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 唐組 第43回公演「黒手帳に頬紅を」

 @池袋 新宿花園神社 紅テント(1009/5/2,3,9,10 6/6,7,13,14 8ステージ)
  @大阪元精華小学校 4/25-26 2ステージ
  @水戸芸術館広場・特設テント 5/15-27 3ステージ
  @雑司ヶ谷鬼子母神 4ステージ

 作・演出:唐十郎 作曲:大貫誉 舞台美術:劇団唐組 制作:劇団唐組制作部
 デザイン:及部克人 絵:合田佐和子 データ作成:スタジオ・サラ
 協力:(株)文化印刷
 出演:
 稲荷卓央 :泡之二郎(おしるこ屋の小部屋を使う似顔絵師)
 辻孝彦  :波原(南千住いろは商店街の住人。二郎に黒手帳を託す)
 唐十郎  :田口(元似顔絵師の金粉ダンサー)

 岡田悟一 :おしるこ屋・デカダン店長・蓑
 赤松由美 :女店員・庵
 大美穂  :チャコお婆さん(車椅子にのっている)
 大鶴美仁音:少年玄児(夢野久作「斜坑」の一節を語る)

 久保井研 :暮谷(くれあ 板材などを扱う工務店長)
 鳥山昌克 :偵三(介護老人支援。暮谷の弟)
 藤井由紀 :姿屋君子(暮谷の親がきめた婚約者)

 多田亜由美:そば屋の梅子
 土屋真衣 :魚八の奥さん
 ほか、高木宏、気田睦、井上政志、鈴木秀暢、成田慎平

 2009/5/3(日)曇 7:01-8:30PM(37/休9/43)最前方上手 客席7割?(180人)
 客層:大人よりの老若男女。学生風、シニアと幅広し。男女半々。
 客入れ:いつもように、整理番号50番ごと整列誘導、一挙100人入場。GWの2日目と
 あってか、お客少な目。詰めもなくまったり座れ。最前列に自分の身は自分で守る
 ビニール配布、後半使い場所ちゃんとあり(特に下手より)。カーテンコール1回
 2分。丸山厚人(先月まで大阪松竹座「耳かきお蝶」出演)退団で?、一気読み上げ
 から役者自身で役名を紹介する形式となり。ボーとしていたので、配役の記憶なし
 ねこ。

 初夏の紅テント・唐十郎新作公演。GW中日とあってゆるめの客席。
 舞台。民芸風おしるこ屋店内。正面、厨房への暖簾。上手に入口と会計。下手、
 大穴の内に似顔絵師の部屋、大きく化粧室と書かれたドア。

 お話。店に居続ける似顔絵描きは、病床の老人からすり切れた黒手帳をもらう。
 有効期限が過ぎた、海底炭田の就労証明書。店に張り込んでいた男2人は手帳を
 渡すように迫ってきて。

 無用の手帳に想い宿り、価値を求めて個々人が奮闘努力。その宝探しな顛末に
 広がる妄想の多義多様なことに圧倒されるねこ。讀賣新聞「朝顔男」、旧作田口、
 三ノ輪ら東京下町のおなじみモチーフが渾然一体。詰め込みの密度は近年一番
 印象、言葉は平易なのに、頭に入りきれず、くらくらとしてそれもまた楽しい
 ところ。テント開けは早々に、唐さんの出はあっさり。その代わり、後半に
 水芸あり。

 役者。赤松由美が愛らしく、また巨乳を活かして前面に登場。藤井由紀がサブ
 キャラで選手交代の感。大鶴美仁音の少年役は変わらず初々しく、ラストシーンも
 きめる。丸山厚人退団後、セクシーな男優または男装の麗人が欠員なのが寂しい
 ところ。
 

 

  

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