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 空間ゼリー Vol.9「私、わからぬ」

 @赤坂見附 赤坂RED/THEATER(2008/4/9-13 9ステージ)
 http://www.red-theater.net/
 全指定 前売3500円 当日4000円 学生前売3000円 学生当日3500円

 作:坪田文 演出:深寅芥(みとら・あくた)
 舞台美術:小林奈月 舞台監督:笹浦暢大(うなぎ計画) 照明:稲崎愛歩
 音響:筧良太(SoundCube) 照明監修:北寄崎嵩 演出助手:福地貴明
 映像製作:マキタカズオミ 宣伝美術:寺尾匠 宣伝写真:坪田文
 制作:真木寧々子(Artbiz)、佐々木克人 J-Stage Navi
 製作:空間ゼリー 潟Aップフロントエージェンシー 主催:空間ゼリー
 潟Iデッセー
 出演:
 斎藤ナツ子:有野一子(長女 漫画家)
 岡田あがさ:徳井さえ(次女 やけっぱち)

 佐藤けいこ:山下明菜(一子の担当編集者)
 細田喜加 :渡辺美穂(一子、明菜の友人主婦 ハッキリしない)
 猿田 瑛 :福田美優(一子のアシスタント)
 大塚秀記 :柴田秀臣(一子の担当編集者)

 麻生0児 :徳井光政 (一子の父親) [studio salt]
 篁 薫  :徳井美恵子(一子の母親 お茶の先生)
 阿部イズム:徳井義男 (末っ子 ゲーム好き大学四年生)
 北川裕子 :濱口陽菜 (義男の恋人 お菓子大好き)

 半田周平 :小林賢治(お茶の生徒 モテモテ)
 富永陽子 :古関るみ(お茶の生徒)
 川嵜美栄子:斉木理恵(お茶の生徒 体格よい)
 西田愛李 :大竹亜美(お茶の生徒 小林に好意を抱く)
 青木英里奈:陣内未来(お茶の生徒 女子高生)[ハロプロエッグ]

 千葉伸吾:有野伸一(一子の夫 失踪中)

 2008/4/12(土)晴 2:06-4:08PM(1'59)最前列上手 客席ほぼ満員(130人)
 客層:20-30才代中心に幅広く、親類縁者友人関係とコアな演劇ファン。女性過半数。
 客入れ:当日券多分あり。最前B列、以降ひな壇10列。舞台が下手よりなので、前方
 上手はちょっと観がたし。折り込みチラシそれなり。パンフ A4 3ページ。挨拶、
 配役、スタッフ、予定。次回公演。速いピッチで新作。6/13-22「I do I want」@
 サンモールスタジオ 物販。次回公演チケット。 カーテンコール1回 その後告知。
 
 美人女優ぞろいと評判もあってか?、人気鰻登り。速いピッチで繰り出される次回
 公演では、注目劇団が集うサンモールスタジオに登場。

 舞台。西東京市。京都の町家かという坪庭に面した、開放的なリビング。上手奥に
 玄関、下手手前から2階、奥に茶室教室設定。上手に白木のテーブルと椅子。下手に
 2人掛けソファ、簡素なテーブル。

 お話。実家に留まり、また戻ってきた大人な家族達。リストラに憂き目にあった父親
 と家族を、母親が茶室教室で支えている。結構人気の読者体験漫画家の長女。実は
 亭主が蒸発、周囲が気を遣いまくるも、なんかさほどでもなく。オリジナル作品を
 進める周囲に耳を貸さず、頑なに現状維持。フリーターの次女は反抗しがり、それが
 自分への愛情を試すためと誰も気づいてくれず、ふてくされる日々。末っ子はゲーム
 三昧の大学生(ちゃんと恋人あり)。就活ままならず、家庭内騒動に嫌気が指して、
 ゲームに逃避の日々。また、長女友人の主婦はDVをうけながら、現実対処できずに
 傷跡をみせて益体もなし。そんなモラトリアムな人達にも変化はあって。

 細かな人物造形も、心中もひとつ知られず、ねこわからぬ状態。うーみ、欲求不満。
 前回の猟奇物語から一転静かな家族劇。独り善がりな甘えん坊キャラはチェーホフを
 連想させ。丁寧で細かい演技、演出で、袋小路な子供と気遣う周囲の機微を描き、
 上々の出来。でも、優等生な長女と逃げた亭主のあろうはずの葛藤が見えず、ほと
 んど語られず。長女周辺の謎めき伏線も拾われず。引っ張ってのラスト、長女は
 心機一転、次女は母に諫められて、いい子に変身と急展開して、およよ。もっと
 ドラマを、叙情を描いて埋めてほしいねこ。

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