＠下北沢 本多劇場(2010/1/6-17 16ステージ)
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全指定 前売5000円 当日5500円 高校生2500円
作：ウィリアム・ニコルソン 訳：小田島雄志 小田島恒志 演出：鵜山仁
美術：倉本正典 照明：齋藤清治 音響：松本昭 衣裳：竹原典子
舞台監督：飯塚幸之助 制作：加藤健一事務所
出演：
加藤健一 ：C・S・ルイス（ジャック）
春風ひとみ：ジョイ・グレシャム
斎藤晴彦 ：W・H・ルイス少佐（ウォーニー）
新井康弘 ：クリストファー・ライリー教授
佐藤誓 ：ハリントン牧師
奥村洋治 ：モーリス・オークリー博士、医師
神谷美羽 ：看護婦、ホテルの女性客
榊原健一 ：登記官吏、ホテルのボーイ
石田麻織恵：ダグラス
鈴木幸二 ：アラン・グレッグ、司祭
2010/1/10(日)晴 5:04-7:35PM(1'15/休16/1'00)前方中央 客席8割(300人)
客層：中高年中心の大人客席。お友達連れ多め。女性過半数。
客入れ：ロビーで過去チラシ展示。折り込みチラシ少々。パンフなし。
物販。A5 横 20ページ 500円。読み物色々。 カーテンコール2回2分。
アメリカで映画化され、劇団四季で上演された作品とか。ねこ初見。
舞台。木造も重厚な書斎。壁はレリーフのパルテノン宮殿、下に書架、屋根に一角獣
、ねずみとナルニア国のキャラクター。袖側に傾いだ柱。宮殿の正面扉は
とざされているが、少年の夢想の中ではナルニアへいたる洋服ダンスに転換。
この正面扉と舞台全体を覆う門構えは、二重構造の額縁となっていて演劇的。
お話。ナルニア国物語の著者ジャックは、50才を過ぎてなお独身のオックスフォード
大学教授。退役した兄と2人暮らし。とある日、アメリカ人女性ジョイのファン
レターに目が停まる、熱心なファン、離婚の危機にあるという。やがて、ジョイは
息子と友にジャックを訪問、聡明で闊達なジョイにジャックは惹かれていく。
ジョイの離婚後、英国で市民権が得られるよう形式結婚。順風満帆かと思われたが
ジョイは末期ガンに蝕まれていて…。
優しさが心にしみいる、大人の純愛劇。この世は日向な神の国の影（shadow Lands）
、苦しみにより神の存在を知り得ることができる。ジャックの説法がジョイとの死別
が迫るにつれ、重くも滋味を帯びて響き。死が救いという、やるせない無常感には
しかし、暖かな愛情、人間味が裏打ちされ、それもまたよしとほっこらした気持ちに
させられるねこ。 手堅いウェルメイドプレイ演出、味わいあるベテラン脇役の好演
もあり、安心してしっとり気分にひたるねこ。場景や幻想のクローゼットなどに、
映像を案配よく使って○。
役者。加藤さん。実直でいて、ウィットに富んだ大学教授役をこれも案配よく。
ファンな春風さん。きりり、すらりと清々しい。
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