＠大阪心斎橋 ウィングフィールド（2005/3/25-27 4ステージ）
全自由 前売2000円 当日2300円 中高生1500円
作・演出：大竹野正典 舞台監督：谷本誠 舞台美術：武川康治
音響効果：大西博樹 照明：林 鈴美 小道具：秋月雁 宣伝美術：高岡孝充
制作：番長会議
出演：
風太郎[ピッコロ劇団]：男
川田陽子：少年
栗山勲 ：ガードマン
飯島和敏[劇団暇だけどステキ]：タクシー運転手１
石川真士：タクシー運転手２
えび[劇団鉛乃文檎]：夜警
藤井美保：女１
後藤小寿枝：女２
2005/3/26(土)晴 2:10-3:31PM(1'20) 最前方より 客席8割（70人？）
客層：中年層結構、大人よりの老若男女。男女半々。
客入れ：いつも通り1Fで受付、エレベータで階上。中程に入るよう誘導あり。緩い
雛壇に2列づつの桟敷とベンチ、どこでみても○。荷物預かりは頼めばあるはず。
携帯は電源断を重ねてお願いあり（にも関わらず、完全暗転中みてるこまった人
あり） 折り込みパンフ。A4変形3つ折り。挨拶、写真付き配役、用語解説、スタ
ッフ、予定掲載。物販。台本？円。
2002初演作。実在の連続殺人犯・永山則夫の物語。
舞台。木の枝のような曲がったパイプがぐるり。あとは素舞台。
お話。集団就職で故郷を脱し、しかし東京は少年を受け入れなかった。貧しく、
怯え、社会を怨み続ける内に手にしたピストル。初めて友を得た思いは、強烈な
孤独の実感を伴っていたからか。行きずりのピストル連続射殺事件。獄中、「無知
の涙」など小説を書き、世界革命を訴える。しかし、誰も耳を傾けるものがなく、
人知れず死刑執行。彼と犠牲者達の会話から起こす、怒りに満ちた無知で孤独な
少年の追想劇。
痛い追体験、傷ましい孤独に胸が震えるねこ。自らの犯罪の根を貧困におき、死刑
直前にすべて世の中が悪いと唱えた、高慢な死刑囚。支持者、実は殺人被害者との
会話から、過去と変わらぬ自分の無知さと直面することとなる。哀れな少年時代
以上に、辛く切なすぎる姿がやりきれないねこ。愚かで無力な人に向ける視線には
痛みの共感に満ち、醒めつ優しい。定評の音楽がはまってて素敵。 小室等「雨が
空から降れば」に少年の無力さ、Ｇ線上のアリア＠連続殺人場面に絶対的な孤独
など感じさせて◎。役者は入魂の演技。骨太にしっかりと切なさを伝えてくれ、
感涙ねこ。
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