ク・ナウカ「天守物語」
＠都立大学跡地 めぐろパーシモンホール（2003/3/21 2ステージ）
http://www.city.meguro.tokyo.jp/campus/index.html
全指定 前売当日 1F指定3500円 2F指定2500円 2Fバルコニー2000円
原作：泉鏡花 構成・演出：宮城聰 空間構成：木津潤平 衣装：高橋佳代
照明：大迫浩二 音響：ＡＺＴＥＣ 小道具：深沢絵理
舞台監督：野口毅 制作：久我晴子
〈関連企画〉
「演出家によるシアタートーク〜ク・ナウカ 宮城聰と青年団 平田オリザ」
出演
出演 ：ムーバー（スピーカー）
富姫 ：美加理 （阿部一徳）
桔梗 ：中村優子（中野真希）
朱の盤坊：吉植荘一郎（鈴木陽代）
亀姫 ：野原有未（稲川 光）
図書之助：大高浩一（本多麻紀）
工人桃六：中野真希（吉植荘一郎）
侍女 ：片岡佐知子、諏訪智美
演奏チーフ：寺内亜矢子 演奏：大内米治、加藤幸夫、たきいみき
2003/3/21（祝金）晴 2:05-3:06PM(58) 最前方下手 客席5?割（600人）
客層：20歳代と中年女性中心。若いカップルも結構。
客入れ：都立大跡地、図書館と併合した新音楽ホール(キャパ1200）。ロビー開放
的、クロークたっぷり？。雛壇状客席、背もたれが座ると傾く式。なんか変な感じ。
前方両サイド席にて、美術の柱のため見切れあり。着席したお客に都度振り替え
案内（その旨、入口に掲示しておけばいいのに）ねこの席は対象外の模様も若干見切
れて不満。折り込みパンフ。B5版4ページ。舞台写真背景、今回と過去の上演データ
を掲載。物販。過去公演ビデオ、手ぬぐい(700円)など。
国内外で再演を重ねる代表作。オープン間もない、公共大ホールでの公演。
舞台。黒色一面。真正面奥・八百屋舞台に獅子の像、大小の鼓、深海魚の口に灯り
の蟷螂。周囲は黒い鉄柵、前方に四つの柱。頭上に大型モニタ、英語字幕投影。
装置は固定式、スピーカー役は四つの柱脇に控え。客席通路を時に天空に見立てて
の登場などを演出。
お話。迷い込んだ忠義の美青年剣士、彼に恋した魔性の姫。下界の誤解からの
責め苦、予期せぬ救済に大団円の物語。
ほころびなど見られぬ、上等の仕上がり。さらにテンポ良く、タイトに。削ぎ落と
された中にも、遊びやユーモアの余裕あり、再演のたまもの。鯉のぼり衣装は鮮やか
に、闇に映えて魅力。しかし、大劇場の闇の深さを活かしきれていない美術と演出
は不満。後方からみると、印象違うかも。天翔ける恋の思いを、島歌？な歌声にのせ
たラストは爽やか。妖魔の世界から、日常に落ちた近しさもあり。前衛ではない、
娯楽作としてのク・ナウカ天守物語の魅力なり。
美加理。超然した様は美しく、言を発すれば艶やかに色づいてステキ。いまさらに
今回もまた、陶然として眺めるねこ。
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