＠新宿三丁目 スペース雑遊(2010/12/5-19 20ステージ)
http://www.zatsuyu.com/
全自由 前売4200円 学生3000円
原作：吉田修一 脚本・構成・演出：鐘下辰男 美術：島次郎 照明：中川隆一
音響：井上正弘 衣裳：山下和美 演出助手：若月理代 宣伝美術：伊藤幸子
Photographer：渡辺慎一 制作：長島かなこ、近藤多恵 舞台監督：吉田慎一
プロデューサー：和田小太郎 芸術創造活動特別推進事業助成対象活動
出演：
千葉哲也 ：尾崎俊介
松永玲子 ：かなこ(俊介の妻) [ナイロン100℃]
とみやまあゆみ：里美(殺された幼児の母)
塩野谷正幸：渡辺(刑事) [流山児★事務所]
伊達暁 ：小林(刑事) [阿佐ヶ谷スパイダース]
2010/12/17(金)晴 7:08-9:09PM(2'00)奥側正面 客席超満員・追加席には空席(80人)
客層：中高年層が目立つ大人客席、学生？も結構。男女半々。
客入れ：チケットの番号は無関係、先着順入場。開場時で10人ほど。会場内目一杯に
舞台。客席は長手方向2面3列と、端1列で取り囲む格好。見る位置で印象が違うと
思うねこ。舞台水槽の近くの最前列に水しぶき対策のタオル置き。入口側はちょっと
かかるかも。後方席は途中退場がし難いので注意。折り込みチラシ少々。パンフ
A4両面に最小限。物販。パンフ A4 10数ページ 1000円。見開きの役者写真とQ&A。
高いのはさておき、文章がないのが寂しいねこ。 カーテンコールなし。
「悪人」作家作品。久々のガジラ＠極密室空間 公演。
舞台。劇場中央に平台、お客が四方を囲み。一方に浴槽、反対側に四角椅子4。
お話。女子高生をレイプし追放された元大学野球選手が、数年後に当の女性と再会、
同居を始める。決して幸福にならないと贖罪の誓いを立てての生活は、毎日が薄氷を
ふむようだ。そんなある日、隣家の頭の弱い女に子供殺しの疑いがかかり、巻き込ま
れてしまう。
ディープで緊迫感溢れるガジラ芝居。ぞくぞくと堪能するねこ。千葉、塩野谷、松永
最強の役者陣のガツンときまくる演技が素晴らしい。刑事コンビ・伊達のイライラ
ぶり、隣家の女・とみやまの色気溢れるイノセンスぶりも負けず劣らず。水槽、
バット、人形ら小道具での緩急山場つくり、一瞬間で切り替わる時間と空間つくりの
巧さはお家芸。物語は絶叫と怒号、諦観と虚無が行き交う暗黒舞台に、決して許さ
ない女と、そんな女にも夢みる男を描いて、奇妙で面白い。一仕事終えたような疲労
感が残っちゃうけど。
[月間一覧］