＠下北沢 本多劇場(2004/9/16-26 13ステージ）
http://www.honda-geki.com/honda.html
全席指定/前売￥4,300/当日￥4,500
＠大阪 ワッハ上方ワッハホール 9/30-10/3
＠奈良 やまと郡山城ホール 10/9-10
＠滋賀 滋賀県立草津文化会館 10/14
作・演出：松村武 舞台美術：加藤ちか 舞台監督：原田譲二ほか6名
照明：林之弘[六工房] 照明操作：池上英輝 音響：伊泉尚司
衣裳：木村猛志[A．C．T] 小道具：米田さと子ほか4名
演出助手：大熊誠一郎 宣伝美術：三栖弘年
制作：鈴木祥子 企画・製作：カムカムミニキーナ制作部
出演：
小西美帆 ：鳥丸典子（高校生）
小椋あずき：鳥丸光子（その母親）
吉田晋一 ：鳥丸啓一（その父親）
中島栄治郎：鳥丸タケオ（超人）
八嶋智人 ：羽生川義男（ちんぴら）
楠見薫 ：三浦夏子（その愛人）
小島啓寿 ：馬哲（ばてつ 義男の舎弟）
藤田記子 ：黒江先生（典子担任。テンションが高い体育教師）
元尾裕介 ：阿部（典子同級生。学級委員）
田端玲実 ：近藤（同上）
松尾ユウコ：牧陽子（テンションが高い典子友人）
亀岡孝洋 ：西山はじめ（典子同級生）
今村佳岳 ：西山議員（その父親）
市子嶋しのぶ：西山夫人
坊薗節子 ：議員秘書江口
山崎みちる：長老ジル（ネズを奉る）
岩森康子 ：ナスターシャ（殺し屋）
松村 武 ：大川
木戸大輔 ：沢村(極道）、山本
米田弥央 ：山本妻
今井克己 ：日浦（極道）
中村俊和 ：戸田（極道）
金哲秀 ：健三（近所の子供）
佐藤恭子 ：太助（近所の子供）
2004/9/23(祝木)晴 7:41-10:04PM(2'23) 中段より 客席満員（360?人)
客層：女性7割、サラリーマンちらほら。ナイロンなど小劇場役者、結構。
客入れ：当日券、20-30人列。通路と最後尾に補助椅子あり。折り込みパンフ。A4
4ページ。スタッフ、配役、予定。次回公演。15周年記念。5/19-22＠スペースゼロ、
11/2-6＠シアターアプル。大阪公演も各あり。物販。パンフ(A6 1000円）未購入に
つき内容不明。台本1000円。ほか公演ビデオなど。
久々にみるねこ。すっかりＴＶで人気の八嶋智人に、東西のゲスト女優を加えての
15周年公演。
舞台。正面、暗い色調の閂付き土蔵門。前方、4面のお盆ステージはサイケな色に
彩られ。各部屋、時に壁に見立てる可動式。
お話（ねたばれあり）。ごくふつうそうな家に、ちんぴらとその愛人が居座って
いる。当主が愛人に手をだしたことが発端、今は組長暗殺の嫌疑を掛けられての
隠れ家。もともとテンパっているちんぴらはいまや切れまくり、小爆発。そんな彼
も恐れるのは土蔵に幽閉されている「超人」。愛人の目をつぶしたのもそいつ。
太鼓の音に踊らされる彼ら。明らかになっていくそれぞれの秘密。
夫婦は元革命家、彼らのもとへ「超人」で革命をなさんとするボスが舞い戻って
くる。彼は地元議員とヤクザを操り、町おこしの超人祭を企んでいる。優等生の娘は
密かに売春で資金稼ぎ。今の両親の実子ではなく、自分の居場所もここではないと
故郷のアフリカ行きを企んでいる。それぞれの思惑、たくらみは「超人」の脱走に
よって、大きく動き始めて。
希望と挫折、越えられない人間の群像劇。高み(「超人」)を望む野心家・ちんぴら
、革命家、少女の夢と現実を追ったありふれた物語、を「超人」を巡るミステリアス
な設定と奇態な演技で彩っていく。とっちらかし、書き飛ばす作風は相変わらず。
それを冗漫と片づけられない、粘着質の情熱は独特の魅力。見果てぬ少女の夢の
終焉に着地後、音楽の力を借りて、再起飛翔させるラストに演劇な力あり。そこに
行き着くまでの物量の膨大さが難ではあるけど。
役者。小西美帆さん。いらいら姫な念波を等身大に発して○。藤田記子さん。変態
演技に女優魂をみたねこ。小椋あずきさん。誠心誠意。八嶋智人さん。切れまくり
の怒れる八嶋をぞんぶんに。危うさと脆さの表現も○。松村武さん。滔々とまくし
立てて気持ちよさそう。いつものイニシアチブはとらず、アンサンブルへの影響は
小。ちょっとだけだけど、八嶋さんとの遊び時間がまだあって、ほほえむねこ。
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