＠下北沢 ザ・スズナリ(2007/11/28-12/9 16ステージ)
http://www.honda-geki.com/suzunari.html
指定・自由共 前売4000円 当日4500円
11/28､29のみ前売特割3500円
作・演出 :青木豪
照明 :清水利恭 美術 :田中敏恵 舞台監督 :筒井昭善 効果 :青木タクヘイ
音楽 :dubRIN'峰岸信太郎 映像製作 :岸健太朗 演出助手 :田村友佳
宣伝美術 :高橋歩 宣伝写真 :仲西隆良 制作 :菊池八恵
企画・製作・主催 :グリング
出演 :
片桐はいり :猫川りん（漫画原作者。卓の従姉妹）
萩原利映 ：西村晴子（作画担当）
中野英樹 ：宇野好弘（背景担当）
杉山文雄 ：藤森卓（民宿「すばる」のオーナー。りんの従兄弟）
高橋理恵子[演劇集団円]：藤森杏子（その妻）
村木仁 ：井村喜久夫（杏子の兄。工場で働く）
黒川薫 ：東京からきた旅行者
遠藤留奈：片岡紅葉（オーガニックレストランのアルバイト）
2007/12/7(金)晴 7:37-9:24PM(1'46) 中段下手 客席満員(160人)
客層：20-30歳代中心、着帽と眼鏡率多め、スーツ少なめ。男女半々。
客入れ：舞台至近に自由席ベンチ3、ひな壇にパイプ椅子10。補助が通路ぞい。
通路は前後と前方横。座席前後が狭いので着ぐるみ注意（いないけど）。上演中に
チラシを見たり、包み紙を開いての騒音禁止（いました）。折り込みチラシ厚めゴム
止め、鉛筆付き。パンフ B5 3ページ。挨拶、配役、スタッフ、予定。次回公演。
7/下-8/上「ピース」＠スズナリ。物販。上演台本1000円。 カーテンコール1回1分。
近頃のマストアイテムの一つ・青木豪作品。ちょっと評価下げ気味の前作から、
久々の劇団書き下ろし。
舞台。土間、いきなり居間のフレンダリーな民家。やがて民宿と判明、劇中釈明。
中央から上手、8畳間。鴨居の上「民宿すばる食へのこだわり」の墨書、10枚ほど。
中央○テーブル、襖障子の向こうに廊下、宿部屋への階段。下手土間、まっすぐで
引き戸出口。壁沿い机にパソコン、電話、ＦＡＸがカバーを掛けて置かれ。
お話。漫画家チームが休暇旅行で訪れた山香の里。原作の従兄弟が経営する宿、
秋晴れの下、気兼ねなく、ゆったりのはずが暗雲立ちこめ。作画担当は一行に新作を
提供してくれず、部外活動ばかりの原作者にイライラ姫。原作は長年組んできた
チームを見限り、離れる心づもり。板挟みで気が気じゃないアシストは、現実逃避か
里のＵＦＯ伝説に地元娘と霧中じゃなく夢中。イライラ姫には、一目惚れなんだか
地元の独身中年男は、粘っこい視線を送りはじめ。はてさてどうなるやらな、顛末を
一つの破滅から逆回しで物語り。
ピリ辛もこくまろ仕上げ、魅惑の味わいは流石。まず、何をおいても片桐はいり。
久々の密室小空間の彼女を堪能ねこ。不自然な自然体、アニキャラ入ってますかな
スパイシーな存在感。そこら特異さに走らず、絡みとけ込む案配○。周囲はそんな人
がそんな風にしてるキャラを至極自然体に、個々に出色しながら作り込み。ここら
ほどよいメリハリ感が上手し。
チームと個人が壊れる様ですったもんだしながら、描くのは維持する難しさとそこに
ある心情。力の強弱だけなく、個々の思いを丹念に拾って、見応えあるドラマとし。
原作女王に完敗の原画侍女が「ありがとう」と万感の一言をぶつけ、逆転するラスト
とか見事（ていうか胸迫り泣くねこ）。精神のたがが外れてしまうアシスト、不明の
恐怖をＵＦＯのお約束な確かさで紛らわし、馬鹿げた行為の底にある訳にふーみねこ。
逆回しのドラマはモザイクが晴れるよに展開して緊迫感あり、また謎解きな好奇心を
誘い。アシストが番組にブーイングしてたＴＶが、実は何も映らない故障品とさりげ
に語られた時は、鳥肌たったねこ。そんな伏線のちりばめもポイントついて楽しめた
ねこ。
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