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 唐組 第32回公演「河童 誰かが、皿を奪りにくる!」

 @西新宿原っぱ(2003/10/4,5,11,12,18,19 6ステージ)
 全席自由 前売り3200円 当日3300円
  @雑司が谷・鬼子母神 10/24-26 3ステージ
  
 作・演出:唐十郎 演出補・照明:久保井研
 絵:片山健 宣伝美術:合田佐和子 作曲:安保由夫 舞台美術:劇団唐組
 制作:劇団唐組制作部
 出演:
 稲荷卓央:ダルタン(腹話術師。河童の四郎の部屋で皿を守る)、アラミス
 丸山厚人:人形のアラミス(ダルタンの相手役)
 鳥山昌克:アトゥース(自称三銃士。アパート管理会社ヴェルサイユ・整備人)
 辻 孝彦:ポルトゥース(自称三銃士。アトゥースとモンテンルパの丘を探す)

 中袴田克秀:運動産屋(動く不動産を貸して逃げる)
 鎌田貴嗣:コータロー(そば屋の若旦那。マリムラに横恋慕してる)
 藤井由紀:マリムラ(出前持ち。河童の四郎の行方を案じている)

 真名子美佳:青栗(堕落した比丘尼)、チリメンジャコ(ヴェルサイユの女王)
 赤松由美:澄礼(すみれ。河童の四郎の部屋を又借りした、引きこもり)

 唐 十郎:河童の四郎(元水の職人。堕落した生活に悩み、皿をのせ池に住む)
 
 多田亜由美:看護婦の蓮池(病院を脱走した澄礼を探す)
 村上武士:近衛(ヴェルサイユの夜回り会長)
 溝添祐?、片方隆介ほか:そば屋の出前持ちたち五人

 2003/10/12(日)曇 7:00-8:52PM(46/休12/52) 最前方より 客席7割?(140?人)
 客層:老若男女。20才代女性とおじさん達中心。
 客入れ:テント前で劇団先行前売り(整理番号付)、前売り、当日の3列に整列誘導。
 20番ずつ入場。とくに誘導しなくとも、最前列から埋まるござ敷き客席。いつもの
 ように最前列は、自分の身は自分で守るビニールについて説明あり。それほどかかる
 ことはないので安心というか残念というか。

 今シーズンは2本立て。春の新作「泥人魚」再演と状況劇場時代の「河童」(1978)
 リメイク。
 舞台。不動産屋前の路地つうか、部屋。上手と下手に不動産掲示をした窓ガラス。
 下手は一段高い平台の座敷、大たらいがあり。中央、むしろにバラの花を絵描いた
 垂れ幕。アパート管理会社ヴェルサイユだから?。上手に金色の柱が一本。

 お話。腹話術師・ダルタンと、赤面恐怖症ほぼ癒えた・出前持ちマリムラはかつての
 赤面治療仲間。いろいろと窮地にあるマリムラの力になりたい腹話術師。マリムラは
 世話をしてあげていた恩人の「河童」の行方を捜している。頭にチャーハン皿をのせ
 た男だ。見つけた部屋には自殺志願の女性が。河童から部屋を又借りしたという。
 そんな自分はすっかり堕落したと、河童は皿を頭にのせて隠れている。それだけで
 なく、いろいろと訳ありで。

 いろいろ差し置き、名台詞に酔い、荒くれとんまキャラを楽しむねこ。心身を病んだ
 人々が寄り添い、生死とも過去に悲しみ未来に悩む、哀切の物語。なんだろうけど、
 ぶっとんだ展開、キャラ芝居や衣装、演出に上気。人生はつらいけど、とりあえず
 ビール旨けりゃいいじゃん、とばかりにええ加減に楽しむねこ。荒くれと詩情が同居
 した台詞はいつもながら麻薬的。もっと台詞を打ちあげて、ちょうだいねこ。唐氏の
 登場趣向は、相変わらずのおばか素敵さ。役者達は安定感と個性を増し、充実実感
 させ。いろいろと満腹満足ねこ。

後ろの左にヒルトンホテル。周りはマンションとかビルに囲まれ。原っぱの周囲に古い木造住宅が虫食いの後のように点在。

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