＠吉祥寺 吉祥寺シアター(2008/8/21-31 13ステージ)
http://www.musashino-culture.or.jp/k_theatre/
全指定 前売2500円 当日2800円 学生2300円 団体6300円(3名以上)
昼ギャザ 有料動員者数が20名増えるごとに100円をキャッシュバック
リピータ割引 1000円
作・演出：中屋敷法仁 舞台監督：佐藤恵 舞台美術：泉真
音響：上野雅(SoundCube) 照明：富山貴之 殺陣：佐野功
演出助手：今城文恵(メタリック農家)、加藤槙梨子 宣伝美術：高松宏行(背番号零)
フライヤー写真撮影：渡辺佳代 フライヤーモデル：深谷由梨香
当日運営：塩田友克(クロムモリブデン) 制作：田中沙織
出演： 深谷由梨香(柿喰う客］ :始皇帝サラサーティ 玉置玲央 [柿喰う客］ :丞相ガナリ 七味まゆ味[柿喰う客］ :侍従長セデス
村上誠基 :AV監督 バクシーシ村上 石橋宙男 :AV監督 カンパニー石橋 村上俊哉 :AV監督 ヨヨチュウ 迫律聖 :AV監督 イグチ 松本隆志[Mrs.fictions :AV監督 ムラニシ 永島敬三 :AV監督 ビーバップ永島 斉藤マッチュ[劇団銀石]:AV監督 カイ 野上真友美 :AV監督 アカマツ 高木エルム[柿喰う客］ :AV監督 テンプル高木
中林 舞[快快］ :AV女優 ソフィー 佐藤みゆき[こゆび侍］ :AV女優 ウィスパー 矢鋪あい :AV女優 ロリエ 八木菜々花 :AV女優 エリス
浅利ねこ[劇団銀石] :侍従 ナロンエース 舞香 :侍従 ハイチオール 伊佐美由紀 :侍従 ボラギノール 色城絶[エビビモpro.］ :侍従 コーラック
佐野功 :AV男優 タカ・カトー 須貝英[箱庭円舞曲] :AV男優 チョコボール須貝 伊藤淳二 :AV男優 ミートボール伊藤 大石憲 :AV男優 ドラゴンボール大石 高橋戦車 :AV男優 チャリオット高橋 丸山紘毅 :AV男優 タンク丸山 今永大樹 :AV男優 マグナム今永 小川貴大[ハイベビ] :AV男優 ミッキー小川 野田裕貴 :AV男優 すいーつ野田 半澤敦史[柿喰う客] :AV男優 みこすり半澤 花戸祐介 :AV男優 どぶ鼠先輩 出来本泰史[劇団SevenStars］ :AV男優 真っ裸のフレディ
石黒淳士 :御史大夫 ベーション 武藤心平[７％竹] :ベーションの副官 加藤諒 :医師 バイアグラ 佐野木雄太[劇団銀石］ :ローマ帝国からの使者 浅見臣樹 :産婆さん、審判員
川村紗也 :皇女 チャーム
2008/8/29(金)曇/大雨 7:36-9:24PM(1'48)最前方中央 客席超満員(200人)
客層：20才代それも前半中心、女性過半数。
客入れ：事前案内メール。受付と精算分業・料金明示。クローク。FC飲食店みたいな
、丁寧案内。上演時間から始まるアナウンス。などお手本制作。最前B列からひな壇
9列。センター演出が多いけど、見晴らしがいいので大丈夫。 折り込みチラシそれ
なり。パンフ B5 7ページ。挨拶、配役、スタッフ、予定。次回公演。11/19-24
七味まゆ味1人芝居「いきなりベットシーン(仮)」＠王子小劇場 3月？ 東京大阪
愛知ツアー「恋人としては無理(再演)」 9月新作＠シアタートラム
物販。Ｔシャツなど。 カーテンコール1回。
疾風怒濤の2倍速展開、歌うようなリズムの台詞回し、どうでえと大見得を切るよな
演技で独特の彼らの再演作。
舞台。上部に玉座がある二階建て。全体、都市の廃墟なコンクリート建築。床に◇の
張り出し舞台。床が自照して効果的。左右の袖に巨大はしらが倒壊、小さな換気口
から朱色の液だれ跡。後方に全幅で牢屋。2階中央に玉座と檻。左右に柵が瓦礫状。
お話。ビデオ秦デマンド帝国の始皇帝であるＡＶ女優は、売り上げ＝国勢衰退の兆し
に危機感を抱く。政権を揺るぎないものにしようと、ＡＶ流入防止がため万里の長城
を建設。さらに、側近が止めるのも聞かず、国内のＡＶ女優を狩り、抹殺する蛮行に
およぶ。それでも飽きたらず、権勢を世界に誇示するため、24時間セックス・オリン
ピックを開催する始末。そんな、神をも恐れぬ所行にその方々が黙って観ているわけ
はなく…。
グルーブ感たっぷりと賑やかし、ついていけないスピードにぐったり。そんな祭の
後感もまた楽しいねこ。国家と国民、神と人間な構造から、滅私な恐怖を裏打ち。
オリンピックや24時間テレビの妙なナショナリズムとか風刺。そんなピリ辛な問題
意識を考えてらんないほどにハイスピード、80年代夢の遊眠社とか先祖返りな疾走
演劇。
企画のＡＶレーベル・ソフトオンデマンドをパロるほどに妄想企画目白押しと期待
も、意外と保守、倫理的。滅私恐怖なテーマを思えば納得も、弾む役者芝居ほどに
飛ばない展開に欲求不満ねこ。後半の暴走で充足、かちっとまとめたのがまた意外。
ネオ歌舞伎かという、大見得芝居でま○こ、ち○こら下ねたをいい放つ女優の吹っ
切れぶりが格好いい。サラサーテ・深谷さんの大ヤンキーな見得とテンション、
侍従長・七味さんのハンサム芝居が素敵。
ポストパフォーマンストーク(PPT) 9:29-9:54PM(25)
古川貴義（箱庭円舞曲 主宰／作・演出）、玉置玲央、中屋敷法仁
（25日 登米裕一（キリンバズウカ) 27日柴幸男（青年団）
28日 高羽彩（タカハ劇団））
以下、聞きかじりメモ。正確でないことをお断り。
中屋敷（どういういきさつでゲストを呼んだか）箱庭円舞曲のトークに呼んでもらっ
て、演劇じゃない話で盛り上がって、いいなと。細かく演劇の話をするのは好き
じゃない、何故今の日本でこの作品を上演するのかとか、ざっくりしたところの話
などしたい。
古川（一杯メモをしているが）一杯いるなと。多いというキーワードがでてくるかな
と思ったが、逆にこだわっていないなとも思った。
中屋敷 多いというのは凄く残酷だなと思っている。自分は集団が好きで、個人個人
がいい役をみせる瞬間がいいという時もあるが、それは嫌いで集団に溶けこんじゃ
う人間が好き。
古川（ラストシーンは）始皇帝の墓のイメージかなと（なろほど）。集団に入っちゃ
うと、個人として生きているけど、変な話、客席は200人いるけど、舞台から観た
らただの200人の人でしかない そんな状況だなと思って。
中屋敷 24時間テレビとか、芸能人も沢山出るとただの人。以下、ざくっと観ちゃう
と偉人でも個人として消されちゃう話。
古川 簡単に人が死んでいく、たまらない。自分ではそんなシーンはつくらないので
逆にスカッとする、観てる分は楽しい。
古川 小道具とかタイトルをメモした（中屋敷 細かいところまで造り込んでいる）
中屋敷 キャッチコピーとか、ＡＶのタイトルのダジャレが凄い。凄いことをいって
いるのに、全然心に残らないのが凄い。売れるためだけに、いかにプライドを削る
のか、そんなことにとても興味がある。
古川 多い日も安心というタイトルで、すごくデフレした内容だなと。ＡＶ業界も
デフレで大変な状況じゃないですか。バンバンつくって売れなくなる、飽きられる
消費社会の矛盾がすごくでていて。途中で掃除のシーン（脱力シーン）からあまり
デフレと関係ないんだなと。床の材質が丈夫という話。
後、気になったのは、パンフにあった自分に子供が出来たら作品ができなくなる話
7才くらいまでならトラウマにならない、なんだか判らないけど「サライ」で
終わったという感想を持つと思う。
中屋敷 自分は実体験は書かない、子供が生まれたら孕むシーンが書けなくなるかも
僕は自分に還元するテーマを書いたことがない。人生経験が増せば増すほどに
扱えるテーマが狭くなる恐れがある。
古川 それはある意味楽しみ、狭まっていたときに自分の意志と立ち向かわざるを
得なくなる。40年くらい先ですかね。
中屋敷 自分からどんどん逃げようとするかも。最初が秦の始皇帝だから自分に
関係ないや、人も死んでしまえと。
古川 群衆化（？）が好きというのは、日本人には特有のものかなと。七味さんが
最初と最後でびしびしと客席にぶつけているのかなと。
中屋敷 演劇の先輩から、なんでお客を向いて芝居するの？、なんで舞台でコミュニ
ケーションとらないのと聞かれる。舞台でコミュニケーションはとれないと思って
いる、俳優が言っているのは幻想、お笑い芸人の感覚でやっているので。僕らの
台詞は１００％対象はお客様なので、今回はとくに群衆でお客さんも気持ちがよく
わかるという気がする。
古川 客席をすごく煽っている。
中屋敷 本当は歌詞をテロップで出したい。24時間テレビとテロップが出る理由が
わからない、歌えと言うことなのかなと。
古川 セックスの話をします。親からセックスを習わないけど、必要。公言しない
けど、必要。あれだけ連呼してもらえるとすっきり。
中屋敷 僕らはすぱんと言っちゃうけど、普通はぼかしちゃうかも（貸しビデオの
ＡＶコーナーは何故隠すのかという話）僕らはバンバン言っているが、お客様には
そんなことを言っていいのかという目でみてもらいたい。その辺は割と誤解されや
すいけど。やりたいことをやっているのではなく、お客様がどうなっているのかと
勝手にみこんでやっている。お客さんは絶対ちんことか言ってないだろうなあと。
女優は一生分のちんこを言ったと楽屋でいって、へこんでいた。
古川 隠すから安心、集団の中だから安心みたいのがあって。セックスの話はしない
から安心（共有するみたいな）。
質問コーナー
Ｑ１ 初演と今回の違いは
Ａ１ 初演は楽しい舞台だった。客席と共有できた。今回は鉄壁の守り、お客さんと
共有できない、サライは絶対歌われないだろうという方向にもっていった。序盤は
ギャグや愉快なキャラが多いけど、凄いストレスや覚悟をもって挑むべきテーマと
いうこともあり、見せ方とかストーリーのもって行き方とかそういう芝居にしまし
た。
初演は２０歳の時、今２４歳。笑って済まされたことできない。Ｈな話も責任を
もって言わないといけなくなってきた。公演自体や演劇界への影響とか責任があると
思うし、今回のテーマは今言わなければいけないことと思いますし。北京オリンピッ
クとか、ナショナリズムの考え方がクシャクシャになっているし（例をいくつか挙げ
ながら）。せめてフィクションを扱う人間は日本の将来を憂いていきたいなと。
告知など。多い日と自己申告した人に特典あり、初日から１００人突破しています。
[月間一覧］