故林広志prd.“親族代表”コントライブ「人間力学ショー#3“heavy claims”」
＠下北沢 OFF・OFFシアター(2002/3/19-24 9ステージ)
http://www.honda-geki.com/offoff.html
全自由 一般 前売2300円 当日2500円 中高生1800円
21Mの回のみ喪服で来場すると、前売料金から￥500引き（劇団のみ取扱）
作：故林広志（こばやしひろし） 演出：故林広志＋親族代表
舞台監督：袴田長武 宣伝美術：故林広志 制作：古島由紀
企画・製作：故林広志、松本謙一郎
出演：
親族代表[嶋村太一、竹井亮介、野間口徹]
伊藤美穂[動物電気] 犬飼若浩[ガバメント・オブ・ドッグス]
松永玲子[ナイロン100℃]
2002/3/21(木)晴れ 3:10-4:52PM(1'37) 中段より 客席超満員(85人)
客層：20歳代女性7割、ぽちぽち中年客。喪服day。着衣の女性６名(内、白塗4名）
客入れ：整理券発行もゆるゆる、間際に満員。桟敷３、ベンチ１、背もたれ椅子３列。
上手のスクリーンはさほど使用しないので、後ろに行かずとも○。荷物預かり随時あり。
折り込みパンフ。B5 3ページ。コントプログラム、挨拶、似顔絵つき役者名、予定
掲載。コンパクトに丁寧親切。次回公演。故林広志prd.。7/16-21「当時はポピュラー
４ トマス・エドワーズさん 58才/貴族」＠TOPS、10/3-6 企画公演＠三鷹芸術文化。
物販なし。
親族代表のソロ、は久々ねこ。故林広志ｐ公演と同テイスト印象。関連性はない、
コント・オムニバス。
コントの隙間を演劇で補完して、微妙な面白さ◎。故林作品らしく、逆手、場違い、
取り残され、ずれのおかしさあれこれ。ゲストを含め、演技が上手いので、場の空気
をもしっかり現せみせ、存分な味わい◎。ブラックな風味あれど、全体くすくす、のび
のびと楽しむねこ。
役者。松永さん。距離をおいたクールな演技○。ばたつく周囲との対照がおかしい。
［月間一覧］
今日のねた
１ 駅からの風景
街頭で待ち合わせか、三人（親族代表）。一人は英語で話していたり、それぞれ。
場所の話題となったらしく、漏れ聞こえる会話がシンクロ。ドトールがあるから、
へ？、は？、待ってよ、と見事にユニゾン。なんか変、なんか気まずい。
スライド さしのべている？手のイラスト、キャスト・クレジット。
２ ホテル・グランデール
ホテル。バイト君（野間口）、。予約ミスをチーフ(竹井）に責められ。どうして、
そんなに理解力がないんだ、ばか、ばかと。なんか様子があやしい。バイト君が対処
方法を提案しているのに、全然聞いてない、というかわかっていない。支配人(嶋村）
に期待したけど、彼もだめ。もはや数さえ理解できない状態。どうして、理解でき
ない人ばかり、このホテルにはつとめているのか。バイト仕切始めるも、徐々に理解
力低下は進行。フロントに溜まっていく客も、勝手に寝始めたり、怪しい。
そこに救世主、新支配人（犬飼）登場。てきぱきと仕切はじめ。よし、集中力をＵＰ
する訓練を従業員にするぞ。教育の甲斐あって、ホテルマン達は抜群の理解力を獲得。
１を知れば１０を理解できる。全国から喜びの手紙がよせられています。バイト君の
苦労は徒労だったのか。その彼の苦労人な人生、知られたくない事情まで理解され
つくされてる始末。もう、理解しすぎだよ、とバイト君は悲鳴。
３ 波止場でYES！
娘が行方不明、困り切る父親(竹井）。居合わせた男（嶋村）はいかにもナイスな
マドロス。息子と思ってくれ、相手の心がわかるのが真のマイトガイさ、と親切この
上ない。娘を助けた謝礼はいらないと、どこまでもマイトガイ。黒幕登場（野間口）。
こんどはそっちに話を合わせ始めるマドロス。そうさ、俺は誰にでもＹＥＳという男
、郷にいれば郷に従う、主体性ゼロ、って、自分でいわれてもね。娘の母親（伊藤）が
やかましく、夫を責める。こんどはマイトガイ、女性化して女の敵よ、悪漢もゲイと
カミングアウトして荷担。みんな夫を責め立てて、ぴゅっといなくなっちゃう。
誰もいなければ、俺は結構主体性をもつ、とマドロス自信顔。しょぼい主体性だけど。
４ お通夜
若い女性（松永）が通夜の席に。家族親類をよく知っている口振りだが、誰も彼女が
誰かわからない。「軸」をお中元にもらったとか、謎が深まる始末。それぞれ、予想で
場当たり会話して探るが外れ。しまいには連れ合いもしらない、秘密をしゃべっ
ちゃったりして。まあ、そうしたことも外れてるけど。彼女、みんなが自分のことを
わかっていないのは、とうに気づいていた。亡くなった父親の子と。あの人（と亡く
なった父親）は女に冷たい人でした、と息子の嫁と女二人になってから告げ。妻（現在
、入院中）には悪いことをしたと言っていたと。息子は不安になって、病院に電話を
掛けに。と、夜半に電話が掛かってくる、無言の。
５ 墜ちぎわ
適地に潜入する戦闘機、そのパイロット達（親族代表）。１号機被弾、墜落のおそれ。
パイロット（野間口）はキャプテン(竹井）の健康のことをやたら詳しく、気遣い。
聞きたくもない話までされて、キャプテンありがた迷惑。まだ、墜落しないのか、
なんてつい言っちゃたりして。１号機、あっさり持ち直し。３号機被弾、墜落のおそれ
メイディメイディ。パイロット（嶋村）はキャプテンの暴走族時代のことにやたら
詳しく、誇らしげには武勇伝。キャプテン、自己嫌悪でへこみ、精神的に俺の方が
メイディだよ。３号機、あっさり持ち直し。司令官（犬飼）から連絡、生死が関わる
この時こそと言おう。と、キャプテンに秘めた思いを告白。力を結集して、愛おしい
キャプテンを守れと全軍に指令。もう墜落しちゃったほうがいいです…とキャプテン。
６ 真昼のお客様
ＴＶ番組収録直前、あの男は口ばっかりと不満ぷんぷんの女子アナ（松永）。エッセ
イスト（野間口）の半生を取り上げた番組収録が始まると、一転営業スマイル、プロ。
初めてみると、エッセイストの人生より、男性アナ（嶋村）の人生のほうがとんでも
なく波瀾万丈。そんなことはないと宥めても、落ち着かないエッセイスト。
恋の話？、妻以外の話なんかないと慌てて男性アナ。その言いように切れる女子アナ。
番組中は我慢しようと思っていたけど、だめ。あんたはいつもそうだ、お腹の子は…、
とドロドロの不倫関係、ドラマチック。さらに、男性アナは不治の病。でわ、私たちの
心中はこのコーナーの後で、っておいおいなアナ男女。番組ディレクターが、ＦＢＩ
に追われていたり、ＡＤが華々しくでばってきたり、おいおい。地味な人生もいいじゃ
ないか、と慰められるエッセイスト。ＢＧＭはショーほど素敵な商売はない。
７ もちぐされ
銀行の融資のめど立たず、会社存亡の危機。社員（竹井、野間口）悩みきり。地味に
ワープロをうっていた社員（嶋村）、力になれないかと。自分はヒーローですから。
ビームで敵を要塞を破壊できますよ。いいけど、敵いないし、要塞ないし。カプセル
怪獣、巨大化、と、会社危機の役にはたたない。私の名前を呼んでくださーい、
（ぼそりと呼ぶ二人）スパークマーン。そんな無駄にやる気があるヒーローに社長らは
ヒーローであることを捨てろと。この会社にはオリンピック選手候補とか、仕事に
役に立たず、あきらめているヒーローがほかにもいるんだぞと。
事故発生の知らせ。ここで活躍できるかもしれない。よし、スパークマン、現場に
いの一番でゆけるのは君だけと頼まれ。じゃあ、変身します。時間掛かかりますよ、
いいんですね？。のろのろと変身はじめ、ここまででさなぎマンです（おーい、事故
処理終わっちゃうよ。）
８ キャスターマン
休日の会話を楽しもうと、喫茶店にニュースキャスター二人（嶋村、犬飼）。なぜか
原稿をもち、ニュース番組調にぎこちなく、かたぐるしく世間話。厨房前のウェイト
レスさ〜んとか実況中継じゃないって。もう１組、同じようなキャスター二人が。
休日なので乱れた日本語を使うぞ、とはりきり。でも、堅苦しい。女性にすけべ心
あらわに声かけ。ただいま、私が今見苦しかったことをお詫びします。
９ フルサト
高速道路開発会社のチーフ（犬飼）と担当（竹井）は土田舎の現場に。きっついやり
手の上司に担当怒られてばかりで浮かない顔。農家の軒先、最初おばさん（伊藤）
だから通じないと思ってた会話。誰に聞いても、とんちんかん。都会では電車で
舞踏会へいくとか、ベルトの締め方を知らないとか。夜になると見えなくなるので
早く話。もしかして、電気がきていないの？。肉を手にいれたって、秘密めかしく
してて、なんの肉だよ？、怪しい。不良の若者（嶋村）がとがめられ。毎日、山を
巡り、清流で泳いで、この穀潰し。いい年してのびのびしてるんじゃない！、
と怒られ。むしろ健康的なのに。この村は変、若者が言うことにはすっと走ってくと、
もといた場所にもどってきちゃうとか。１０円って大金、新聞の日付をみて、リーマン
は青ざめ。会社と連絡をとろうするチーフ。ついていった担当は戻ってきてしまう。
そんな彼に村の婆さん、ここでゆっくりしていくのかい？。
10 ごめんね、いずみさん
ドキュメンタリー番組のレポータ・金原いずみ（松永）は大立腹。番組のいいかげんさ
に堪忍袋の緒がきれたのだ。難民キャンプ、というのでいったら、みんな太ってた、
色白の子供達は都会っこでしょ。秘境アマゾンへ。あれ都内でしょ、知り合いがいっぱ
いいたわよ。等々と番組のいいかげんさを追求。台本は鉛筆で書いてるし。アシスタ
ントをつけるって、通りすがりの人でしょ（忙しいのでともう帰ってるし）。
第一、私は金原いずみ、じゃないでしょ。
スライド。手抜きドキュメンタリー番組・ワールドナウのスライド。近所で撮った、
世界の驚異の数々。「カーチェイス」、ただの路駐。「私服警官」、駅前のじじばば
の群。など。
11 ヘビー・クレームズ
竹井と野間口、プロってところをみせつけてやるぜ、と鼻息荒く、仕事開始。デパート
の苦情窓口。もう、平伏低頭で謝り、処理。電話をおいたとたん、高飛車に変身。
愚か者め、とか。新人（嶋村）、謝ることに自信がない。そんな彼に仕事ぶりをみせ
、これでわかっただろ、このデパートは欠陥商品だらけなのさ。新人ったら、高圧、
威圧的に苦情に応対。男らしいと、他の二人も次第におかしく、感化され。たらい
回しもお手のものに。ここを変えてやるぞ。で、いままでのコントの苦情が。文句
ばっかりいうな、と係員はユニゾンで応え。
カーテンコール。喪服割引デイ、客席のチェック。白塗りの人がいるいると。
今回、下北沢で初めて。盛り上がりはどうでしょうか。はい、半端でしたね。
ゲスト紹介。動物電気・伊藤。普段着ででてきたのに苦情。最後がおばあさんで
腰が曲がっているから、衣装ではいやなのか、なるほど。ガバメント・オブ・
ドックス・犬飼。故林広志prd.の次回公演についてなりかわり告知、伊藤。動物電気
公演ほかの告知。ナイロン１００℃・松永。「一生懸命がんばりましたぁ〜」開口
一番。ナイロンの再演告知。再演に向けてなにかありますか＞ない（きっぱり）。
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