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 こまつ座 第95回公演「キネマの天地」

 @新宿 紀伊國屋サザンシアター(2011/9/9-10/1 ステージ)
 http://www.kinokuniya.co.jp/store/theatre.html
 全指定 7350円 学生割引5250円

 作:井上ひさし 演出:栗山民也
 音楽:宇野誠一郎 美術:石井強司 照明:服部基 音響:深川定次、泰太介
 衣装:前田文子 ヘアメイク:鎌田直樹 宣伝美術:和田誠
 演出助手:大江祥彦 舞台監督:三上司、木崎宏司 制作:井上都、瀬川芳一ほか
 出演:
 麻実れい :立花かず子(大幹部女優)
 三田和代 :徳川駒子(大幹部待遇女優)
 秋山菜津子:滝沢菊江(幹部女優)
 大和田美帆:田中小春(準幹部女優)

 浅野和之 :小倉虎吉郎(映画監督、故松井チエ子夫)
 古河耕史 :島田健二郎(助監督)
 木場勝己 :尾上竹之助(大部屋俳優)

 2011/9/16(金)晴 6:34ー8:54PM(1'03/休16/1'00)最前方中央 客席ほぼ満員?(450人)
 客層:中高年中心、女性8割。
 客入れ:ロビーのお花送り主が豪華。当日券不明。空席ぽちぽち。折り込みチラシ
 それなり。パンフなし。物販。パンフ 季刊The座 B5 1000円。読み物充実。
 井上ひさしが選ぶ日本映画100選収録。カーテンコール3回1分。

 映画の続編として書かれた戯曲とか。栗山民也の演出にて上演。
 舞台。雑然と装置や小道具が置かれた劇場舞台。上方にバルコニーあり。
 お話。昭和10年。映画大手松竹撮影所に集められたスター女優達。監督の新作への
 依頼と思いきや、舞台稽古。自意識過剰な女優達が張り合う中、やがて物語は変死
 した監督の妻は殺されたとする、犯人捜しの劇となっていく。

 演劇LOVE溢れる喜劇に、がぶり四つで取り組む名俳優達を見られる楽しい舞台。
 全員でずっぱりで、膨大な台詞を丁々発止とラリー。アンサンブル=仲良くけんか
 しなさいの井上の挑戦状に対する、俳優隊の獅子奮迅ぶり、上々の演技と個性を
 堪能(しかも最前の席で)するねこ。男性陣は浅野さんの剽悍さ、そして木場勝己の
 愛すべき役者バカぶり。彼の演じる大部屋俳優、些末なことにこだわる女優達に、
 芸術は人間賛歌と、演じることの本意を讃えて力強く。終盤の一人芝居ではそうは
 いってもままならぬ、隠れた名優の悲しさと滑稽さを忍ばせて味わい。それは
 水面下で懸命な白鳥のような女優もしかり、裏打ちもしっかりとして以下同文。

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