さんらしさは健在。なるも、ちょっと語らせ勝ちで心というより
体（面）が表立ち印象。恋愛すなる者たちの変わらぬ様はいずこ？！、ときょろ
きょろねこ。自分探しの隠し味じゃ、共感度月並みで物足りないねこ。
美術はショールームのようにきれい。ムービングライト多数の照明転換が小気味
いい。いずれも真白にして、陰ができない空間演出。でも、人の心は陰ばかりで
ございます、と逆説ねらいなのかしら。
役者。筒井、君はどうしたいんだよ、でもためらう気持ちもよくわかるよ。な
らしい演技。いいんだか悪いんだか、うーん。永作さん。がんばって、てんぱって
ます。二人の合間で自由余裕にしてる大森さん。芸達者に大人のお茶目してて○。
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