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 くじら企画 第11回公演「サラサーテの盤」 芸術創造館マンスリーシアター

 @大阪 芸術創造館(2004/8/20-22 4ステージ)
 http://www.art-space.gr.jp/main.html
 全自由 前売2000円 当日2300円 中高生1500円

 作・演出:大竹野正典
 舞台監督:塚本修 舞台美術:武川康治 小道具:秋月雁 音響:大西博樹
 照明:林鈴美 宣伝美術:高岡孝充 制作:番長会議
 出演:
 戎屋海老 :ウチダ 先生と呼ばれる男
 石川真士 :ナカサゴ 失意から立ち直れずにいる男

 小栗一紅[流星倶楽部] :茶碗酒を相伴するウチダの妻
 藤井美保 :夫・ナカサゴと娘・キミコを残して逝く女
 林加奈子 :夜毎訪れるナカサゴの後家
 後藤小寿枝:照れ屋の少女・キミコ、或いは夭逝した少年

 九谷保元 :生徒 或いは足の悪い金貸し
 森田太司 :生徒 或いは借財を背負わされる男
 栗山勲  :生徒 或いは旅の道連れになる男
 川田陽子 :生徒 或いは片道燃料で飛び立った男

 大竹野正典:髪の薄い五十年配の男
 藍田マリン:病院でジェンカを聞くカリエスの妹
 
 2004/8/20(金)晴 7:38-9:21PM(1'43) 最前列より 客席9割(80人)
 客層:老若男女、男女半々。ファン、友人と演劇関係者な印象。
 客入れ:整理券配布。ゆっくりと埋まる客席。雛壇7つに全椅子席。舞台との距離が
 あるので、最前列でも見晴らしよし。折り込みパンフ。A4 3ページ。挨拶、写真と
 一言台詞付き配役。今回、新作見送りとなったお詫び。次回公演の記載なし。
 
 前身・犬の事務所時代作品、新作が間に合わずの10数年ぶりの再演とか。
 舞台。灰色の幕を巡らし、支えの丸太を起てて、露天雰囲気。中央1、側面2に
 開口。床の真ん中にちゃぶ台、下手隅にラッパが付いた蓄音機。

 お話。「先生」が出会う不可思議の数々。屋根に小石が墜ちる音。亡き友人の後妻
 は夫の遺品を返してほしいと毎夜土間に立つ。サラサーテ自演レコードと不明な
 肉声。誰も知らない男が団らんに混じっていた。一人なのに五人いる訪ねてきた
 学生。等々のオムニバス。
 
 すらりと滑り込み、変容する日常。ゆめとうつつがシームレスに連なり、また同居。
 その加減が飄々とおとぼけ顔でちょっと怖く、百間の文体に似て面白いねこ。
 時空の行き交いや、ギャグを忘れないちょっとテンション高めの会話ら小劇場演劇
 らしさがいい案配に楽しめ。とほほ中年男優と美人女優の味わいある役者芝居には
 いつもながら愛情を感じるねこ。装置はシンプル、闇の存在を感じさせる照明が○。
 

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