＠横浜 STスポット(2010/5/13-17 6ステージ)
http://www.stspot.jp/index2.html
全自由 一般前売2500円 学生前売2200円 一般当日2800円 学生当日2500円
5/13 一般・学生共2000円 当日 一般・学生共2300円
＠京都 アトリエ劇研 5/27-30 5ステージ
監修・補綴：木ノ下裕一 演出・美術：杉原邦生 照明：伊藤泰行 音響：髙橋真衣
衣裳：飯田裕幸 舞台監督：大畑豪次郎（MOKK）
宣伝美術：相模友士郎〈横浜ver.〉、天野史朗〈京都ver.〉 制作：本郷麻衣
助成：アサヒビール芸術文化財団、芸術文化振興基金
共催：NPO法人STスポット横浜〈横浜〉、アトリエ劇研〈京都〉
企画・製作・主催：木ノ下歌舞伎
出演：
John de Perczel＊：武蔵坊弁慶 ＊[「空（UTSUBO）」]
福原冠 ＊：冨樫左右衛門 ＊[国道五十八号戦線]
清水久美子 ：九郎判官 源義経
亀島一徳＊ ：関所番卒たち、義経家来たち ＊[ロロ]
重岡漠＊ ：関所番卒たち、義経家来たち ＊[青年団]
2010/5/13(木)晴 8:07-9:06PM(59)左手中央 客席超満員(55人)
客層：20-30才代中心に幅広く、女性過半数。単独客多め。
客入れ：会場長手方向ど真ん中に通路のファッションショー装置。両脇にベンチ1
椅子１列。通路中程のオレンジラインを中心に展開、冒頭は通路出入口の揚幕から
登場するので、奥側の中央付近に座るねこ。これはこれで○選択。開演前の場繋ぎで
木ノ下×杉原掛け合いトークと、木ノ下先生が飛び六方披露。
折り込みチラシ少々。パンフ A4 3ページ。長文挨拶作品解説、相関図、プロフィール
次回公演。10月中旬「俊寛」＠アトリエ劇研。チラシ6バージョンとシリアス番号！付
限定瓦版3号分が受付置き。楽しくタメになる瓦版○。迫力の京都版チラシも掲示す
ればいいのに。物販なし。カーテンコール1回。
歌舞伎のエッセンスを今に蘇らせる、シリーズ最新。京都の歌舞伎先生と気鋭の
演出家が横浜に逗留して製作した今回。
舞台。会場の長手方向に道路装置。中程に仕切り線、過ぎて←。
お話。都落ちの義経主従、安宅の関で疑われるが弁慶の機転で切り抜ける。
観客を含めて全方位演出、境界をテーマにあれこれ彩り。まず観客な冨樫登場、
居眠り三昧して失笑買い。そこに外国人弁慶と、美少女分する義経登場。ちなみ
双方の主従は忙しく1人2役。
まず国籍や成り立ちで対峙。ついで、現代口語で自然体・弁慶と文語で芝居めく・
冨樫の問答。やたらくだけた弁慶はわしら観客より。勧進帳は英語、これも今の観客
からして実感できる境界。
音楽はファンキー、ダンスも踊る。一時戦場音までかぶる。そんな変調のなか、
義経役は終始ストイック、凛としてプリンス然。原作の意を良く汲んでいるなと感心
ねこ。背中に「情」とある冨樫だけど、演技演出に厚情が感じられず、ちと物足り
ないねこ。
アフタートーク 9:13-9:37PM(24) 2/3ほど居残り
木ノ下裕一、杉原邦生
記憶とメモで書いているので、不正確で抜けばかりなことをお断り。
木ノ下（わざわざ二ヶ月間横浜に滞在して作品をつくったきっかけ、企画のそもそも
について） 古典の扱い方を考えている。どう面白く演出でそれを招くか。
多角的にスポットをあてたい。そこで横浜とした。
杉原（演目選定と演出について）勧進帳をみたことがある人に挙手してもらう、
結構な数。寺子屋の時なんて誰もいなかったとか。流石人気演目。
(勧進帳について）原作がおかしい、中身がない。人物達の思っていることがどう
でも捉えることができる。歌舞伎の身体性で捉えられている。ここで引っ込みの
六方を木下先生実演。見せ場はラストの2分の六方で、それまで歌舞伎座の三階席
の庶民は寝ている。開演間もなく役者の出を待つまで4分かかるが、そこでもう
寝ちゃう。一階席の拍手で起きる。三階席では前屈みで見えないとか、喧嘩を
していたりする。
木ノ下 勧進帳は庶民向きでは一切ない。内容より見たこと自体が重要となっている
のが問題。そんな客席の状況を踏まえて、今回はあえて六方をやらなかった。
歌舞伎の客席を含めた現状を描きたい。
杉原 4回目の演出で実験してきたことで、切り込んでみた。
木ノ下 たやすくできるものは見たくない。今回はハードル越えがみえる演目。
杉原 四谷怪談は歌舞伎役者が喋りづらい、でも現代人にはよい。でも、勧進帳は
歌舞伎の節回しでしかできない。稽古ではひたすらビデオを見て完コピを1ヶ月間
していた。歌舞伎役者との身体の違いを見つけることで、アイデアがでた。
勧進帳は歌舞伎の演出として完璧。役者達は完コピする内にファンになって
いった、歌舞伎役者のここが良いというようにあった。
美術は道路にして、関、いろいろな境界線を出した。弁慶が呑んだ後、女性体験を
長唄にのって語る。それを冨樫が見ている舞台上舞台になっている。正面芝居を
横から見る、歌舞伎座の桟敷席を真似した。ストリートから始めたいという思いも
ある。
質問コーナー
Q1今後の演目について
木ノ下 色々あるが、演出でいえば「桜姫」（と物語説明して）、三人の演出家で
やりたい。三部構成、舞踊、お家騒動、世話物が交錯している。南北は登場人物の
人格を変えていく、巡っていって南北の主張がでるようにしたい。
Q2 オーディションでの基準
杉原 オーディションの時は演出プランがなかった、俳優ありきでつくっていった。
最後に木ノ下先生の飛び六方を披露して仕舞い。
[月間一覧］