＠新宿 紀伊國屋サザンシアター(2009/7/31-8/16 17ステージ)
http://www.kinokuniya.co.jp/05f/d_01/hall1index.html
全指定 5250円 学生割引3150円
作：井上ひさし 演出：鵜山仁
音楽：宇野誠一郎 美術：石井強司 照明：服部基 音響：泰太介 振付：謝珠栄
衣装：前田文子 歌唱指導：満田恵子 アクション指導：渥美博 宣伝美術：和田誠
演出助手：保科耕一 舞台監督：大内敦史 制作：井上都、谷口泰寛
出演：
辻萬長 ：吉野作造
剣幸 ：玉野
大鷹明良：吉野信次
高橋礼恵：君代
宮本裕子：お手伝いさん、甘露煮作りの職工、中国の娘、説教強盗の妻、
ブリキ職人の妹で大連のマダム
小嶋尚樹：青木在義、お巡りさん、右翼、説教強盗の夫、ブリキ職人
朴勝哲(ピアノ演奏)
2009/8/13(木)晴 6:40-9:39PM(1'35/休17/1'05) 客席9割？(420？人)
客層：中高年中心に幅広く、女性過半数。カップル多め。
客入れ：ピリータ割引有り。折り込みチラシ少々。パンフなし。物販。パンフ B5
34ページ 800円。バックナンバーあり、著作本多数。カーテンコール2回2分。
2003年初演作、再々演。
舞台。新聞記事を浮かばせた障子な壁が正面と脇。舞台中央に四角いお盆。調度類を
持ち運び設えては回り舞台。
お話。デモクラシー＝民主主義と唱えた兄・吉野作造。有能な官僚として上り詰めて
いく弟・信次。仲良し兄弟なのに生業故の主義主張から会えば大げんか。そんな2人が
一緒に寝たたった5回の夜を愛を注いだ2人の妻とも、笑いと歌でくるみ描く。
なんとまあ、旨いお料理な舞台であることか。こまつ座の最良を引き出した好再演。
涼やかもしっかりコクのある言葉。視線と心がしっかりと交感する、骨太で暖かい
演技、軽快に弾む歌。一歩踏み込ませた演技と、間断のないテンポのよさで光る
演出。
国家と国民を立場の異なる兄弟の対立から描き、生活と人生の理想を家族の交流から
自然と浮かばせる。巧みな2重写しの技が冴え、わかりやすくて愉快痛快、痛切も
愛ある舞台となり。作造が粉骨砕身した生活保証や福祉行政がいまだ成されず、
厚顔無恥とマニュフェストで唱えられているのには、がっかりですよねこ。そんな
普遍性もある舞台なり。
役者。気遣いぶりに泣けてくる、兄役辻萬長。さりげも情愛がにじみ出る、弟役大鷹
明良。ひまわりと青空な剣幸、さらにコメディアンヌ高橋礼恵。くるくるくりんと
世相反映キャラを役代わり、宮本裕子。ドラえもんぶりな親しみかと愛情を感じさせ
る、多役同様・小嶋尚樹。
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